アドベイトは、ヒト血液凝固第Ⅷ因子の遺伝子を組み込んだチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞により産生された血液凝固第Ⅷ因子を、抗FVIIIマウスモノクローナル抗体を用いたイムノアフィニティークロマトグラフィー及びイオン交換クロマトグラフィーにより高度に精製した遺伝子組換え血液凝固第Ⅷ因子製剤です。
アドベイトは、細胞培養・精製・製剤化工程のいずれにおいてもヒト及び動物由来タンパク(血漿やアルブミン、ウシ由来成分等)を添加しない製法(プラズマ/アルブミン フリー製法)によって製造されています。
産生細胞及び培養工程
- アドベイトの産生細胞としては、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を用いています。
- CHO細胞は40年以上にわたって研究されており、エリスロポエチンやG-CSF等の遺伝子組換え型医薬品の産生細胞として広く用いられています。
- 製造工程中のFVIIIを安定化するため、FVIIIとVWF(フォンヴィレブランド因子)を同時発現させています。その後VWFは取り除かれます。
- 産生細胞の培養培地成分には、ヒト及び動物由来のタンパク成分に代わり、植物由来成分等が添加されます。
精製工程
- イムノアフィニティー(抗FVIIIマウスモノクローナル抗体)クロマトグラフィー、陽イオン交換クロマトグラフィー及び陰イオン交換クロマトグラフィーの3ステップの精製を行っています。
- イムノアフィニティークロマトグラフィーの抗FVIIIマウスモノクローナル抗体は、ヒト及び動物由来のタンパク成分の代わりに、植物由来成分等を用いた培養培地で作製されます。
- 有機溶剤/界面活性剤処理(S/D処理)を行っています。
製剤化
- 最終製剤は、安定化剤、賦形剤、緩衝剤等が添加された後、凍結乾燥し製剤化されます。安定化剤として、トレハロース等を用いています。