キュービトル20%皮下注 2g/10mL・4g/20mL・8g/40mL 発売中
pH4 処理酸性人免疫グロブリン(皮下注射)
4.投与準備
(1)薬剤の準備
冷蔵庫で薬剤(バイアル)を保存している場合は、投与を始める約90分前に箱ごと取り出しておきます。バイアルは箱に入れたまま平らな場所に置き、室温に戻します。
薬剤が冷たいと、注入するとき痛みを感じやすくなります。また、薬剤の粘度が増し、注入がスムーズにいかなくなってしまいます。
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(2)バイアルの確認と準備
バイアルを開ける前に、必ず次のことを確認する
- 「保護キャップ」にゆるみはありませんか?
- ビンが割れていたり、ひびが入っていませんか?
- 液体の色は「無色、薄黄色または薄茶色」で、にごりはありませんか?
- 液体の中に、異物(小さい固形物)がありませんか? (泡は問題ありません)
- 「使用期限」は切れていませんか?(バイアルのラベルに記載があります)
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- 異常や心配なことがあるときは、手順を中断してください。
- バイアルの箱は捨てないでください。
バイアルを準備する
- 薬剤が室温になっていることを確かめ、バイアルの保護キャップをはずします。
- バイアル上部のゴムの部分を、消毒用アルコール綿で丁寧に拭き、完全に乾くまでそのまま待ちます。
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バイアルのゴム栓部分、採液針のシリンジとの接続部、フィルター部、内側の針は、手で直接触らないでください。
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(3)輸注ポンプの設定
これからの作業は、使用する輸注ポンプによって異なります。
輸注ポンプと電源コードを接続する
- 押し子ガードバーを開き、押し子ガードバーロックで押し子ガードバーを固定します。
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- 電源コードをACインレット(本体の左側面)に奥までしっかりと差しこみ、もう一方をコンセントに接続します。
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(4)シリンジの準備
バイアルとシリンジをそれぞれ採液針に取り付ける
- 採液針をバイアルに垂直に刺しこんで取り付けます。
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- 採液針にシリンジを取り付け、右にまわして固定します。
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- 採液針のシリンジとの接続部、フィルター部、内側の針に、手やテーブルなどが触れないよう清潔に作業してください。
- 採液針はバイアルにまっすぐ刺しこみます。
※ ななめに刺すと、針でけずり取られたゴム片が薬剤の中に入ってしまうことがあります。 - 一度刺しこんだら抜かないでください。
- 採液針をバイアルに取り付けたら、できるだけすみやかにシリンジを取り付けてください。
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薬剤をシリンジに抜き取る※
- バイアルをまっすぐ逆さにし、プランジャー(ピストンのように動く部分)をゆっくり引いて、薬剤を抜き取ります。このとき、泡や空気がみられても問題ありません。
※ シリンジに抜き取る薬剤は、実際の投与量にプライミングの分(チューブの量)を加えた量になります。
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- バイアル2本分以上の薬剤を1本のシリンジに入れる場合は、空になったバイアルと採液針を取りはずし、新しい採液針とバイアルを同じ手順で取り付け、同様にプランジャーをゆっくり引いて薬剤を抜き取ります。このとき、採液針の内側の針に触れないよう注意してください。
- 新しいバイアルの確認、ゴム部分の消毒も必ず行ってください。
採液針からシリンジを取りはずす
- シリンジを上にし、左にまわして採液針からはずします。
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- シリンジの先がテーブルなどに触れないよう注意してください。
- 薬剤をうつして投与できる状態になったシリンジは、小さなお子さまの手の届かない安全で清潔な場所に置いておいてください。

使い終わった採液針はバイアルから取りはずし、廃棄ボックスに入れます。
バイアルは廃棄ボックスには入れず、そのまま元の箱に入れてください。
詳しくは「片付け」をご覧ください。
バイアルに残った薬剤は再使用せず、必ず廃棄してください。
(5)プライミング
シリンジに翼状針を取り付ける
- 翼状針の接続部分のキャップをはずしてシリンジに取り付け、右にまわして固定します。
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- シリンジと翼状針の接続部分に触らないよう注意してください。
- 針先がテーブルなどに触れないよう注意してください。
シリンジの空気を抜き、チューブから針先まで薬剤を満たす
- チューブにクリップがついている場合は、クリップが開いていることを確認します。閉じているときは、クリップをスライドさせて開放してください。
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- シリンジを上に向けて、チューブと針先を見ながらゆっくりプランジャーを押し、空気を抜いて針先まで薬剤を満たします。
針先まで薬剤が届いたことが確認できたら完了です。針先から薬剤がたれないよう注意してください。
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- シリンジ内の薬剤が指示された投与量になっていることを確認します。
- 皮膚に針を刺した状態でプライミングしないでください。
- 薬剤を針先からたらさないよう注意してください。
※ 投与部位が赤くなったり腫れたりする原因になります。 - 注入開始前に、もう一度、チューブから空気が抜けていることを確認してください(小さな泡は、残っていても問題ありません)。