高額療養費制度:命と生活を守るセーフティネット -1/2-
<p><span style="font-family:'Noto Sans', -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Segoe UI', Roboto, 'Helvetica Neue', Arial, 'Noto Sans', sans-serif, 'Apple Color Emoji', 'Segoe UI Emoji', 'Segoe UI Symbol', 'Noto Color Emoji';">制度見直しの動向と患者団体からの切実な声</span></p>
2025.9.作成
高額療養費制度は家計に対する医療費の自己負担が過重なものとならないよう、医療機関の窓口において医療費の自己負担を支払った後、月ごとの自己負担限度額を超える部分について事後的に保険者から償還払い※される制度です。高齢化や高額薬剤の普及等により高額療養費の総額は年々増加しており、結果として現役世代を中心とした保険料が増加してきたことから政府は本制度の見直しを進めてきました。しかし、患者団体等の理解を得られず、当初令和7年8月に予定されていた改定実施は見合わされました1)。
本記事は現行の本制度内容を紹介したうえで今般の制度見直しの動向を解説し、医師が患者さんにおける本制度の重要性について考える契機を提供します。
※入院の場合、医療機関の窓口での支払いを自己負担限度額までにとどめる現物給付化の仕組みを導入。外来でも平成24年4月から同一医療機関で自己負担限度額を超える場合に現物給付化を導入。
高額療養費制度の概要
高額療養費の自己負担限度額
高額療養費の自己負担限度額は被保険者の所得に応じて設定されています。70歳未満・年収約370~約770万円の場合を例に挙げると、医療費が100万円かかった場合、保険給付分を差し引いて通常3割(30万円)を負担するところ、高額療養費の自己負担限度額である87,430円[80,100円+(医療費:1,000,000円-267,000円)×1%]のみの負担で済みます(医療費が200万円、300万円と増えた場合も97,430円及び107,430円の負担に収まります)1)。
高額療養費の多数回該当の仕組み
さらに負担を軽減する仕組みもあります。同一世帯で直近12ヵ月間に高額療養費が支給された月が3ヵ月以上になった場合は、4ヵ月目から自己負担限度額が軽減された定額となります(例:年収約370~約770万円の場合44,400円)1)。
高齢者の高額療養費における外来特例
高齢者は外来の受診頻度が若年者に比べて高い等の理由により、70歳以上の外来の月額上限は一般区分で18,000円(年14.4万円)、低所得者で8,000円と設定されています1)。
出典(参照2025年9月)
1) 「高額療養費制度について」令和7年5月26日(厚生労働省)
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