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ネシーナ錠25mg・12.5mg・6.25mg くすりの相談FAQ選択的DPP-4阻害剤-2型糖尿病治療剤-

アログリプチン安息香酸塩

このFAQに記載の情報は、製品の適正使用にあたっての参考情報であり、全てのケースにあてはまるものではありません。そのため、「FAQ」の利用に関して生じた結果については、責任を負いかねますので、ご了承ください。製品のご使用にあたっては、最新の添付文書をご確認ください。また、製品に関してご不明な点がございましたら、弊社くすり相談室(0120-566-587)にお問い合わせください。(2018年2月作成)

ネシーナ錠25mg・12.5mg・6.25mgの製品情報へ戻る

  1. 1.特殊背景患者
  2. 2.用法用量
  3. 3.安全性
  4. 4.製剤関連
  5. 5.その他

1.特殊背景患者

腎機能障害のある患者さんへのネシーナ錠の投与について教えてください。

ネシーナ錠は投与後、ほとんど代謝されず、未変化体として尿中に排泄されます。
軽度腎機能障害者(Ccr=51~80mL/min)では、未変化体の AUCは、腎機能が正常な健康成人(Ccr>80mL/min)とほぼ同じ範囲内に分布していたことから、用法・用量の調節は不要と考えられました。
一方、中等度以上の腎機能障害患者さんでは排泄の遅延によりアログリプチンの血中濃度は上昇するため、腎機能の程度に応じて、投与量を適宜減量してください。

中等度以上の腎機能障害患者における投与量1)

血清クレアチニン
(mg/dL)※
Ccr(mL/min)投与量
中等度腎機能障害患者男性:1.4<~≦2.4
女性:1.2<~≦2.0
30≦~<5012.5mg、1日1回
高度腎機能障害患者/
末期腎不全患者
男性:>2.4
女性:>2.0
<306.25mg、1日1回

末期腎不全患者については、血液透析との時間関係は問わない。
※:Ccrに相当する換算値(年齢60歳、体重65kg)

参考)
[外国人データ]
軽度腎機能障害者(51≦~≦80mL/min)、中等度腎機能障害者(Ccr:30≦~≦50mL/min)、高度腎機能障害者(Ccr:<30mL/min)、末期腎不全罹患者(血液透析を必要とする)及び各腎機能障害患者と年齢、性別を対応させた健康成人各6例にアログリプチンとして50mgを空腹時に単回投与したときの薬物動態パラメータは下記のとおりでした。
AUCが年齢と、性別を対応させた健康成人と比較して中等度腎機能障害者で2.1倍、高度腎機能障害者で3.2倍、末期腎不全罹患者で3.8倍に増加しました2)
※「中等度以上の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎不全の患者」は慎重投与に該当します。

■薬物動態パラメータ

腎機能
障害の
程度
軽度
障害者
健康
成人
中等度
障害者
健康
成人
高度
障害者
健康
成人
末期
腎不全
罹患者
健康
成人
Cmax
(ng/mL)
313.34278.22326.58229.60309.12243.31261.87198.84
Tmax
(h)a)
1.250.681.251.252.751.512.002.75
AUC0-inf
(ng・h/mL)
5506.563216.926430.033034.0112342.823521.2415037.053154.58
T1/2
(h)b)
40.4127.8940.0125.6160.9223.1280.0428.65

調整済み幾何平均、a)中央値、b)算術平均、各n=6

注意:本剤の用法・用量
   通常、成人にはアログリプチンとして25mgを1日1回経口投与する。

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 添付文書
  2. ネシーナ錠 インタビューフォーム

肝機能障害のある患者さんへのネシーナ錠の投与について教えてください。

国内臨床試験では実施していません。
外国人のデータをご紹介します。
◇軽度から中等度肝機能障害患者さんの場合
用量調節の必要はないと考えられています1)
◇高度肝機能障害患者さんの場合
薬物動態を検討していませんので、具体的な投与量を定めた資料はありません。

参考)
薬物動態 7.肝障害時の動態[外国人データ]1)
中等度肝機能障害者(Child & Pugh※スコア 7~9、8例)及び健康成人(8例)にアログリプチンとして25mgを空腹時に単回投与した時、中程度肝機能障害者のCmax、AUCは、健康成人と比較してそれぞれ7.7%、10.1%の減少であり、軽度から中等度肝機能障害者では用量調節の必要はないと考えられます。
※:ビリルビン、アルブミン、PT又はINR、肝性脳症、腹水症の状態からスコア化する分類

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 添付文書

2.用法用量

簡易懸濁法によるネシーナ錠の経管投与は可能ですか?

ネシーナ錠を懸濁して経管投与することは、承認外の用法となります。 懸濁したものをヒトに投与した際の有効性、安全性は確立していませんので、弊社からはお勧めしていません。

ネシーナ錠を飲み忘れた場合について教えてください。

ネシーナ錠を飲み忘れた場合は、気が付いたときに1回分を飲んでください。ただし、次の服用時間が近い場合は飲まずに、次の服用時間に1回分を飲んでください。絶対に2回分を1度に飲まないでください1)

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 くすりのしおり

ネシーナ錠の用法の1日1回はいつ服用してもよいのでしょうか?

ネシーナ錠の服用タイミングは、特に決められていません。
一般的に、早朝空腹時よりも日中の方が血糖値は高いため、朝の服用の方が効率よく日中の血糖コントロールができると考えられています。
また、遅い時間に服用すると、低血糖が起きた場合に医療機関への連絡が取りにくいことが考えられます。
このようなことから、国内臨床試験は、1日1回朝食前で実施しています。

用法・用量 1)
通常、成人にはアログリプチンとして25mgを1日1回経口投与する。

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 添付文書

ネシーナ錠は、他の糖尿病薬との併用は可能ですか?

ネシーナ錠の効能・効果は「2型糖尿病」で、他の経口糖尿病薬との併用に関する条件は設けられていません。(2014年5月23日承認)
なお、併用に際しては【使用上の注意】慎重投与、併用注意の項を参照ください。1)
また、他の糖尿病薬との保険請求の可否については、請求先の審査機関でご確認ください。

参考)2)
「経口血糖降下薬の臨床評価方法に関するガイドライン」に基づき医療現場で併用が想定される既承認の経口血糖降下薬との2剤併用療法の臨床試験を実施して有用性が確認された場合、効能・効果を「2型糖尿病」と記載するとされています。

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 添付文書
  2. 経口血糖降下薬の臨床評価方法に関するガイドライン (平成22年7月9日)、p17.
    http://www.pmda.go.jp/files/000208192.pdf

透析によりネシーナ錠は除去されますか?(透析性はありますか?)透析日の服用タイミングについて教えてください。

ネシーナ錠は、透析ではほとんど除去されません(透析性はほとんどありません)。したがって、透析当日は、血液透析時間にかかわらず、いつもと同じ時間にいつもと同じ量を服用してください。

参考)
透析等による除去率1)
[外国人データ]
血液透析施行中の患者にアログリプチンとして50mgを単回投与したとき、3時間で7.2%が除去されました。

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 インタビューフォーム
  2. ネシーナ錠 添付文書

他のDPP-4阻害薬からネシーナ錠への切り替え用量について教えてください。

ネシーナ錠は、通常、成人には1日1回25mgを経口投与することになっていますので1)、他のDPP-4阻害薬から切り替える場合は、換算量を計算することなく、25mg錠をお使いください。
なお、中等度以上の腎機能障害患者さんでは、添付文書の投与量を参考に減量してください。

参考)
<用法・用量に関する使用上の注意>
中等度以上の腎機能障害患者では、排泄の遅延により本剤の血中濃度が上昇するため、腎機能の程度に応じて、投与量を適宜減量すること。

中等度以上の腎機能障害患者における投与量

血清クレアチニン
(mg/dL)※
Ccr(mL/min)投与量
中等度腎機能障害患者男性:1.4<~≦2.4
女性:1.2<~≦2.0
30≦~<5012.5mg、1日1回
高度腎機能障害患者/
末期腎不全患者
男性:>2.4
女性:>2.0
<306.25mg、1日1回

末期腎不全患者については、血液透析との時間関係は問わない。
※:Ccrに相当する換算値(年齢60歳、体重65kg)

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 添付文書

手術患者さんではネシーナ錠の投与を中止する必要がありますか?

手術前後の患者さんへの投与は、経口糖尿病用薬共通の注意事項で、禁忌に該当します。
手術前後の患者さんでは、精神的なストレス、手術侵襲による身体的ストレス、術後の感染症等による血糖コントロール状況の変化が考えられることから、安定した血糖値が得られるまでインスリンによる的確な血糖管理が望まれるためです1)
手術に伴うネシーナ錠の中止時期等を明確に定めたものはありません。

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 新医薬品の「使用上の注意」の解説 2015年7月作成、p2.

重症感染症の患者さんへのネシーナ錠の投与が禁忌の理由について教えてください。

重症感染症の患者さんへの投与は、経口糖尿病用薬共通の注意事項で、禁忌に該当します。
重症感染症を合併した糖尿病患者さんでは、感染によりインスリン抵抗性が増大するため、血糖コントロールが困難になりやすく、インスリンによる血糖管理が望まれるためです1)

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 新医薬品の「使用上の注意」の解説 2015年7月作成、p2.

食事が摂れない場合(シックデイなど)のネシーナ錠の休薬について教えてください。

高血糖・ケトアシドーシスなどを回避するための特別な対応が必要な場合があるため、患者さんの自己判断で中断しないようにご指導ください。
糖尿病診療ガイドラインによると、ネシーナ錠の休薬については現在、コンセンサスが得られておらず休薬の有無が規定されていません1)

(参考資料)
  1. 糖尿病診療ガイドライン 2016:日本糖尿病学会、2016年6月、南江堂、p462-463.

3.安全性

ネシーナ錠は食事の影響を受けますか?

健康成人(24例)にネシーナ錠として25mgを食後投与した時のCmax、AUCは、絶食下投与した時と比較して、それぞれ 7.1%増加し、2.9%減少しました1)
しかし、薬物動態に及ぼす食事の影響は小さかったことから、絶食下又は食後のいずれでも投薬可能と考えられます。

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 添付文書

ネシーナ錠に係るRMP(医薬品リスク管理計画)で安全性検討事項にあげられている項目について教えてください。

以下の項目が対象とされています1)
【重要な特定されたリスク】低血糖、急性膵炎、肝機能障害・黄疸、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑を含む重症皮膚障害、横紋筋融解症、腸閉塞、間質性肺炎、血管浮腫
【重要な潜在的リスク】感染症、悪性腫瘍、類天疱瘡
【重要な不足情報】腎機能障害患者への投与時の安全性、肝機能障害患者への投与時の安全性、高齢者への投与時の安全性、心血管系リスクへの影響

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 医薬品リスク管理計画書

ネシーナ錠投与中、急性膵炎を疑う症状について教えてください。

ネシーナ錠投与中、持続する激しい腹痛、嘔吐等の異常がみられた場合には、急性膵炎の発現を疑い、ネシーナ錠の投与を中止し、適切な処置を行ってください1)

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 添付文書

SU薬とネシーナ錠を併用する際、SU薬を減量する必要はありますか?

日本糖尿病学会より『インクレチン(GLP-1受容体作動薬とDPP-4阻害薬)の適正使用に関するRecommendation(リコメンデーション)』が通知されています1)
その中には以下の提案がされています。
SU薬とDPP-4阻害薬の併用では、SU薬を以下の用量まで減量することが望ましいとされています。

・グリメピリド(アマリール)2mg/日以下
・グリベンクラミド(オイグルコン、ダオニール)1.25mg/日以下
・グリクラジド(グリミクロン)40mg/日以下

特に高齢者(65歳以上)、軽度腎機能低下者(血清Cr 1.0mg/dL以上)、あるいは両者が併存する場合には、DPP-4阻害剤追加の際にSU剤の減量が必須となっています。

保険請求の可否は、請求先の審査機関でご確認ください。

(参考資料)
  1. インクレチン(GLP-1受容体作動薬とDPP-4阻害薬)の適正使用に関する委員会 <Recommendation> 日本糖尿病学会ホームページ(学会からのお知らせ)2011年09月29日修正 http://www.fa.kyorin.co.jp/jds/uploads/photos/797.pdf

4.製剤関連

ネシーナ錠の薬価基準収載日について教えてください。

◇ネシーナ錠6.25mg12.5mg、25mgの薬価基準収載年月日は、2010年6月11日です1)

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 インタビューフォーム

ネシーナ錠の発売日について教えてください。

◇ネシーナ錠6.25mg、12.5mg、25mgの発売年月日は、2010年6月15日です1)

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 インタビューフォーム

ネシーナ錠は、ハイリスク薬(特定薬剤管理指導加算)に該当しますか?

「糖尿病薬」であるネシーナ錠はハイリスク薬に該当します1)
保険請求の可否は、請求先の審査機関でご確認ください。

(参考資料)
  1. ハイリスク薬に関する業務ガイドライン(Ver.2.2):平成28年6月4日、一般社団法人 日本病院薬剤師会、p3.

ネシーナ錠の重さ・大きさについて教えてください。

ネシーナ錠の剤形の区別、規格及び性状は表のとおりです1)2)

ネシーナ錠25mgネシーナ錠12.5mgネシーナ錠6.25mg
剤形割線入りのフィルムコーティング錠
錠剤の色黄色微黄色淡赤色
長径(mm)10.110.110.1
短径(mm)5.15.15.1
厚さ(mm)約3.4約3.4約3.4
質量(mg)約156約156約156
(参考資料)
  1. ネシーナ錠 添付文書
  2. ネシーナ錠 インタビューフォーム

ネシーナ錠の代謝部位、代謝経路について教えてください。

ネシーナ錠はCYP2D6によりN-脱メチル化によってM-I(活性代謝物)に、また、N-アセチル化によってM-II(非活性代謝物)に代謝されます。
M-I及びM-IIのAUCはそれぞれ血漿中アログリプチンの1%未満及び6%未満であり、いずれも微量代謝物でした。

参考)
<代謝酵素への影響>1)
アログリプチンはCYP3A4/5に対して弱い阻害作用と弱い誘導作用を示しましたが、CYP1A2、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6を阻害せず、CYP1A2、CYP2B6、CYP2C9、CYP2C19を誘導しませんでした(in vitro )。

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 添付文書

ネシーナ錠の排泄部位、排泄経路について教えてください。

ネシーナ錠は主に尿中に排泄されます1)

参考)
薬物動態 4.尿中排泄
健康成人(8例)にアログリプチンとして25mgを1日1回7日間反復投与した時、投与216時間後までのアログリプチンの累積尿中排泄率は72.8%でした。また、健康成人(8例)にアログリプチンとして25mgを単回投与した時の腎クリアランスは10.7L/h(178mL/min)であり、アログリプチンの尿中への排泄は、能動的な尿細管分泌の関与が示唆されます2)

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 インタビューフォーム
  2. ネシーナ錠 添付文書

ネシーナ錠の有効期間について教えてください。

ネシーナ錠の有効期限は製造日から3年です1)
(使用期限は、有効期間が満了する日の前月末日です。)
使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用してください。

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 インタビューフォーム

ネシーナ錠に味はありますか?

ネシーナ錠は、有効成分に苦味があるためフィルムコーティング錠としています。ただし、味覚は客観的な評価が難しく、試験に基づいて検討した結果はありません。

ネシーナ錠の作用機序について教えてください。

ネシーナ錠の血糖降下作用は、DPP-4を選択的に阻害することにより、インクレチンの血中濃度を上昇させ、糖濃度依存的にインスリン分泌を促進させ、血糖値を低下させます1)

参考)
薬効薬理 1.作用機序
アログリプチンは食事の経口摂取刺激により腸管から血中に分泌されるグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)を不活性化するジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)活性を阻害することにより、GLP-1の血中濃度を上昇させ、糖濃度依存的に膵臓からのインスリン分泌を促進させます2)

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 インタビューフォーム
  2. ネシーナ錠 添付文書

ネシーナ錠を半錠にすることは可能ですか?

◇ネシーナ錠6.25mg
割線入りの錠剤であり、半錠にすることは可能です。
なお、「半錠の安定性」は検討していません。
◇ネシーナ錠12.5mg
割線入りの錠剤であり、半錠にすることは可能です。
なお、「半錠の安定性」は検討していません。
◇ネシーナ錠25mg
割線入りの錠剤であり、半錠にすることは可能です。
なお、「半錠の安定性」は検討していません。

ネシーナ錠の粉砕服用は可能ですか?

ネシーナ錠を粉砕して服用することは、承認外の用法となります。粉砕したものをヒトに投与した際の有効性、安全性は確立していませんので、弊社からはお勧めしていません。

5.その他

「インクレチン」について教えてください。

インクレチンは栄養素の摂取に伴い消化管から分泌され、膵β細胞に作用して糖濃度依存的にインスリン分泌を促進するホルモンの総称です。この中には、GIP(Gastric inhibitory polypeptide/Glucose-dependent insulinotropic polypeptide)とGLP-1(Glucagon-like peptide-1)の2つがあります。
GIPは炭水化物や脂肪などの栄養素の摂取にともない、主に上部小腸に存在するK細胞から分泌されます。健常人の空腹時の血中GIP 濃度は約10pmol/Lであり、食後のピーク値は70~150pmol/Lです。
GLP-1は、下部小腸に存在するL細胞から分泌され、健常人の血中GLP-1濃度は、空腹時で5~10pmol/L、食後は20~30pmol/Lです。
GIP、GLP-1ともに、血中に分泌された後、全身に広範に発現している分解酵素Dipeptidyl peptide-4により、速やかにN端の2アミノ酸残基が切断されて不活性型となるため、それらの血中半減期は非常に短いです。

(参考資料)
  • 山田千積ほか:糖尿病の最新治療、2010、Vol1、No3、p110-113.

「インスリン依存状態」について教えてください。

インスリン依存状態とは、インスリンが絶対的に欠乏し、生命維持のためにインスリン治療が必須である状態のことをいいます。
2型糖尿病であっても、感染や清涼飲料水の多飲によりケトアシドーシスに至り、救命のためにインスリンが必要な状態(=インスリン依存状態)になることもあります1)

(参考資料)
  1. 糖尿病治療ガイド 2016-2017 編・著 日本糖尿病学会、p15

低血糖症状について教えください。

血液中の糖分が少なくなりすぎた状態で、急に強い異常な空腹感、動悸、力の抜けた感じ、冷汗、手足のふるえ、眼のちらつきなどが起こります。
また、頭が痛かったり、ぼんやりしたり、ふらついたり、いつもと人柄の違ったような異常な行動をとることもあります。ひどい場合には、けいれんを起こしたり意識を失うこともあります1)

・交感神経刺激症状:血糖値が正常の範囲を超えて急速に降下した結果生じる症状で、発汗、不安、動悸、頻脈、手指振戦、顔面蒼白などがあります2)
・中枢神経症状:血糖値が50mg/dL程度に低下したことにより生じる症状で、中枢神経のエネルギー不足を反映します2)
・頭痛、眼のかすみ、空腹感、眠気(生あくび)などがあり、50mg/dL以下ではさらに意識レベルの低下、異常行動、けいれんなどが出現し昏睡に陥ります2)
・自律神経障害のために交感神経刺激症状が欠如する場合や、繰り返して低血糖を経験する場合には、低血糖の前兆がないまま昏睡に至ることがあるので注意を要します2)

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 服薬指導箋
  2. 糖尿病治療ガイド 2016-2017 編・著 日本糖尿病学会、p73-74.

ネシーナ錠を服用中、低血糖症状が起こった場合の対応について教えてください。

患者さんには軽い症状のうちは砂糖、ブドウ糖など糖分をとると症状がよくなること、日頃から糖分を持ち歩き、低血糖症状があらわれた場合はがまんせずにその場ですぐ糖分をとるよう指導ください1)

参考)2)

・経口摂取が可能な場合は、ブドウ糖10g、又はブドウ糖を含む飲料150~200mLを摂取させる。
・砂糖(ショ糖)では20gを飲みますが、ブドウ糖以外の糖類では症状の改善効果は遅延します。
・α-グルコシダーゼ阻害剤服用中の患者さんには必ずブドウ糖をとること、約15分後、低血糖がなお持続するようであれば再度同一量を飲ませる。
・医師が対応する際、経口摂取が困難な場合には、血糖値を測定し、低血糖症であることを確かめ、50%グルコース注射液20mL(20%グルコースならば40mL)を静脈内に投与する。改めて血糖値を測定し意識の回復と血糖値の上昇を確認する。意識が回復したら炭水化物の経口摂取を勧め、回復しない場合はグルコースの静脈内投与を繰り返す。

(参考資料)
  1. ネシーナ錠 服薬指導箋
  2. 糖尿病治療ガイド 2016-2017 編・著 日本糖尿病学会、p73-74.(一部改変)