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コパキソン皮下注20mgシリンジ
補足情報
補足情報 ※
※ 承認審査過程における規制当局見解を踏まえ記載した。
1. 注射直後反応、過敏性反応及び注射部位反応に関連する有害事象の発現頻度
国内及び海外での臨床試験における注射直後反応、過敏性反応及び注射部位反応について、グラチラマー酢酸塩20mg/日投与開始後2ヵ月までの発現状況を1週間隔で提示する。
①注射直後反応
■ 注射直後反応に関連する有害事象

■ 胸痛に関連する有害事象

②過敏性反応
■ 過敏性反応に関連する有害事象

■ 注射直後反応・過敏性反応に関連する有害事象

③注射部位反応に関連する有害事象

2. 一次進行型多発性硬化症患者に対する検討(海外データ)
■ 機能障害の進行までの期間

試験方法
- 試 験:
- 国際共同多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験(9008試験)
- 対 象:
- 一次進行型多発性硬化症患者943例(プラセボ群316例、グラチラマー酢酸塩群627例)
- 方 法:
- プラセボあるいはグラチラマー酢酸塩20mgを1日1回、3 年間にわたり投与した。
主要評価項目:36ヵ月間の治験期間における機能障害の進行(CDP*)までの期間
*CDPの定義
1 段階機能障害進行:ベースラインEDSSが3.0–5.0の被験者において1 以上の上昇が3ヵ月続く
0.5 段階機能障害進行:ベースラインEDSSが5.5–6.5の被験者において0.5 以上の上昇が3ヵ月続く
- 安全性:
- グラチラマー酢酸塩群における有害事象は、注射部位紅斑57.1%(358 例)、注射部位疼痛48.8%(306例)、不慮の傷害36.4%(228 例)等であった。
3. 二次進行型多発性硬化症患者に対する検討(海外データ)
■ 機能障害の進行(確定)した割合

試験方法
- 試 験:
- 無作為化二重盲検プラセボ対照試験(BR-2試験)
- 対 象:
- 二次進行型多発性硬化症患者106例(プラセボ群55例、グラチラマー酢酸塩群51例)
- 方 法:
- プラセボあるいはグラチラマー酢酸塩15mgを1日2回、2年間皮下投与した。
主要評価項目:機能障害の進行(確定)*までの期間
[被験者は機能障害の進行(確定)がみられた場合又は機能障害の進行(確定)がみられずに2年の治験
期間を終了した場合を試験完了とした。]
*機能障害の進行(確定)の定義
ベースラインのEDSSが5.0未満の被験者においては1.5以上の上昇が3ヵ月以上続く
ベースラインのEDSSが5.0以上の被験者においては1.0以上の上昇が3ヵ月以上続く
- 安全性:
- グラチラマー酢酸塩群における副作用は、紅潮30.4%、便秘、関節痛、不安各28.3%等であった。
4. T1Gd増強病巣数の経時的推移(海外データ)
■ ベースライン時のT1Gd増強病巣数が10個を超える患者のT1Gd増強病巣数の経時的推移

■ ベースライン時のT1Gd増強病巣数が10個以下の患者のT1Gd増強病巣数の経時的推移

試験方法
- 試 験:
- 国際共同多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照及び非盲検継続投与試験(9003試験)
- 対 象:
- RRMS患者239例(プラセボ群120例、グラチラマー酢酸塩群119例)
- 方 法:
- プラセボあるいはグラチラマー酢酸塩20mgを1日1回自己注射により、二重盲検期9ヵ月間、その後続けて非盲検期9ヵ月間皮下投与し、T1Gd増強病巣の総数、再発回数、EDSSスコア等を評価した。
主要評価項目:二重盲検期におけるT1Gd 増強病巣の総数
- 安全性:
- 〈二重盲検期〉副作用の発現頻度は、グラチラマー酢酸塩群及びプラセボ群でそれぞれ84.9%(101/119例)及び43.3%(52/120例)であった。重篤な副作用はグラチラマー酢酸塩群で1.7%(2/119例)に、投与中止に至った副作用は2.5%(3/119例)に認められた。
〈非盲検期を含めた全投与期間〉有害事象の発現頻度はグラチラマー酢酸塩群及びプラセボ群でそれぞれ95.0%(113/119例)及び80.5%(91/113例)であった。また、非盲検期において、重篤な有害事象は3例報告された。いずれも治験薬との因果関係は否定された。