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会員限定開発の経緯

カボメティクス®錠(一般名:カボザンチニブリンゴ酸塩;以下、本剤)は、米国Exelixis社により創製され、血管内皮細胞増殖因子受容体2(VEGFR2)、肝細胞増殖因子受容体(MET)及びgrowth arrest-specific 6(GAS6)受容体(AXL)をはじめとする複数の受容体型チロシンキナーゼを阻害する経口抗悪性腫瘍剤である。

本剤開発以前から、血管新生及びリンパ脈管新生の中心的なメディエーターとして機能するVEGFRを標的とした抗悪性腫瘍剤は存在していたが、一度は奏効が得られた患者でも治療継続中に耐性を獲得し、病勢進行を経験することが報告されている1)。そのため、薬剤耐性機構の解明及び耐性を獲得した患者への有効な新規薬剤の開発が課題とされてきた。

これまでに得られた基礎研究の知見からは、腫瘍の生存・増殖・浸潤及び遠隔転移に関与する特定のシグナル伝達経路を阻害すると、腫瘍の恒常性維持のために阻害されていないシグナル伝達経路の活性化が誘導され、耐性を獲得することが示唆されている。したがって、耐性例への治療効果を得るためにはVEGFシグナルのみならず、他の主要な受容体下流のシグナルへの阻害作用も重要であると考えられてきた。MET及びAXLは、マウスにヒト腫瘍細胞株を経尾静脈接種した実験的転移モデル2)、ヒト肺癌由来細胞株3)やヒト腎癌由来細胞株4)を用いたin vitroの解析により、腫瘍の転移及び浸潤に関与する可能性があることが報告されている。そのため、これらは耐性克服に有望な治療標的と考えられ、VEGFRに加えてMET、AXLを同時に阻害する薬剤として本剤が開発された。本剤は以下のような臨床試験を経て、2021年8月現在、腎細胞癌及び肝細胞癌の治療薬として米国や欧州連合(EU)を含む50ヵ国以上の国と地域で承認されている。

<根治切除不能又は転移性の腎細胞癌>
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌患者に対する本剤の単独投与を検討するために、主要な臨床試験である国際共同第Ⅲ相試験(検証試験、XL184-308試験)及び海外第Ⅱ相試験(A031203試験)が実施された。その結果、本剤は標準治療薬を対照に腎細胞癌患者に対する二次治療以降の治療薬及び一次治療薬として、有効性及び安全性が示された。本剤(製品名:Cabometyx®)は、2019年12月現在、腎細胞癌の治療薬として米国、EU及びその他40ヵ国以上で承認されている。また、これらの海外臨床試験の結果を背景として、二次治療以降の腎細胞癌患者に対する国内第Ⅱ相試験(Cabozantinib-2001試験)が実施され、日本人患者においても同様に、本剤の有効性及び安全性が示された。以上の試験成績を踏まえて国内においても製造販売承認申請を行い、「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」を効能又は効果として2020年3月に承認を取得した。
さらに、本剤と免疫チェックポイント阻害薬の併用療法に関しても検討が行われ、日本が参加した国際共同第Ⅲ相試験(CA2099ER試験)において、本剤とニボルマブの併用は化学療法歴のない根治切除不能又は転移性の腎細胞癌患者に対する一次治療として、有効性と安全性が示された。この結果を基に本邦で製造販売承認事項一部変更承認申請を行い、2021年8月に承認を取得した。

<がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞癌>
がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞癌患者に対する本剤の単独投与を検討するために、主要な臨床試験である国際共同第Ⅲ相試験(検証試験、XL184-309試験)が実施され、本剤はプラセボを対照に肝細胞癌患者に対する二次治療以降の治療薬として、有効性及び安全性が示された。この結果に基づき、本剤(Cabometyx®)は、肝細胞癌の治療薬として2018年11月にEU、2019年1月に米国で承認された。また、海外臨床試験の結果を受けて、抗がん薬による全身治療歴を有する進行性肝細胞癌患者に対する国内第Ⅱ相試験(Cabozantinib-2003試験)が実施され、日本人患者においても同様に、本剤の有効性及び安全性が示された。以上より、本邦でも上記の試験成績を踏まえて承認申請を行い、2020年11月に「がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞癌」に対する効能又は効果が追加された。

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