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5) カボザンチニブリンゴ酸塩の海外第Ⅲ相試験(XL184-308試験)(2020年3月25日承認、CTD 2.7.6.12)(承認審査時評価資料)
6) カボザンチニブリンゴ酸塩の海外第Ⅲ相試験(XL184-308試験)(2020年3月25日承認、CTD 2.5.4.1.1)(承認審査時評価資料)
7) カボザンチニブリンゴ酸塩の海外第Ⅲ相試験(XL184-308試験)(2020年3月25日承認、CTD 2.7.3.1.4.1)(承認審査時評価資料)
(1)無増悪生存期間(IRC判定、有効性解析対象集団)(主要評価項目)(検証項目)
無増悪生存期間の中央値は本剤群で7.4ヵ月、エベロリムス群で3.8ヵ月であった。ランダム化層別因子で調整したハザード比は0.59〔95%CI:0.46~0.76、p<0.001、層別ログランク検定(両側)*〕であり、エベロリムス群に対する本剤群の優越性が検証された。
*層別因子は、ランダム化で用いたVEGFR-TKIによる前治療歴数(1ライン vs. 2ライン以上)及びMSKCC分類に基づく予後予測因子数(0 vs. 1 vs. 2又は3)とした。
※データカットオフ時点(2015年5月22日)までに、247件のPD又は死亡が発生した。259件の目標数に対して十分と判断されたことから、無増悪生存期間の主解析を実施した。
(2)全生存期間(ITT集団)(副次評価項目)(検証項目)
全生存期間の中央値は本剤群で21.4ヵ月、エベロリムス群で16.5ヵ月であった。ランダム化層別因子で調整したハザード比は0.67〔95%CI:0.53~0.83、p=0.0003、層別ログランク検定(両側)*〕であり、仮説検定の棄却域〔全生存期間の最終解析に必要な規定の死亡イベントに対する割合78%(320/408件)の場合、p<0.0163〕を満たしたことから、エベロリムス群に対する本剤群の優越性が検証された。
*層別因子は、ランダム化で用いたVEGFR-TKIによる前治療歴数(1ライン vs. 2ライン以上)及びMSKCC分類に基づく予後予測因子数(0 vs. 1 vs. 2又は3)とした。
※無増悪生存期間の主解析と同時点(2015年5月22日)で実施された全生存期間の中間解析の結果、エベロリムス群と比較して本剤群での全生存期間の延長傾向が確認されたことから、2回目の中間解析を計画し、解析を行った(データカットオフ日:2015年12月31日)。なお、規定の死亡イベント到達後に、計画された全生存期間の解析を行ったが(データカットオフ日:2016年10月2日)、2回目の中間解析でエベロリムス群に対する本剤群の有意な全生存期間の延長が認められたことから、2回目の中間解析を最終解析と位置付けた。
(3)奏効率(IRC判定、ITT集団)(副次評価項目)(検証項目)
奏効率は本剤群で17%(57/330例、95%CI:13〜22)、エベロリムス群で3%(11/328例、95%CI:2〜6)であり(p<0.001、非層別カイ二乗検定)、エベロリムス群に対する本剤群の優越性が検証された。なお、本剤群及びエベロリムス群のいずれにおいても、奏効はすべてPRであった。
※ 奏効率の解析は、無増悪生存期間の主解析と同時点(2015年5月22日)に実施した。
(4)安全性
①副作用
本剤群331例中322例(97%)、エベロリムス群322例中293例(91%)に副作用(治験薬との因果関係が否定できない有害事象)が認められた。主な副作用(20%以上)は、本剤群では、下痢231例(70%)、疲労174例(53%)、悪心149例(45%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群142例(43%)、食欲減退134例(40%)、高血圧109例(33%)、体重減少90例(27%)、嘔吐79例(24%)、味覚異常76例(23%)、甲状腺機能低下症68例(21%)及び口内炎67例(20%)であった。エベロリムス群では、疲労118例(37%)、貧血92例(29%)、食欲減退78例(24%)、口内炎77例(24%)、発疹74例(23%)、粘膜の炎症71例(22%)及び下痢68例(21%)であった(データカットオフ日:2016年10月2日)。
②重篤な副作用
本剤群331例中56例(17%)、エベロリムス群322例中41例(13%)に重篤な副作用が認められた。主な重篤な副作用(1.0%以上)として、本剤群では下痢が6例(1.8%)、肺塞栓症が5例(1.5%)、疲労及び低ナトリウム血症が各4例(1.2%)に認められた。エベロリムス群では、貧血及び肺臓炎が各8例(2.5%)、脱水及び呼吸困難が各4例(1.2%)に認められた。
③投与中止に至った有害事象
本剤群331例中50例(15%)、エベロリムス群322例中38例(12%)に投与中止に至った有害事象(病勢の進行を除く)が認められた。主な投与中止に至った有害事象(1.0%以上)として、本剤群では食欲減退及び下痢が各7例(2.1%)、疲労が6例(1.8%)、無力症及び蛋白尿が各4例(1.2%)に認められた。エベロリムス群では、肺臓炎が7例(2.2%)、間質性肺疾患が4例(1.2%)に認められた。
④死亡
試験期間中の死亡は、本剤群331例中199例(60%)、エベロリムス群322例中227例(70%)に認められた。最終投与後30日以内の死亡は、本剤群で21例(6.3%)、エベロリムス群では23例(7.1%)に認められ、これらの患者の主な死因は病勢の進行であった。また、最終投与後30日以内の治験薬との因果関係が否定できない死亡は、本剤群で1例(0.3%:死亡)、エベロリムス群で2例(0.6%:アスペルギルス感染、誤嚥性肺炎)に認められた。
8)カボザンチニブリンゴ酸塩の国内第Ⅱ相試験(Cabozantinib-2001試験)(2020年3月25日承認、CTD 2.7.6.14)(承認審査時評価資料)
9)カボザンチニブリンゴ酸塩の国内第Ⅱ相試験(Cabozantinib-2001試験)(2020年3月25日承認、CTD 2.5.4.1.3)(承認審査時評価資料)
10)カボザンチニブリンゴ酸塩の国内第Ⅱ相試験(Cabozantinib-2001試験)(2020年3月25日承認、CTD 2.7.3.1.4.3)(承認審査時評価資料)
(1)奏効率(IRC判定、FAS/Response-evaluable analysis set)(主要評価項目)
FAS(35例)を対象とした主解析を行った結果、奏効率は20.0%(90%CI:9.8~34.3)であり、90%CIの下限(9.8%)は事前に規定した閾値奏効率である3%よりも高かった。奏効はすべてPRであり、CRは認められなかった。
また、Response-evaluable analysis set(34例)を対象に主解析と同一の手法を用いて副解析を行った結果、奏効率は20.6%(90%CI:10.1~35.2)であった。
32例中29例において、ベースライン後に腫瘍サイズの減少が認められた。
(2)臨床的ベネフィット率(IRC判定、FAS/Response-evaluable analysis set)(副次評価項目)
FASを対象とした解析を行った結果、臨床的ベネフィット率は85.7%(95%CI:69.7~95.2)であった。
また、最良総合効果がSDであった患者の割合は65.7%(23/35例)であった。
Response-evaluable analysis setを対象に同一の手法を用いて解析を行った結果、臨床的ベネフィット率は88.2%(95%CI:72.6~96.7)であった。
(3)無増悪生存期間(IRC判定、FAS)(副次評価項目)
本解析のデータカットオフ時点で、無増悪生存期間の中央値は推定不能であった。6ヵ月無増悪生存率は72.3%(95%CI:53.3~84.6)と推定された。
(4)全生存期間(FAS)(副次評価項目)
本解析のデータカットオフ時点で、全生存期間の中央値は推定不能であった。
(5)安全性
①副作用
本剤を投与した35例中34例(97.1%)に副作用(治験薬との因果関係が否定できない有害事象)が認められた。主な副作用(20%以上)は、手掌・足底発赤知覚不全症候群22例(62.9%)、下痢19例(54.3%)、高血圧及び蛋白尿各14例(40.0%)、肝機能異常及び口内炎各12例(34.3%)、味覚異常11例(31.4%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加及び食欲減退各9例(25.7%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加7例(20.0%)であった(データカットオフ日:2018年10月23日)。
②重篤な副作用
重篤な副作用は35例中3例(8.6%)で発現した〔胆嚢炎、肺炎、膵酵素増加:各1例(2.9%)〕。
③投与中止に至った有害事象
投与中止に至った有害事象(病勢の進行を除く)は、35例中2例(5.7%)で発現した〔胃瘻(内視鏡検査により、胃の瘻孔を認めたとの報告)、蛋白尿:各1例(2.9%)〕。
④死亡
試験期間中の死亡は35例中3例(8.6%)で認められた。このうち1例(2.9%)は最終投与後30日以内に死亡し、死因は病勢の進行であった(本剤との因果関係は否定された)。残りの2例(5.7%)は最終投与後30日の翌日以降の死亡であり、死因はいずれも病勢の進行であった。
11)カボザンチニブリンゴ酸塩の海外第Ⅱ相試験(A031203試験)(2020年3月25日承認、CTD 2.7.6.13)(承認審査時評価資料)
12)カボザンチニブリンゴ酸塩の海外第Ⅱ相試験(A031203試験)(2020年3月25日承認、CTD 2.5.4.1.2)(承認審査時評価資料)
13)カボザンチニブリンゴ酸塩の海外第Ⅱ相試験(A031203試験)(2020年3月25日承認、CTD 2.7.3.1.4.2)(承認審査時評価資料)
14)Choueiri TK et al.: J Clin Oncol. 2017; 35 (6): 591-597.及びSupplements(Study Protocol)
著者に武田薬品工業株式会社、Exelixis, Inc.及びMillennium Pharmaceuticals, Inc.より研究支援、謝礼金等を受領している者が含まれる。本試験の被験薬として使用されたカボザンチニブはExelixis, Inc.より提供を受けた。
(1)無増悪生存期間(治験責任医師判定、ITT集団)(主要評価項目)
無増悪生存期間の中央値は本剤群で8.2ヵ月、スニチニブ群で5.6ヵ月であった。ランダム化層別因子で調整したハザード比は0.66〔95%CI:0.46~0.95、p=0.012、層別ログランク検定(片側)*〕であり、スニチニブ群と比較して本剤群で統計学的に有意な無増悪生存期間の延長が認められた。
*層別因子は、ランダム化で用いたベースライン時の骨転移の有無及びIMDC分類でintermediate(1又は2項目)又はpoor(3項目以上)とした。
(2)全生存期間(ITT集団)(副次評価項目)
全生存期間の中央値は本剤群で30.3ヵ月、スニチニブ群で21.8ヵ月であった。また、ランダム化層別因子*で調整したハザード比は0.80であった(95%CI:0.50〜1.26)。
*層別因子は、ランダム化で用いたベースライン時の骨転移の有無及びIMDC分類でintermediate(1又は2項目)又はpoor(3項目以上)とした。
(3)奏効率(治験責任医師判定、ITT集団)(副次評価項目)
奏効率は本剤群で33%(26/79例、95%CI:23〜44)、スニチニブ群で12%(9/78例、95%CI:5.4〜21)であった。また、最良総合効果として完全奏効(CR)が得られたのは本剤群の1%、安定(SD)が得られたのは本剤群46%及びスニチニブ群42%、進行(PD)はそれぞれの群で18%及び26%で認められた。
(4)安全性
①副作用
本剤群78例中74例(95%)、スニチニブ群72例中70例(97%)に副作用(治験薬との因果関係が否定できない有害事象)が認められた。主な副作用(20%以上)は、本剤群では、下痢56例(72%)、疲労48例(62%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加47例(60%)、高血圧44例(56%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加42例(54%)、食欲減退35例(45%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群33例(42%)、味覚異常32例(41%)、血小板数減少及び口内炎各29例(各37%)、悪心及び体重減少各24例(各31%)、貧血23例(29%)、消化不良及び低リン酸血症各18例(各23%)、甲状腺機能低下症17例(22%)、血中クレアチニン増加、発声障害及び低マグネシウム血症各16例(各21%)であった。
スニチニブ群では、疲労48例(67%)、血小板数減少42例(58%)、下痢35例(49%)、貧血32例(44%)、高血圧27例(38%)、悪心26例(36%)、好中球数減少及び白血球数減少各25例(各35%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群23例(32%)、食欲減退22例(31%)、味覚異常及び口内炎各21例(各29%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加及びアラニンアミノトランスフェラーゼ増加各18例(各25%)、嘔吐15例(21%)であった(データカットオフ日:2016年9月15日)。
②重篤な副作用
重篤な副作用は、本剤群では78例中28例(36%)、スニチニブ群では72例中26例(36%)に認められた。主な重篤な副作用(5%以上)として、本剤群では高血圧が7例(9.0%)、下痢、手掌・足底発赤知覚不全症候群及び塞栓症が各4例(5.1%)に認められた。スニチニブ群では、下痢及び疲労が各4例(5.6%)に認められた。
③投与中止に至った有害事象
投与中止に至った有害事象(病勢の進行を含む)は、本剤群では78例中16例(21%)、スニチニブ群では72例中16例(22%)に認められた*。
*本試験では、有害事象に対する治験薬の処置(減量、休薬、中止)に関する情報の収集は必須としなかったため、投与中止に至った有害事象の事象名及び例数は示していない。
④死亡
安全性のデータカットオフ日(2016年9月15日)までに、本剤群78例中38例(49%)、スニチニブ群72例中43例(60%)で死亡が認められた。
治験薬最終投与後30日以内の死亡のうちGrade 5の有害事象は、本剤群で3例(3.8%)、スニチニブ群で6例(8.3%)に認められた。なお、この死亡例数には臨床データベースにGrade 5の有害事象として記録されなかった本剤群の1例(1.3%)及びスニチニブ群の2例(2.8%)は含まない。
15) カボザンチニブリンゴ酸塩の国際共同第Ⅲ相試験(ONO-4538-81/CA2099ER試験)(2021年8月25日承認、CTD 2.7.3.1)(承認審査時評価資料)
16) カボザンチニブリンゴ酸塩の国際共同第Ⅲ相試験(ONO-4538-81/CA2099ER試験)(2021年8月25日承認、CTD 2.7.3.3)(承認審査時評価資料)
17) カボザンチニブリンゴ酸塩の国際共同第Ⅲ相試験(ONO-4538-81/CA2099ER試験)(2021年8月25日承認、CTD 2.7.4.2)(承認審査時評価資料)
18)カボザンチニブリンゴ酸塩の国際共同第Ⅲ相試験(ONO-4538-81/CA2099ER試験)(2021年8月25日承認、CTD 2.7.6.1)(承認審査時評価資料)
(1)無増悪生存期間(BICR判定、ITT集団)(主要評価項目)(検証項目)
無増悪生存期間の中央値は本剤+ニボルマブ群で16.59ヵ月、スニチニブ群で8.31ヵ月であった。ランダム化層別因子で調整したハザード比は0.51〔95%CI:0.41~0.64、p<0.0001、層別ログランク検定(両側)*〕であり、スニチニブ群に対する本剤+ニボルマブ群の優越性が検証された。
*層別因子は、ランダム化で用いたIMDC分類〔favorable(0項目) vs. intermediate(1~2項目) vs. poor(3~6項目)〕、腫瘍のPD-L1発現(1%以上 vs. 1%未満又は判定不能)及び地域(米国/カナダ/西欧/北欧 vs. 他の地域)とした。
※本試験では、約350件のPD又は死亡が発生した時点で無増悪生存期間の最終解析を行う計画としていた。無増悪生存期間の最終解析時点までに、335件のPD又は死亡が発生した。
(2) 全生存期間(ITT集団)(副次評価項目)(検証項目)
全生存期間の中央値はいずれの投与群においても推定不能であった。ランダム化層別因子で調整したハザード比は0.60〔98.89%CI:0.40~0.89、p=0.0010、層別ログランク検定(両側)*〕であり、スニチニブ群に対する本剤+ニボルマブ群の優越性が検証された。
*層別因子は、ランダム化で用いたIMDC分類〔favorable(0項目) vs. intermediate(1~2項目) vs. poor(3~6項目)〕、腫瘍のPD-L1発現(1%以上 vs. 1%未満又は判定不能)及び地域(米国/カナダ/西欧/北欧 vs. 他の地域)とした。
※本試験ではイベント(死亡)の発生数に基づき、解析を最大3回行う計画とした。1回目の中間解析は無増悪生存期間の最終解析時点に実施することとし、その時点で約165件の死亡(必要なイベント数の約65%)の発生が予測された。2回目の中間解析及び最終解析はそれぞれ、約211件及び254件の死亡(それぞれ、必要なイベント数の約83%及び100%)が発生した時点で実施することとした。本解析は1回目の中間解析に該当し、166件の死亡(必要なイベント数の約65%)が発生した時点で実施されたが、スニチニブ群に対する本剤+ニボルマブ群の統計学的に有意な全生存期間の延長が認められたことから、1回目の中間解析を最終解析と位置付けた。
(3)奏効率(BICR判定、ITT集団)(副次評価項目)(検証項目)
奏効率は本剤+ニボルマブ群で55.7%(180/323例、95%CI:50.1~61.2)、スニチニブ群で27.1%(89/328例、95%CI:22.4~32.3)であり、本剤+ニボルマブ群のスニチニブ群に対する優越性が検証された(p<0.0001、層別Cochran-Mantel-Haenszel検定*)。
なお、最良総合効果としてCRが得られたのは本剤+ニボルマブ群で8.0%(26例)、スニチニブ群で4.6%(15例)、PRはそれぞれの群で47.7%(154例)、22.6%(74例)であった。
*層別因子は、ランダム化で用いたIMDC分類〔favorable(0項目)vs. intermediate(1~2項目)vs. poor(3~6項目)〕、腫瘍のPD-L1発現(1%以上 vs. 1%未満又は判定不能)及び地域(米国/カナダ/西欧/北欧 vs. 他の地域)とした。
※奏効率の解析は、全生存期間の1回目の中間解析と同時点(無増悪生存期間の最終解析と同時点)に実施した。
(4)安全性
①副作用
本剤+ニボルマブ群320例(日本人22例を含む)中309例(96.6%)、スニチニブ群320例(日本人24例を含む)中298例(93.1%)に副作用(治験薬との因果関係が否定できない有害事象)が認められた。主な副作用(15%以上)は、本剤+ニボルマブ群では、下痢182例(56.9%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群122例(38.1%)、甲状腺機能低下症107例(33.4%)、高血圧97例(30.3%)、疲労86例(26.9%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加80例(25.0%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加75例(23.4%)、味覚不全69例(21.6%)、悪心68例(21.3%)、食欲減退65例(20.3%)、発疹62例(19.4%)、粘膜の炎症61例(19.1%)、無力症57例(17.8%)、そう痒症52例(16.3%)、口内炎50例(15.6%)、リパーゼ増加48例(15.0%)であった。スニチニブ群では、下痢136例(42.5%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群129例(40.3%)、高血圧107例(33.4%)、疲労97例(30.3%)、甲状腺機能低下症90例(28.1%)、悪心81例(25.3%)、粘膜の炎症80例(25.0%)、口内炎74例(23.1%)、味覚不全65例(20.3%)、貧血及び血小板減少症各61例(19.1%)、血小板数減少59例(18.4%)、食欲減退53例(16.6%)、嘔吐52例(16.3%)、無力症48例(15.0%)であった(データカットオフ日:2020年2月12日)。
②重篤な副作用
本剤+ニボルマブ群320例中78例(24.4%)、スニチニブ群320例中41例(12.8%)に重篤な副作用が認められた。主な重篤な副作用(1%以上)として、本剤+ニボルマブ群では下痢が11例(3.4%)、肺臓炎が9例(2.8%)、肺塞栓症及び副腎機能不全が各6例(1.9%)、低ナトリウム血症が4例(1.3%)に認められた。スニチニブ群では、貧血が5例(1.6%)に認められた。
③投与中止に至った副作用
本剤+ニボルマブ群320例中49例(15.3%)、スニチニブ群320例中28例(8.8%)に投与中止に至った副作用が認められた。なお、ニボルマブのみ投与中止に至った副作用は18例(5.6%)、本剤のみ投与中止に至った副作用は21例(6.6%)、両剤が同時に投与中止に至った副作用は10例(3.1%)に認められた。主な投与中止に至った副作用(1%以上)として、本剤+ニボルマブ群ではアラニンアミノトランスフェラーゼ増加が6例(1.9%)、蛋白尿及びアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加が各5例(1.6%)に認められた。スニチニブ群では蛋白尿が6例(1.9%)に認められた。
④死亡
安全性のデータカットオフ時点(無増悪生存期間の最終解析時点、2020年2月12日)までに、本剤+ニボルマブ群320例中67例(20.9%)、スニチニブ群320例中99例(30.9%)に死亡が認められた。最終投与後30日以内の死亡は、本剤+ニボルマブ群で22例(6.9%)、スニチニブ群では30例(9.4%)で認められ、このうち治験薬との因果関係が否定できない死亡は、スニチニブ群で2例(0.6%)であった〔呼吸窮迫及び肺炎:各1例(0.3%)〕。また、本剤+ニボルマブ群では、最終投与後30日以降に治験薬との因果関係が否定できない死亡として小腸穿孔1例(0.3%)が報告された。