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会員限定 リュープリン注射用 閉経前乳癌編
臨床成績 閉経前乳癌術後患者に対する抗腫瘍効果

Last Update:2019年8月

■リュープロレリン11.25mg(12週製剤)投与時の抗腫瘍効果(3.75mgとの比較)
[国内第Ⅱ相・非盲検・非劣性検証試験] 10)

10)リュープロレリン11.25mgの閉経前乳癌術後患者を対象とした国内第Ⅱ相非劣性検証試験(社内資料、承認審査時評価資料)

試験概要

試験の種類第Ⅱ相/無作為割付、多施設共同、非盲検並行群間比較試験
目的閉経前乳癌術後患者に対するSR11.25mg投与による血清エストラジオール(E2)濃度の抑制効果が、3.75mg投与時と臨床的に劣らないことを検証する(投与開始から24週後までの期間)
対象・方法閉経前乳癌術後患者(ホルモン療法未治療例)に対し、原則としてSR11.25mgを12週間隔で8回、もしくは、3.75mgを4週間隔で24回皮下に反復投与した。
試験期間中は、タモキシフェンクエン酸塩を1日20mgを併用投与した
投与期間/例数

96週間/ SR11.25mg群:71例
3.75mg群:71例

選択基準

(1)原発巣が病理組織学的に乳癌であることが証明されている

(2)手術後12週間以内に治療薬及びTAMの投与開始が可能である

(3)TNM分類(UICC, Fifth Edition, 1997年分類)でStageⅠ、ⅡA、ⅡB、ⅢAである(登録時点の12週間前以内に画像診断により、少なくとも肺・肝・骨への遠隔転移がないことが確認されている)

(4)登録時点の12週間前以内に月経が確認されている

(5)原発巣のER又はPgRが陽性である

(6)Performance Status(PS:一般状態)がGrade 0又は1である

(7)登録時点の4週間前以内の検査において、肝機能及び腎機能が次の基準を満たすAST(GOT)、ALT(GPT)≦2.5×施設内基準値上限
クレアチニン<1.5×施設内基準値上限

(8)同意取得時に20歳以上で、文書による同意が患者本人より得られている

除外基準

(1)今回の手術時に術前治療(化学療法、ホルモン療法、放射線療法)を実施した患者

(2)今回の手術後に先行する術後補助療法(化学療法、ホルモン療法、放射線療法)を実施した患者(ただし、手術施行(術式不問)に伴う場合のみ放射線療法は可とする)

(3)両側卵巣摘出、両側卵巣照射を行った患者

(4)炎症性乳癌、両側性乳癌の患者

(5)子宮摘出を行った患者

(6)重複癌のある患者及び過去に他臓器の癌と診断された患者

(7)妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者

(8)本剤の成分又は合成LH-RH、LH-RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者

(9)重篤な合併症を有する患者

(10)登録時点の12週間前以内に他の治験に参加していた患者

(11)その他、治験責任医師又は治験分担医師が治験の対象として不適当と判断した患者

主要評価項目

血清E2濃度〔投与24週後までの期間〕
SR11.25mg投与時の血清E2濃度(投与4 〜 24週後)の平均値が3.75mg投与時と非劣性であることを検証する

検定方法:2標本t検定
α=0.025(片側)で最大群間差(許容限界値)10pg/mL未満の場合、非劣性とした

副次評価項目 安全性(有害事象:投与96週後までの期間)
その他の
評価項目
血清黄体形成ホルモン(LH)濃度、血清卵胞刺激ホルモン(FSH)濃度
血清中未変化体薬物濃度、血清中薬物(代謝物M-1を含む)濃度〔投与24週後までの期間〕
月経状況、腫瘍マーカー、無再発生存率〔投与96週後までの期間〕

患者背景(ホルモン動態データの解析対象集団)

項目区分SR11.25mg
62例(100.0)
3.75mg
57例(100.0)
合計
119例(100.0)
検定結果
年齢
(歳、試験開始時)
26 〜 35
36 〜 50
51 〜 52
6( 9.7)
48(77.4)
8(12.9)
4( 7.0)
51(89.5)
2( 3.5)
10( 8.4)
99(83.2)
10( 8.4)
0.1432
0.3727#
平均値±標準偏差43.1±5.8942.7±5.3642.9±5.620.6817$
身長(cm) 145.0 〜 149.9
150.0 〜 159.9
160.0 〜 169.0
3( 4.8)
38(61.3)
21(33.9)
6(10.5)
28(49.1)
23(40.4)
9( 7.6)
66(55.5)
44(37.0)
平均値±標準偏差157.23±4.810158.08±5.761157.63±5.281
体重(kg) 41.0 〜 49.9
50.0 〜 59.9
60.0 〜 87.0
20(32.3)
25(40.3)
17(27.4)
19(33.3)
23(40.4)
15(26.3)
39(32.8)
48(40.3)
32(26.9)
平均値±標準偏差55.65±9.63554.60±9.78355.15±9.679
診療区分 外来
入院
入院→外来
外来→入院
外来⇔入院
58(93.5)
0
3( 4.8)
0
1( 1.6)
48(84.2)
0
9(15.8)
0
0
106(89.1)
0
12(10.1)
0
1( 0.8)
合併症
24(38.7)
38(61.3)
24(42.1)
33(57.9)
48(40.3)
71(59.7)
既往歴
24(38.7)
38(61.3)
22(38.6)
35(61.4)
46(38.7)
73(61.3)
アレルギーの
有無

32(51.6)
30(48.4)
34(59.6)
23(40.4)
66(55.5)
53(44.5)
TNM
分類の
因子
T 0
1
2
3
0
28(45.2)
30(48.4)
4( 6.5)
0
28(49.1)
28(49.1)
1( 1.8)
0
56(47.1)
58(48.7)
5( 4.2)
N 0
1
2
53(85.5)
8(12.9)
1( 1.6)
49(86.0)
8(14.0)
0
102(85.7)
16(13.4)
1( 0.8)
M 062(100.0)57(100.0)119(100.0)
TNM分類の病期
(Stage)
0

Ⅱa
Ⅱb
Ⅲa
0
26(41.9)
25(40.3)
10(16.1)
1( 1.6)
0
25(43.9)
26(45.6)
6(10.5)
0
0
51(42.9)
51(42.9)
16(13.4)
1( 0.8)
0.6079
0.5423#
腫瘍径
(cm)
0.5 〜 2.0
2.1 〜 5.0
5.1 〜 10.5
32(51.6)
26(41.9)
4( 6.5)
34(59.6)
22(38.6)
1( 1.8)
66(55.5)
48(40.3)
5( 4.2)
平均値±標準偏差2.31±1.4112.29±1.5702.30±1.483
手術から
薬剤投与開始
までの期間
(日)
7 〜 28
29 〜 56
57 〜 82
15(24.2)
37(59.7)
10(16.1)
25(43.9)
26(45.6)
6(10.5)
40(33.6)
63(52.9)
16(13.4)
平均値±標準偏差39.0±16.1735.4±15.6837.2±15.97
病理診断名 乳頭腺管癌
充実腺管癌
硬癌
その他
23(37.1)
11(17.7)
17(27.4)
11(17.7)
19(33.3)
9(15.8)
18(31.6)
11(19.3)
42(35.3)
20(16.8)
35(29.4)
22(18.5)
0.9402
術式 Halsted法
Patey法
Auchincloss法
Kodama法
拡大乳房切除術
乳房温存術
その他
0
0
24(38.7)
1( 1.6)
0
32(51.6)
5( 8.1)
0
0
21(36.8)
1( 1.8)
0
34(59.6)
1( 1.8)
0
0
45(37.8)
2( 1.7)
0
66(55.5)
6( 5.0)
腋窩リンパ節転移の有無

有の内訳
(重複集計)

47(75.8)
15(24.2)
42(73.7)
15(26.3)
89(74.8)
30(25.2)
0.7900
1 〜 3個
4 〜 9個
10 〜 12個
13(86.7)
1( 6.7)
1( 6.7)
15(100.0)
0
0
28(93.3)
1( 3.3)
1( 3.3)
平均値±標準偏差2.7±2.911.5±0.522.1±2.16
放射線照射
31(50.0)
31(50.0)
31(54.4)
26(45.6)
62(52.1)
57(47.9)
0.6323
最終月経から
初回投与までの期間(日)
1 〜 28
29 〜 56
57 〜 93
47(75.8)
12(19.4)
3( 4.8)
43(75.4)
11(19.3)
3( 5.3)
90(75.6)
23(19.3)
6( 5.0)
0.9944
0.9547#
平均値±標準偏差20.9±17.0323.2±16.1522.0±16.590.4471$
原発巣の
ER及びPgR
ER陽性
PgR陽性
ER/PgR共に陽性
4( 6.5)
9(14.5)
49(79.0)
5( 8.8)
8(14.0)
44(77.2)
9( 7.6)
17(14.3)
93(78.2)
0.8918*
一般状態(PS) 0
1
62(100.0)
0
56(98.2)
1( 1.8)
118(99.2)
1( 0.8)
腫瘍
マーカー
(開始時)
CEA 正常
異常
不明
58(96.7)
2( 3.3)
2
54(100.0)
0
3
112(98.2)
2( 1.8)
5
CA15-3 正常
異常
不明
60(100.0)
0
2
54(100.0)
0
3
114(100.0)
0
5
ホルモン濃度
(開始時)
血清E2濃度
(pg/mL)
0.0 〜 29.9
30.0 〜 373.0
18(30.5)
41(69.5)
11(20.0)
44(80.0)
29(25.4)
85(74.6)
0.1980
平均値±標準偏差78.29±74.00682.19±64.13180.17±69.1400.7653$
血清
LH度
(mlU/mL)
0.5 〜 8.6
8.7 〜 130.0
44(74.6)
15(25.4)
41(74.5)
14(25.5)
85(74.6)
29(25.4)
平均値±標準偏差10.32±18.4486.92±7.3668.68±14.266
血清
FSH度
(mlU/mL)
1.9 〜 19.9
20.0 〜 110.0
48(81.4)
11(18.6)
51(92.7)
4( 7.3)
99(86.8)
15(13.2)
平均値±標準偏差15.23±19.01911.57±19.35913.46±19.187
併用薬

有の内訳
(重複集計)

9(14.5)
53(85.5)
9(15.8)
48(84.2)
18(15.1)
101(84.9)
中枢・末梢神経系用薬
感覚器官用薬
循環器・呼吸器官用薬
消化器官用薬
外皮用薬
その他
42
10
18
24
22
31
33
7
10
29
33
30
75
17
28
53
55
61
併用療法
56(90.3)
6( 9.7)
50(87.7)
7(12.3)
106(89.1)
13(10.9)

数字は例数、( )内は%、ただし、検定結果はp値
検定結果は、は分割表χ2検定、#は2標本Wilcoxon検定、$は2標本t検定
「—」は未実施

(1)無再発生存率(その他の評価項目)

96週間の無再発生存率はSR11.25mg群93.5%、3.75mg群96.9%であった。

■無再発生存率の推移(Kaplan-Meier法)

無再発生存率の推移(Kaplan-Meier法)

(2)副作用(副次評価項目)

安全性評価対象例数は両群とも71例であった。自他覚的副作用の発現率はSR11.25mg群90.1%(64例)、3.75mg群93.0%(66例)であった。10%以上の発現率のものは、SR11.25mg群・3.75mg群の順に、熱感70.4%(50例)・71.8%(51例)、頭重(感)23.9%(17例)・38.0%(27例)、発汗12.7%(9例)・16.9%(12例)、悪心14.1%(10例)・14.1%(10例)、注射部硬結31.0%(22例)・11.3%(8例)、注射部疼痛12.7%(9例)・11.3%(8例)であった。また、因果関係が否定できない臨床検査値異常変動がSR11.25mg群36.6%(26例)に、3.75mg群29.6%(21例)にみられ、発現率10%以上であったのは両群ともトリグリセライド上昇でSR11.25mg群11.6%(8/69例)、3.75mg群11.8%(8/68例)であった。
なお、両群とも試験期間中に副作用による死亡例及び重篤な副作用発現例は認めなかった。
[投与中止に至った副作用]
SR11.25mg群:注射部硬結・疼痛(1例)
3.75mg群  :熱感・頭重感・立ちくらみ、AST上昇・ALT上昇・γ-GTP上昇(各1例)

10)リュープロレリン11.25mgの閉経前乳癌術後患者を対象とした国内第Ⅱ相非劣性検証試験
(社内資料、承認審査時評価資料)

■リュープロレリン11.25mg(12週製剤)投与とCMF療法との比較試験
[海外データ:第Ⅲ相・非盲検・非劣性検証試験] 11, 12)

11)リュープロレリン11.25mgの閉経前乳癌術後患者を対象とした海外第Ⅲ相非劣性検証試験(社内資料、承認審査時評価資料)
12)Schmid P, et al.: J.Clin. Oncol. 2007; 25: 2509
本研究は武田薬品工業株式会社が実施した。
本論文の著者の内2名は武田薬品工業株式会社の社員である。

試験概要

試験の種類海外データ/無作為割付、多施設共同、非盲検並行群間比較試験
目的閉経前及び閉経周辺期乳癌術後患者に対するSR11.25mgの術後補助療法における有効性及び安全性をCMF療法と比較検討する
対象・方法リンパ節転移陽性の閉経前及び閉経周辺期乳癌術後患者を対象に、SR11.25mgを原則として12週間隔で8回、皮下に反復投与する群とCMF療法を6サイクル行う群とに無作為に割り付け、2年間の無再発生存率を比較した

CMF療法:シクロホスファミド水和物500mg/m2、メトトレキサート40mg/m2、フルオロウラシル600mg/m2を1ヵ月毎に2回(1日目及び8日目)静脈内投与することを1サイクルとし、6サイクル(6ヵ月間)投与する

投与・観察期間
例数
治療期間:2年間、追跡期間:3年間
SR11.25mgの投与期間:24ヵ月間(294例)
CMF療法の投与期間:6ヵ月間(295例)
選択基準

(1)18歳以上である

(2)FSH状態に従い判断し、閉経後(FSH≧50mIU/mL)ではない

(3)乳癌であると診断されており、治療的には乳房温存術又は乳房切除術によって手術が行われている。手術は無作為化及び治療開始時より6週間前以内に行われている

(4)腫瘍の大きさは手術後でT1-3であると判定されている

(5)女性患者はリンパ節陽性(N+)である(10個以上のリンパ節を検査し、そのうち1〜9個に転移が認められている)

(6)遠隔転移は認められない(M0)

(7)原発腫瘍のエストロゲン受容体状態が陽性である(プロトコルAmendmentⅧへの変更以前については受容体状態「不明」も可)

(8)女性患者の家族の一員に既に本試験に参加している者がいない

(9)出産能力のある年齢の女性は、試験期間中ホルモンによらない適切な避妊処置(例えばコンドーム、スパイラル)を適用しなければならない

(10)妊娠検査が陰性でなければならない

(11)授乳してはならない

(12)女性患者は全身状態が良好であり、両試験薬による治療に適している

(13)器質性疾患に対して適切な長期治療下にある場合は、乳癌の試験及び治療に影響を及ぼすおそれがないこと

(14)各種臨床検査で乳癌に関連したもの以外に異常所見を認めないこと、また、異常所見がある場合は、治験責任医師等によって臨床的に重要ではないと判定されていること

(15)登録前に女性患者は同意説明を受けていなければならない。女性患者は同意の内容を理解し、署名をしなければならない

除外基準

(1)過去6ヵ月間に乳癌の全身的な治療を含む薬剤による癌治療を受けた場合

(2)治験責任医師等の判定後に試験条件を満たすことができなくなった場合

(3)最近30日以内に他の臨床試験へ参加していた場合

(4)内分泌的な既往歴が不明の場合

(5)NYHA 3(New York Heart Association)以上の心機能不全

(6)定期的なステロイド療法が必要な慢性疾患

(7)抗生物質を用いる治療が必要な重篤な疾患及び感染症

(8)血清クレアチニン値>1.5mg/dL

(9)既往歴における両側卵巣切除、放射線による月経閉止、副腎摘出又は下垂体切除

(10)試験開始前3ヵ月以内のフェノチアジンの慢性的な服用

(11)試験開始前2週間以内のホルモン(避妊を除く)、ステロイド、レセルピン、アルファメチルドパの服用

主要評価項目

SR11.25mg投与群の2年後の無再発生存率がCMF療法群と非劣性であることを検証する

検定方法:Farrington-Manning法による非劣性分割表χ2検定
β=0.2、α=0.05(片側)で最大群間差(許容限界値)10%以内である場合非劣性とした

副次評価項目 無再発生存率及び生存率のKaplan-Meier法に基づく生存時間解析、5年後の無再発生存率、自覚的健康状態
その他の
評価項目
血清中ホルモン濃度、血清中薬物濃度、月経抑制、有害事象、臨床検査値、バイタルサイン、ECG 所見

患者背景

項目SR11.25mg(294例)CMF療法(295例)
症例数(%)症例数(%)
年齢(中央値、歳)4444
腫瘍の大きさ pT1
pT2
pT3
59(20.1)
191(65.0)
43(14.6)
49(16.6)
191(64.7)
53(18.0)
リンパ節転移の個数 1~3
4~9
194(66.0)
99(33.7)
185(62.7)
110(37.3)
グレード 1
2
3
21( 7.1)
182(61.9)
86(29.3)
20( 6.8)
182(61.7)
81(27.5)
ER及びPgR ER陽性
PgR陽性
ER/PgR共に陽性
ER/PgR未測定
281(95.6)
136(46.3)
133(45.2)
10( 3.4)
284(96.3)
130(44.1)
128(43.4)
9( 3.1)
原発巣手術 乳房切除術
乳房温存術
210(71.4)
84(28.6)
211(71.5)
84(28.5)

(1)無再発生存率

1)2年後の無再発生存率(主要評価項目)11)

SR11.25mg群83.0%(224/270例)、CMF療法群80.9%(207/256例)であり、SR11.25mgの非劣性が検証された(群間差の片側95%信頼区間の下側限界値が-3.5%であった)。

2)5年後の無再発生存率(副次評価項目)12)

SR11.25mg群63.9%、CMF療法群63.4%であった。

■無再発生存率の推移(Kaplan-Meier法)

無再発生存率の推移(Kaplan-Meier法)

(2)副作用(その他の評価項目)

安全性評価対象例数はSR11.25mg群294例、CMF療法群295例であった。副作用はSR11.25mg群95.2%(280例)、CMF療法群99.7%(294例)に認められた。その主なものは、SR11.25mg群ではほてり83.3%(245例)、体重増加79.6%(234例)、多汗77.6%(228例)であり、CMF療法群では嘔気92.2%(272例)、嘔吐69.5%(205例)、身体能力低下66.8%(197例)、全身脱力感63.7%(188例)、食欲減退69.2%(204例)であった。
なお、両群とも試験期間中に副作用による死亡例は認めなかった。
重篤な副作用発現例及び副作用による投与中止例は以下のとおりであった。
[重篤な副作用(投与開始から2年以内)]

SR11.25mg群:亜急性膵炎、注射部位反応(各1例、どちらも投与中止)、
顔面紅潮・発汗(3例)、うつ(2例)、皮膚障害(1例)

CMF療法群 :アナフィラキシーショック(1例、投与中止)、悪心・嘔吐(3例)、
うつ、B型肝炎、冷感・呼吸困難(各1例)

11)リュープロレリン11.25mgの閉経前乳癌術後患者を対象とした海外第Ⅱ相非劣性検証試験
(社内資料、承認審査時評価資料)

■リュープロレリン22.5mg(24週製剤)投与時の抗腫瘍効果(11.25mgとの比較)
[国内第Ⅲ相・非盲検・非劣性検証試験] 13)

13)リュープロレリン22.5mgの閉経前乳癌術後患者を対象とした国内第Ⅲ相非劣性検証試験(社内資料、承認審査時評価資料)

試験概要

試験の種類第Ⅲ相検証試験/多施設共同、非盲検、無作為割付、並行群間比較試験
目的閉経前乳癌術後患者(ホルモン療法未治療例)に対するPRO22.5mg投与による血清エストラジオール(E2)濃度の抑制効果が、SR11.25mg投与時と臨床的に劣らないことを検証する(投与4週から48週後までの期間)
対象・方法閉経前乳癌術後患者(ホルモン療法未治療例)に対し、原則としてPRO22.5mgを24週間隔で4回、もしくは、SR11.25mgを12週間隔で8回皮下に反復投与した。試験期間中は両群ともタモキシフェンクエン酸塩(TAM)を1日20mgを併用投与した。
投与期間/例数

96週間/ PRO22.5mg群:83例
SR11.25mg群:84例

選択基準

(1)日本人で原発巣が病理組織学的に乳癌と診断されている者

(2)同意取得時の年齢が20歳以上である者

(3)原発巣のエストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PgR)の少なくとも一方が陽性であり、また、HER2が陰性である者

(4)TNM分類(UICC, Seventh Edition, 2009年分類に準拠)でT1〜T3、N不問、M0である(登録時点の画像診断より、少なくとも肺・肝・骨への遠隔転移がないことが確認されている。ただし、画像診断は登録時点12週間前以内の成績を利用することも可とする)。また、腋窩リンパ節転移個数(n)は制限しない

(5)術式は不問とする。ただし、乳房温存術を施行した場合、原則として温存乳房に対する術後放射線照射を行うこととする

(6)術前治療及び本治験に先行する術後補助療法としての化学療法の有無は不問とする(化学療法の内容は医療機関ごとに統一することが望ましい)

(7)本登録時点の12週間前以内に月経が確認されている。又は、登録時点の12週間前以内に測定したFSHが40mlU/mL未満かつE2が10pg/mL以上である。なお、化学療法を実施した場合、化学療法終了後12週間以内に化学閉経していないこと(FSHが40mlU/mL未満かつE2が10pg/mL以上)が確認されている

(8)手術後12週間以内又は本治験に先行する術後補助療法(術後放射線照射を除く)終了後12週間以内に治験薬及びTAMの投与開始が可能である。ただし、本治験に先行する術後補助療法は登録時点には完了していること

(9)本登録時点のECOG Performance Status(PS:一般状態)がGrade 0又は1である

(10)スクリーニング時の検査において、肝機能、腎機能及び骨髄機能が以下の基準を満たす
・肝機能:AST(GOT)≦3.0×基準値上限、ALT(GPT)≦3.0×基準値上限
・腎機能:クレアチニン<1.5×基準値上限
・骨髄機能:白血球数≧3,000/mm3、血小板数≧100,000/μL、ヘモグロビン≧10.0g/dL

(11)治験期間中を通して非ホルモン性の避妊の実施に同意する者

(12)治験の内容を理解し、それを遵守する能力があると治験責任医師又は治験分担医師が判断した者

(13)治験手順が行われる前に、同意・説明文書に、被験者による署名及び日付記入ができる者

The Eastern Cooperative Oncology Group

除外基準

(1)術前補助療法又は術後補助療法としてホルモン療法を実施した者

(2)両側卵巣摘出、両側卵巣照射を行った者

(3)炎症性乳癌又は両側性乳癌の者

(4)非浸潤性乳管癌の者

(5)重複癌のある者及び過去に他臓器の癌と診断された者

(6)妊婦又は授乳婦

(7)治験薬の成分又は合成LH-RH、LH-RH誘導体並びにTAM又はTAM類似薬(抗エストロゲン剤)に対して、過敏症の既往歴のある者

(8)心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症、肺塞栓症等の血栓塞栓症又は心不全の既往又は合併のある者

(9)スクリーニング時の12誘導心電図検査においてQTcF間隔が460msecを超える者

(10)生存見込みに影響する可能性のある重篤な疾患又は治験実施計画書に従って適切に管理することが困難と考えられる既往又は合併のある者(重篤な臓器障害、精神疾患、薬物濫用、アルコール依存症等)

(11)治験薬投与時点に、他の治験又は製造販売後臨床試験で治験薬又は製造販売後臨床試験薬の投与終了後12週間未満の者、又は最終観察が終了していない者

(12)その他、治験責任医師又は治験分担医師が被験者として不適当と判断した者

主要評価項目 PRO22.5mg群の投与4週から48週後における血清E2濃度の閉経期レベル(30pg/mL以下)への抑制率がSR11.25mg群と比較して非劣性であることを検証する

非劣性の定義:群間差における両側95%信頼区間の下側信頼限界が-10%を上回った場合、非劣性であると評価する

副次評価項目 血清E2濃度、血清LH濃度、血清FSH濃度、血清中薬物濃度、無病生存率、無遠隔再発生存率、有害事象、バイタルサイン、体重、臨床検査成績、12誘導心電図、骨塩量(DXA法)
:無作為化した日からイベント発現日までの期間

患者背景

項目PRO22.5mg
(83例)
症例数(%)
SR11.25mg
(84例)
症例数(%)
合計
(167例)
年齢(歳) 39以下
40 〜 44
45以上
13(15.7)
29(34.9)
41(49.4)
12(14.3)
30(35.7)
42(50.0)
25(15.0)
59(35.3)
83(49.7)
平均値±標準偏差44.2±4.9044.0±5.1844.1±5.03
身長(cm) 149以下
150 〜 159
160以上
2( 2.4)
40(48.2)
41(49.4)
3( 3.6)
53(63.1)
28(33.3)
5( 3.0)
93(55.7)
69(41.3)
平均値±標準偏差159.3±5.11158.1±5.00158.7±5.08
体重(kg) 50未満
50 〜 60未満
60以上
25(30.1)
40(48.2)
18(21.7)
29(34.5)
40(47.6)
15(17.9)
54(32.3)
80(47.9)
33(19.8)
平均値±標準偏差54.48±7.67053.57±7.49854.02±7.574
BMI(kg/m2 18.5未満
18.5 〜 25.0未満
25.0 〜 30.0未満
30.0以上
8( 9.6)
63(75.9)
12(14.5)
0
13(15.5)
61(72.6)
9(10.7)
1( 1.2)
21(12.6)
124(74.3)
21(12.6)
1( 0.6)
平均値±標準偏差21.50±3.04221.45±2.90221.48±2.964
術式 乳房温存手術
乳房切除術
53(63.9)
30(36.1)
58(69.0)
26(31.0)
111(66.5)
56(33.5)
病理診断名 乳頭腺管癌
充実腺管癌
硬癌
粘液癌
浸潤性小葉癌
管状腺癌
浸潤性微小乳頭癌
特殊癌(その他)
33(39.8)
7( 8.4)
30(36.1)
4( 4.8)
6( 7.2)
1( 1.2)
1( 1.2)
1( 1.2)
36(42.9)
4( 4.8)
34(40.5)
1( 1.2)
6( 7.1)
0
3( 3.6)
0
69(41.3)
11( 6.6)
64(38.3)
5( 3.0)
12( 7.2)
1( 0.6)
4( 2.4)
1( 0.6)
TNM分類 T1
T2
T3
63(75.9)
19(22.9)
1( 1.2)
64(76.2)
18(21.4)
2( 2.4)
127(76.0)
37(22.2)
3( 1.8)
N0
N1
78(94.0)
5( 6.0)
81(96.4)
3( 3.6)
159(95.2)
8( 4.8)
M083(100.0)84(100.0)167(100.0)
TNM分類の病期
(Stage)

ⅡA
ⅡB
ⅢA
61(73.5)
19(22.9)
2( 2.4)
1( 1.2)
61(72.6)
21(25.0)
2( 2.4)
0
122(73.1)
40(24.0)
4( 2.4)
1( 0.6)
組織学的腫瘍径 2.0cm以下
2.0cm超
65(78.3)
18(21.7)
66(78.6)
18(21.4)
131(78.4)
36(21.6)
平均値±標準偏差1.64±1.3121.55±1.0231.59±1.173
腋窩リンパ節転移
個数


1 〜 3
4以上
68(81.9)
15(18.1)
15(18.1)
0
70(83.3)
14(16.7)
14(16.7)
0
138(82.6)
29(17.4)
29(17.4)
0
平均値±標準偏差0.2±0.460.2±0.570.2±0.52
手術又は先行する
術後補助療法から
薬剤投与開始までの
期間(日)
28以下
29 〜 56
57以上
6( 7.2)
42(50.6)
35(42.2)
9(10.7)
43(51.2)
32(38.1)
15( 9.0)
85(50.9)
67(40.1)
平均値±標準偏差55.4±21.6951.8±16.0153.6±19.08
原発巣ER・PgR ER陽性・PgR陽性
ER陽性・PgR陰性
ER陰性・PgR陽性
82(98.8)
1( 1.2)
0
82(97.6)
2( 2.4)
0
164(98.2)
3( 1.8)
0
HER2(IHC法) 0
1+
2+
3+
未実施
37(44.6)
33(39.8)
7( 8.4)
0
6( 7.2)
33(39.3)
28(33.3)
13(15.5)
0
10(11.9)
70(41.9)
61(36.5)
20(12.0)
0
16( 9.6)
HER2(FISH法) 陽性
陰性
equivocal
未実施
0
13(15.7)
0
70(84.3)
0
23(27.4)
0
61(72.6)
0
36(21.6)
0
131(78.4)
ECOG PS 0
1
83(100.0)
0
84(100.0)
0
167(100.0)
0
月経
(初回投与前まで)

82(98.8)
1( 1.2)
81(96.4)
3( 3.6)
163(97.6)
4( 2.4)
最終月経から初回
投与までの期間
(日)
28以下
29 〜 56
57以上
72(87.8)
8( 9.8)
2( 2.4)
73(90.1)
6( 7.4)
2( 2.5)
145(89.0)
14( 8.6)
4( 2.5)
平均値±標準偏差17.0±13.2715.9±14.2816.4±13.75
血清E2濃度
(pg/mL)(投与前)
29以下
30以上
7( 8.4)
76(91.6)
11(13.1)
73(86.9)
18(10.8)
149(89.2)
平均値±標準偏差168.0±162.99138.2±125.45153.0±145.66
放射線照射
52(62.7)
31(37.3)
59(70.2)
25(29.8)
111(66.5)
56(33.5)
術前及び術後
化学療法

0
83(100.0)
1( 1.2)
83(98.8)
1( 0.6)
166(99.4)
乳癌治療歴
(その他)

0
83(100.0)
0
84(100.0)
0
167(100.0)
骨粗鬆症治療薬の
併用の有無

6( 7.2)
77(92.8)
9(10.7)
75(89.3)
15( 9.0)
152(91.0)
喫煙歴 喫煙経験なし
現在喫煙している
過去に喫煙していたが
現在は喫煙していない
55(66.3)
9(10.8)
19(22.9)
54(64.3)
11(13.1)
19(22.6)
109(65.3)
20(12.0)
38(22.8)

13)リュープロレリン22.5mgの閉経前乳癌術後患者を対象とした国内第Ⅲ相非劣性検証試験(社内資料、承認審査時評価資料)

(1)無病生存率及び無遠隔再発生存率(副次評価項目)

投与開始96週後までの無病生存率及び無遠隔再発生存率を下表に示す。

■投与開始96週後の無病生存率

薬剤群例数無病生存
例数
無病生存率
〔標準誤差〕(%)
無病生存率の両側
95%信頼区間(%)
リュープロレリン
22.5mg(24週製剤)
838197.3〔1.88〕93.63~100.00
リュープロレリン
11.25mg(12週製剤)
848297.5〔1.75〕94.06~100.00

■投与開始96週後の無遠隔再発生存率

薬剤群例数無遠隔再発
生存例数
無遠隔再発生存率
〔標準誤差〕(%)
無遠隔再発生存率の
両側95%信頼区間(%)
リュープロレリン
22.5mg(24週製剤)
838298.5〔1.46〕95.67~100.00
リュープロレリン
11.25mg(12週製剤)
848398.8〔1.20〕96.45~100.00

(2)副作用(副次評価項目)

副作用の発現頻度は、PRO22.5mg群92.8%(77/83例)、SR11.25mg群95.2%(80/84例)であった。
[10%以上に発現した副作用]
それぞれPRO22.5mg群、SR11.25mg群の順に、ほてり50.6%(42/83例)、56.0%(47/84例)、注射部位硬結43.4%(36/83例)、39.3%(33/84例)、注射部位疼痛28.9%(24/83例)、28.6%(24/84例)、白血球数減少18.1%(15/83例)、16.7%(14/84例)、注射部位紅斑15.7%(13/83例)、9.5%(8/84例)、関節痛16.9%(14/83例)、17.9%(15/84例)、倦怠感12.0%(10/83例)、11.9%(10/84例)、体重増加14.5%(12/83例)、8.3%(7/84例)、頭痛13.3%(11/83例)、8.3%(7/84例)、筋骨格硬直12.0%(10/83例)、8.3%(7/84例)、注射部位腫脹14.5%(12/83例)、4.8%(4/84例)、多汗症10.8%(9/83例)、8.3%(7/84例)及びγ-グルタミルトランスフェラーゼ増加3.6%(3/83例)、11.9%(10/84例)であった。なお、両群とも試験期間中に副作用による死亡例は認めなかった。
重篤な副作用発現例及び副作用による投与中止例は以下のとおりであった。
[重篤な副作用]

PRO22.5mg(24週製剤)群痔瘻、間質性肺疾患:各1例
SR11.25mg(12週製剤)群間質性肺疾患:1例
[投与中止に至った副作用]
PRO22.5mg(24週製剤)群関節硬直、閉経期症状及び皮膚乾燥、肝機能検査異常、間質性肺疾患:各1例
SR11.25mg(12週製剤)群放射線性肺臓炎、γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加、性器出血、間質性肺疾患:各1例

13)リュープロレリン22.5mgの閉経前乳癌術後患者を対象とした国内第Ⅲ相非劣性検証試験(社内資料、承認審査時評価資料)

10)リュープロレリン11.25mgの閉経前乳癌術後患者を対象とした国内第Ⅱ相非劣性検証試験(社内資料、承認審査時評価資料) [HA019733]

11)リュープロレリン11.25mgの閉経前乳癌術後患者を対象とした海外第Ⅲ相非劣性検証試験(社内資料、承認審査時評価資料) [HA019734]

12)Schmid P, et al.: J.Clin.Oncol. 2007; 25: 2509 [HA007644]

13)リュープロレリン22.5mgの閉経前乳癌術後患者を対象とした国内第Ⅲ相非劣性検証試験(社内資料、承認審査時評価資料) [HA019735]

閉経前乳癌編 臨床成績 ホルモン濃度に及ぼす影響

禁忌を含む使用上の注意等は「添付文書」をご参照ください。