会員限定
アディノベイト静注用キット
効能又は効果、用法及び用量、使用上の注意
Last Update:2023.02
効能又は効果⽤法及び⽤量、⽤法及び⽤量に関連する注意使用上の注意
「使用上の注意」の改訂には十分ご留意ください。
効能又は効果
血液凝固第Ⅷ因子欠乏患者における出血傾向の抑制
⽤法及び⽤量
本剤を添付の溶解液5mLで溶解し、緩徐に静脈内に注射する。なお、10mL/分を超えない速度で注入すること。
通常、1回体重1kg当たり10~30国際単位を投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。
定期的に投与する場合、通常、成人及び12歳以上の小児には、1回体重1kg当たり40~50国際単位を週2回投与するが、患者の状態に応じて1回体重1kg当たり60国際単位に増量できる。12歳未満の小児には、1回体重1kg当たり40~60国際単位を週2回投与するが、患者の状態に応じて1回体重1kg当たり80国際単位を超えない範囲で増量できる。
⽤法及び⽤量に関連する注意
使用上の注意
-
1.
慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
-
(1)
本剤の成分、マウス又はハムスタータンパク質に対し過敏症の既往歴のある患者
-
(2)
他の血液凝固第Ⅷ因子製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
-
2.
重要な基本的注意
-
(1)
本剤の投与は、血友病の治療経験をもつ医師のもとで開始すること。
-
(2)
患者の血中に血液凝固第Ⅷ因子に対するインヒビターが発生するおそれがある。特に、血液凝固第Ⅷ因子製剤による補充療法開始後、投与回数が少ない時期(補充療法開始後の比較的早期)や短期間に集中して補充療法を受けた時期にインヒビターが発生しやすいことが知られている。本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビターの発生を疑い、回収率やインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、適切な処置を行うこと。
-
(3)
十分な血液凝固第Ⅷ因子レベルに到達・維持していることを確認するため、必要に応じ血漿中血液凝固第Ⅷ因子レベルをモニタリングすること。
-
(4)
本剤の在宅自己注射は、医師がその妥当性を慎重に検討し、患者又はその家族が適切に使用可能と判断した場合のみに適用すること。本剤を処方する際には、使用方法等の患者教育を十分に実施した後、在宅にて適切な治療が行えることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、患者又はその家族に対し、本剤の注射により発現する可能性のある副作用等についても十分説明し、在宅自己注射後何らかの異常が認められた場合や注射後の止血効果が不十分な場合には、速やかに医療機関へ連絡するよう指導すること。適用後、在宅自己注射の継続が困難な場合には、医師の管理下で慎重に観察するなど、適切な対応を行うこと。
-
3.
副作用
次の副作⽤があらわれることがあるので、観察を⼗分に⾏い、異常が認められた場合には投与を中⽌するなど適切な処置を⾏うこと。
-
(1)
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー(頻度不明)じん⿇疹、悪⼼、⾎管浮腫、呼吸困難、⾎圧低下、頻脈等の症状が認められた場合には投与を中⽌し、適切な処置を⾏うこと。
-
(2)
その他の副作用
|
1%以上 |
1%未満 |
頻度不明 |
過敏症 |
|
じん麻疹 |
発疹 |
胃腸障害 |
|
下痢、悪心 |
|
一般・全身障害および投与部位の状態 |
|
注射部位疼痛 |
|
肝胆道系障害 |
|
高ビリルビン血症 |
|
臨床検査 |
|
AST上昇、ALT上昇 |
|
筋骨格系および結合組織障害 |
|
関節痛 |
|
神経系障害 |
頭痛 |
|
浮動性めまい |
眼障害 |
|
|
眼充血 |
血管障害 |
|
潮紅 |
|
-
4.
高齢者への投与
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。⼀般に⾼齢者では⽣理機能が低下している。
-
5.
妊婦への投与
妊婦⼜は妊娠している可能性のある⼥性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。⽣殖発⽣毒性試験は実施していない。
-
6.
授乳婦への投与
治療上の有益性及び⺟乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続⼜は中⽌を検討すること。
-
7.
適用上の注意
-
(1)
調製時
-
- 1) 調製前に、室温に戻しておくこと。
- 2) 装着されている溶解液以外は使用しないこと。本剤に溶解液全量を加えた後、静かに円を描くように回して溶解すること。(激しく振とうしないこと)
- 3) 他の製剤と混合しないこと。
- 4) 使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと。
-
-
(2)
投与時
-
- 1) 溶解した液は、無色澄明である。沈殿の認められるもの又は混濁しているものは使用しないこと。
- 2) 溶解後は冷蔵せず、室温(30℃以下)にて3時間以内に使用すること。3時間以内に使用されない場合は、廃棄すること。
-
-
(3)
交付時
-
- 1) 患者が家庭で保存する場合においては、冷蔵庫内で保存することが望ましいが、室温(30℃以下)で保存することもできる。室温で保存した場合には、使用期限を超えない範囲で3ヵ月以内に使用し、再び冷蔵庫に戻さないように指導すること。
- 2) 子供による誤用等を避けるため、薬剤の保管には十分注意すること。
- 3) 使用済みの医療機器等の処理については、主治医の指示に従うこと。
-
8.
その他の注意
-
本剤はvon Willebrand因子を含んでいない。
アディノベイト静注⽤キット電⼦添⽂2021年7⽉改訂(第1版、その他の副作⽤変更)に基づき作成
「使用上の注意」の改訂には十分ご留意ください。
製造方法