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このFAQに記載の情報は、製品の適正使用にあたっての参考情報であり、全てのケースにあてはまるものではありません。そのため、「FAQ」のご利用に関して生じた結果については、責任を負いかねますので、ご了承ください。製品のご使用にあたっては、最新の電子添文をご確認ください。また、製品に関してご不明な点がございましたら、弊社くすり相談室(0120-566-587)にお問い合わせください。

1.特殊背景患者

A

肝機能障害患者に投与する際には、本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがあるため、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意してください。
重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していないため、このような患者における安全性は確認されていません。
なお、Cabozantinib-2003試験及びCELESTIAL試験では、軽度(Child-Pugh分類A)の肝機能障害を有する肝細胞癌患者を対象として、有効性及び安全性を確認しました1)
電子添文の7.2の減量基準を元に減量、休薬、中止のご判断をお願いいたします2)

(参考資料)

  1. カボメティクス錠20mg・60mg 適正使用の手引き
  2. カボメティクス錠20mg・60mg 電子添文

2.用法用量

A

<腎細胞癌・肝細胞癌共通>
開始用量を減量した場合の有効性及び安全性は確認されていません。
1回60mgから1日1回連日経口投与を開始してください。
その後、患者の状態により適宜(20mgずつ)減量を行い、患者毎に適切な用量を投与してください1)

(参考資料)
カボメティクス錠20mg・60mg 適正使用の手引き

A

本剤の20mg錠と60mg錠のヒト生物学的同等性試験は実施しておらず、両製剤間の生物学的同等性は確認していません。
そのため、60mgを投与する際には、20mg錠を使用しないようご注意ください。
60mgを投与する際には、60mg錠を1錠使用してください。
20mgを3錠使用しないようにしてください。

(参考資料)
カボメティクス錠20mg・60mg 電子添文

A

電子添文上、前治療薬の休薬に関しては規定がございません。前薬切り替え時の休薬期間についてはご施設にてご判断をお願いいたします1)

ご参考までに、臨床試験の除外基準をご紹介します。

【腎細胞癌】2)
<国際共同第Ⅲ相試験(XL184-308試験(METEOR試験))>
・ランダム化前2週以内にいずれかの低分子キナーゼ阻害剤の投与を受けた患者は除外
・ランダム化前4週以内にいずれかの抗悪性腫瘍作用を有する抗体の投与を受けた患者は除外
<国内第Ⅱ相試験(Cabozantinib-2001試験)>
・初回投与前14日以内にいずれかの低分子キナーゼ阻害剤の投与を受けた患者は除外
・初回投与前28日以内にいずれかの抗悪性腫瘍作用を有する抗体の投与を受けた患者は除外

【肝細胞癌】2)
<国際共同第Ⅲ相試験(CELESTIAL試験(XL184-309試験))>
・ランダム化前2週間以内に抗悪性腫瘍作用を有する薬剤(治験薬を含む)の投与を受けた患者は除外
<国内第Ⅱ相試験(Cabozantinib-2003試験)>
・初回投与前14日以内に抗悪性腫瘍作用を有するいずれかの薬剤の投与を受けた患者は除外

(参考資料)

  1. カボメティクス錠20mg・60mg 電子添文
  2. カボメティクス錠20mg・60mg インタビューフォーム

A

創傷治癒を遅らせる可能性があるので、外科的処置が予定されている場合には、外科的処置の少なくとも28日以上前に本剤の投与を中断することを検討してください。
外科的処置後の投与再開は、患者の状態に応じて判断してください。

【腎細胞癌】
国内第Ⅱ相試験(Cabozantinib-2001試験)及び国際共同第Ⅲ相試験(METEOR試験)では、大手術による創傷は本剤投与の1ヵ月前までに完全に治癒していなければならない[軽微な手術(例:単純切除術、抜歯)による創傷は本剤投与の10日前までに完全に治癒していること]としていました。

【肝細胞癌】
国内第Ⅱ相試験(Cabozantinib-2003試験)及び国際共同第Ⅲ相試験(CELESTIAL試験)では、大手術による創傷は本剤投与の1ヵ月前までに完全に治癒していなければならない[軽微な手術(例:単純切除術、抜歯)による創傷は本剤投与の7日前までに完全に治癒していること]としていました。

(参考資料)
 カボメティクス錠20mg・60mg 適正使用の手引き
 

3.製剤関連

A

電子添文上、8.重要な基本的注意とその理由8.5に「創傷治癒を遅らせる可能性があるので、外科的処置が予定されている場合には、外科的処置の前に本剤の投与を中断すること。外科的処置後の投与再開は、患者の状態に応じて判断すること1)。」と記載しております。
また、8.6に「本剤投与後に顎骨壊死が発現したとの報告があるので、投与開始前は口腔内の管理状態を確認し、必要に応じて患者に対して適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできる限りすませておくよう指導すること1)。」と注意喚起しております。
具体的な期間については弊社で規定はございませんので、ご施設でご判断をお願いいたします。

(参考資料)

  1. カボメティクス錠20mg・60mg 電子添文

A

外国健康成人を対象とした臨床試験において、本剤60mg錠を単回投与した時の終末相の消失半減期の平均値は111時間でした1)

(参考資料)

  1. カボメティクス錠20mg・60mg 適正使用の手引き

4.その他,

A

カボメティクスの服用は空腹時です。「食事の影響を避けるため、食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避けること。」と電子添文に記載されています1)

食事の影響を検討した海外第Ⅰ相試験(XL184-004試験)では、高カロリー高脂肪食(総カロリー約800~1000kcalのうち脂質を約50%の割合で含む)摂取後に本剤(カプセル剤)140mgを単回経口投与しております2)。結果、空腹時と比較して、食後投与ではCmaxは41%、AUCinfは57%増加しました1)
高カロリー高脂肪食以外と検討した成績がございませんので、カボメティクス服用前後にお菓子やジュースを摂取した場合、影響がどの程度出るかはわかりかねます。
電子添文上、食事の1時間前から食後2時間までの間の服用を避けていただくようお願いしております。
こちらを元に最終的にはご施設様にてご判断ください。

(参考資料)

  1. カボメティクス錠20mg・60mg 電子添文
  2. カボメティクス錠20mg・60mg 審査報告書2020年3月25日 p24.