「健康・医療戦略」:世界最高水準の医療の提供へ -1/2-
<p>基礎から実用化までの一貫した研究開発を加速させる、新たな5ヵ年計画</p>
2025.11.作成
2025年2月、政府は2040年頃までを視野に入れ、2025~2029年度の5年間を対象とした第3期「健康・医療戦略」を閣議決定しました1)。「健康・医療戦略」は「世界最高水準の医療の提供に資する医療分野の研究開発の推進」及び「健康長寿社会の形成に資する新産業創出及び国際展開の促進等」を図ることを基本方針とする省庁横断的な国家戦略であり、健康・医療戦略推進法により5年ごとの本戦略の策定が定められています。
本記事では、「健康・医療戦略」の概要とともに、主に医療分野の研究開発の推進にかかるこれまでの成果・課題及び第3期戦略における具体的施策・成果目標を紹介します。
「健康・医療戦略」「医療分野研究開発推進計画」とは2,3)
健康・医療戦略推進法(「推進法」、平成26年法律第48号)4)が全面施行され、その司令塔として内閣に内閣総理大臣、官房長官・担当大臣等から成る「健康・医療戦略推進本部」が設置されました。推進本部は、中核を担う日本医療研究開発機構(AMED)及び文部科学省、経済産業省、厚生労働省をはじめとする関係府省との連携の下、政府が講ずべき健康・医療に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための「健康・医療戦略」及び戦略に即した施策の推進に関する「医療分野研究開発推進計画」案の作成を行います。
基本理念と基本的施策について2)
政府は基本理念(「推進法」第2条)4)に則り、基本的施策(「推進法」第10~16条)4)を踏まえ、「健康・医療戦略」を作成し、それに即した施策を推進します。
基本理念として「世界最高水準の技術を用いた医療の提供への寄与」が掲げられており、基礎的な研究開発から実用化のための研究開発までの一貫した推進及びその成果の円滑な実用化を目指しています。また、国民が健康な生活及び長寿を享受することのできる社会(健康長寿社会)の形成に資する新たな産業活動の創出及びその海外における展開の促進その他の活性化により、海外における医療の質の向上にも寄与しつつ、我が国の経済の成長に寄与するよう、「経済成長への寄与」も掲げられています。
基本的施策には「一貫した研究開発の推進」「臨床研究環境の整備」「公正・適正な研究実施の確保」「審査体制の整備と科学的評価」「新産業創出と海外展開」「教育・広報の充実」「人材の確保・育成」が挙げられています4)。
出典(参照2025年11月)
1) 「健康・医療戦略」令和7年2月18日(首相官邸)
2) 「健康・医療戦略」平成26年7月22日(首相官邸)
3) 「第3期医療分野研究開発推進計画(概要)」令和7年5月14日(厚生労働省)
4) 「健康・医療戦略推進法」
本コンテンツは、シュプリンガー ヘルスプラスが公正中立の立場で医療関係者向けに配信する記事コンテンツです。弊社は、医療関係者に有益な情報を提供することを通じて医療に貢献することを目的に本コンテンツの提供を行っており、本コンテンツ作成にかかる費用を負担しています。