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会員限定 アジルバ 薬物動態

Last Update:2022.02

1.血漿中濃度

(1)単回投与での検討

<成人>10)

健康成人28例を対象にアジルサルタン10mg、20mg又は40mgを絶食下に単回投与したときの未変化体の血漿中濃度推移及び薬物動態学的パラメータは以下のとおりであった。

単回投与での検討

<小児>11)

6歳以上16歳未満の高血圧症患者を対象に、アジルサルタンを体重50kg未満の患者では5mg(3例)、体重50kg以上の患者では10mg(3例)を単回経口投与したとき、未変化体の血漿中濃度推移及び薬物動態学的パラメータは以下のとおりであった。

単回投与での検討

(2)反復投与での検討

<成人>12)

健康成人24例を対象にアジルサルタン20mg又は40mgを1日1回7日間反復投与したとき、1日目、7日目の未変化体の血漿中濃度推移及び薬物動態学的パラメータは以下のとおりであった。

血漿中濃度の推移・薬物動態学的パラメータ

<小児>13)

6歳以上16歳未満の高血圧症患者27例を対象に、アジルサルタンを体重50kg未満の患者では2.5~20mg、体重50kg以上の患者では5~40mgの投与量で反復経口投与したとき、薬物動態学的パラメータは以下のとおりであった。

薬物動態学的パラメータ

(3)食事の影響

<錠>14)

健康成人12例を対象にアジルサルタン40mgをクロスオーバー法で朝食絶食時又は食後に単回投与したときの未変化体の血漿中濃度の推移及び薬物動態学的パラメータは以下のとおりであった。アジルサルタンを食後投与したときの未変化体のCmax、AUCは絶食下投与したときと比べて、それぞれ3.0%、8.4%減少した。

食事の影響<錠>

<顆粒>15)

健康成人11例を対象にアジルサルタン10mgをクロスオーバー法で朝食絶食時又は食後に単回投与したときの未変化体の血漿中濃度の推移及び薬物動態学的パラメータは以下のとおりであった。アジルサルタンを食後経口投与したとき、未変化体のCmax、AUCは絶食下投与したときと比べて、それぞれ6.3%、0.3%減少した。

食事の影響<錠>

(4)薬物間相互作用(外国人データ)16)

健康成人(18例)にフルコナゾール(CYP2C9阻害剤)200㎎を1日1回7日間反復投与及びアジルサルタン40㎎を単回併用投与(フルコナゾール投与7日目)した時、アジルサルタンのCmax、AUCは、単独投与時と比較してそれぞれ14.1%、42.1%増加した。

(5)高齢者(外国人データ)17)

健康な高齢者(65歳以上85歳以下、24例)及び非高齢者(18歳以上45歳以下、24例)を対象にアジルサルタン40mgを単回投与(投与1日目)し、2日間休薬後、反復投与(投与4~8日目)を行った。未変化体の血漿中濃度の推移及び薬物動態学的パラメータは以下のとおりであった。
反復投与5日目における高齢者のCmax、AUCは、非高齢者と比べてそれぞれ15.6%、9.0%減少した。

高齢者(外国人データ)

(6)腎障害を伴う患者での検討

1)薬物動態試験18)

腎障害の程度が異なる高血圧症患者22例を対象にアジルサルタン20mgを1日1回7日間反復投与したときの未変化体の血漿中濃度の推移及び薬物動態学的パラメータは以下のとおりであった。

薬物動態試験

[腎障害の程度]
正常~軽度:eGFR 60(mL/min/1.73m2)以上
中等度  :eGFR 30~60(mL/min/1.73m2)未満
重度   :eGFR 15~30(mL/min/1.73m2)未満

 男性:eGFR(mL/min/1.73m2)=194×Cr−1.094×Age−0.287
 女性:eGFR(mL/min/1.73m2)=194×Cr−1.094×Age−0.287×0.739

2)一般臨床試験9)

腎障害を伴う高血圧症患者41例を対象にアジルサルタン10mg、20mg又は40mgを任意漸増法で1日1回朝食前又は朝食後に10週間投与した。トラフ時血漿中薬物濃度は中等度腎機能障害者と比べて重度腎機能障害者で35.1~61.3%、重篤な腎機能障害者で51.0~91.9%増加した。

[腎障害の程度]
中等度:eGFR 30~60(mL/min/1.73m2)未満
重 度:eGFR 15~30(mL/min/1.73m2)未満
重 篤:eGFR 15(mL/min/1.73m2)未満

 男性:eGFR(mL/min/1.73m2)=194×Cr−1.094×Age−0.287
 女性:eGFR(mL/min/1.73m2)=194×Cr−1.094×Age−0.287×0.739

(7)肝機能障害者での検討(外国人データ)19)

軽度~中等度肝機能障害者(Child−Pughスコアが5~6の軽度肝機能障害者8例、7~9の中等度肝機能障害者8例、計16例)及び健康成人(16例)を対象にアジルサルタン メドキソミル※※として40mgを単回投与(投与1日目)し、2日間休薬後、反復投与(投与4~8日目)を行ったときのアジルサルタンの薬物動態学的パラメータは以下のとおりであった。
反復投与したとき、健康成人と比べて軽度肝機能障害者のCmaxは7.7%減少、AUCは27.9%増加、中等度肝機能障害者のCmax、AUCはそれぞれ17.9%、64.4%増加した。

※ ビリルビン、アルブミン、PT又はINR、肝性脳症、腹水症の状態からスコア化する分類
※※アジルサルタンのプロドラッグ体(国内未承認)
肝機能障害者での検討(外国人データ)

2.尿中排泄

(1)健康成人12)

健康成人24例を対象にアジルサルタン20mg又は40mgを1日1回7日間反復投与したとき、投与168時間までの累積尿中排泄率は以下のとおりであった。

健康成人

(2)腎障害を伴う患者18)

腎障害の程度が異なる高血圧症患者22例を対象にアジルサルタン20mgを1日1回7日間反復投与したとき、重度腎機能障害者では未変化体及び代謝物M−Ⅱの尿中排泄率が低下する傾向がみられた。

腎障害を伴う患者

[腎障害の程度]
正常~軽度:eGFR 60(mL/min/1.73m2)以上
中等度  :eGFR 30~60(mL/min/1.73m2)未満
重度   :eGFR 15~30(mL/min/1.73m2)未満

 男性:eGFR(mL/min/1.73m2)=194×Cr−1.094×Age−0.287
 女性:eGFR(mL/min/1.73m2)=194×Cr−1.094×Age−0.287×0.739

(3)小児患者11)

6歳以上16歳未満の高血圧症患者6例を対象に体重50kg未満の患者3例にはアジルサルタン5mg、体重50kg以上の患者3例にはアジルサルタン10mgを朝食後に単回経口投与したとき、投与24時間後までの累積尿中排泄率は以下のとおりであった。

投与24時間後までの累積尿中排泄率

3.代謝20)

(1) アジルサルタンは脱炭酸によりM−Ⅰに、O−脱エチル化によりM−Ⅱに代謝された。アジルサルタンは主にCYP2C9によりM−Ⅱに代謝された。
なお、M−Ⅰ及びM−ⅡのAT1受容体結合阻害作用はいずれも未変化体の約1/1,000であった(in vitro)。
(2) アジルサルタンはCYP1A2、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1及びCYP3A4を阻害せず、CYP3Aを誘導しなかった(in vitro)。
注意
6. 用法及び用量(抜粋)

<小児>通常、6歳以上の小児には、アジルサルタンとして体重50kg未満の場合は2.5mg、体重50kg以上の場合は5mgの1日1回経口投与から開始する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は体重50kg未満の場合は20mg、体重50kg以上の場合は40mgとする。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意(抜粋)
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.2 高カリウム血症の患者
 治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害(eGFR 15mL/min/1.73m2未満)のある患者
 低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うなど慎重に投与すること。腎機能を悪化させるおそれがある。血中濃度の上昇が認められた。[9.7.3、16.6.1 参照]
9.3 肝機能障害患者
 中等度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類スコア:7~9)で血中濃度の上昇が報告されている。臨床試験では、高度な肝機能障害患者(Child-Pugh分類スコア:10以上)は除外されていた。[16.6.2 参照]
9.7 小児等
9.7.1 低出生体重児、新生児、乳児、6歳未満の幼児又は体重20kg未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2 eGFRが30mL/min/1.73m2未満もしくは透析を受けている小児等を対象とした臨床試験は実施していない。[9.7.3 参照]
9.7.3 腎機能及び血清カリウム値を注意深く観察すること。小児等の高血圧では腎機能異常を伴うことが多い。特に、腎機能に影響を及ぼす状態(発熱、脱水)の患者に本剤を投与する場合や血清カリウム値を上昇させる可能性がある他の薬剤と併用する場合は注意すること。[9.2.1、9.7.2、10.2 参照]
9.8 高齢者
 低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
10. 相互作用(抜粋)
10.1 併用禁忌(併用しないこと):アリスキレンフマル酸塩
9) アジルサルタンの臨床試験(腎障害を伴う高血圧症患者を対象とした一般臨床試験)(社内資料、承認審査時評価資料)
10) アジルサルタンの薬物動態試験(単回投与)(社内資料、承認審査時評価資料)
11) アジルサルタンの薬物動態試験(小児:単回投与)(社内資料、承認審査時評価資料)
12) アジルサルタンの薬物動態試験(反復投与)(社内資料、承認審査時評価資料)
13) アジルサルタンの薬物動態試験(小児:反復投与)(社内資料、承認審査時評価資料)
14) アジルサルタンの薬物動態試験(食事の影響の検討)(社内資料、承認審査時評価資料)
15) アジルサルタンの薬物動態試験(顆粒:食事の影響の検討)(社内資料、承認審査時評価資料)
16) フルコナゾールとの薬物相互作用試験成績(社内資料)
17) アジルサルタンの薬物動態試験(年齢、性別及び人種の検討)(社内資料、承認審査時評価資料)
18) 腎障害を伴う高血圧症患者における薬物動態試験(社内資料、承認審査時評価資料)
19) 肝障害患者における薬物動態試験(社内資料、承認審査時評価資料)
20) アジルサルタンの代謝に関する検討(社内資料)

禁忌を含む使用上の注意等は「添付文書」をご参照ください。