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Last Update:2022年3月
海外第Ⅱ相試験(SG035-0003試験)
(海外データ)の概要
承認審査時評価資料:ブレンツキシマブ ベドチンの海外臨床試験成績①(2014年1月17日承認, CTD 2.7.3.2、2.7.6.3)
Younes A, et al.: J Clin Oncol. 2012; 30(18): 2183-2189.
本試験は、Seattle Genetics社(現・seagen社)の資金提供により実施された。
本論文の著者のうち3名は同社の社員で、試験計画、解析、執筆等の支援を受けている。
著者にSeattle Genetics社(現・seagen社)、Millennium Pharmaceuticals社(現・武田薬品工業株式会社)より研究支援、謝礼金等を受領している者が含まれる。
目的 | 自家造血幹細胞移植施行後の再発又は難治性のCD30陽性のホジキンリンパ腫(HL)患者に対して、 ブレンツキシマブ ベドチンを単独投与(1.8mg/kgを3週に1回静脈内投与)したときの抗腫瘍効果を 全奏効率(ORR ; CR+PR)に基づいて評価する。 |
|
対象 | 再発又は難治性のCD30陽性のHL患者 (自家造血幹細胞移植後) |
|
例数 | 102例 | |
試験デザイン | 単群非盲検多施設共同試験 | |
投与方法 | 3週間を1サイクルとし、1サイクルの1日目に1回1.8mg/kg(静脈内)。 中止基準に該当しない限り最大16サイクルまで投与した。 |
|
評価項目 | 主要評価項目 | ORR |
副次評価項目 | 奏効期間、完全寛解(CR)率、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性 | |
その他の評価項目 | 腫瘍の最大縮小率など | |
解析計画 | 最良臨床反応 | Revised Response Criteria for Malignant Lymphoma1)に従って評価 奏効率及び両側95% 信頼区間を算出 |
安全性 | ・有害事象は、MedDRA Ver.13.0を使用して器官別大分類及び基本語で分類 ・GradeはNCI-CTCAE Ver.3.0に従って評価 |
|
奏効期間 無増悪生存期間 全生存期間 |
Kaplan-Meier法により推定し、中央値及び両側95% 信頼区間を算出 | |
その他の評価項目 | Revised Response Criteria for Malignant Lymphoma1)に従って評価し、 腫瘍サイズの基準値からの変化率の最大値を評価 |
PR:部分寛解。
1)Cheson BD, et al.: J Clin Oncol. 2007; 25(5): 579-586.
年齢, 歳, 中央値(範囲) | 31(15-77) | |
性別, n(%) | 男性 | 48(47) |
女性 | 54(53) | |
人種, n(%) | アジア系 | 7(7) |
黒人または アフリカ系アメリカ人 |
5(5) | |
白人 | 89(87) | |
その他 | 1(1) | |
ECOG PS*1, n(%) | 0 | 42(41) |
1 | 60(59) | |
ベースライン時のB症状, n(%) | 35(34) | |
骨髄病変, n(%) | 8(8) | |
放射線治療歴, n(%) | 67(66) | |
前化学治療レジメン数, 中央値(範囲) | 3.5(1-13) | |
一次治療抵抗性*2, n(%) | 72(71) | |
直近治療の病状*3, n(%) | 再発 | 59(58) |
難治性 | 43(42) | |
直近全身治療の 最良奏効, n(%) |
CR | 12(12) |
PR | 35(34) | |
安定(SD) | 23(23) | |
進行(PD) | 26(25) | |
その他/不明 | 6(6) | |
ASCT治療歴, n(%) | 1回 | 91(89) |
2回 | 11 (11) | |
直近の自家造血幹細胞移植後 再発までの期間, 月, 中央値(範囲) |
6.7(0-131) | |
初回診断から投与開始までの 期間, 月, 中央値(範囲) |
39.9(11.8-219.7) |
*1 ECOGによるPerformance Status(ECOG PS)の規準は次の通り;0:全く問題なく活動できる。発病前と同じ日常生活が制限なく行える。1:肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる(例:軽い家事、事務作業)。
(http://www.jcog.jpより引用)
*2 一次治療抵抗性は一次治療で完全寛解を得られなかった、又は一次治療後3ヵ月以内に再発した疾患と定義される。
*3 再発とは直近治療の最良奏効が完全寛解又は部分寛解を意味し、難治性とは直近治療の最良奏効が安定、進行を意味する。
102例における主要評価項目である中央判定委員会(以下IRF)判定結果に基づくORRは75%(95% 信頼区間:64.9, 82.6)であった。また、副次評価項目であるCRが認められた被験者は35例(34%)であった。
腫瘍の縮小はIRF判定が可能であった98例中96例に認められた。
副次評価項目である奏効期間の中央値は6.7ヵ月(範囲:1.2~26.1ヵ月)、無増悪生存期間の中央値は5.6ヵ月(範囲:1.2~27.3ヵ月)、全生存期間の中央値は27.0ヵ月(範囲:1.8~27.3ヵ月)であった(Kaplan-Meier法による)。
ホジキンリンパ腫(n=102) | |
---|---|
ORR(95% 信頼区間) | 75%(64.9, 82.6) |
CR, n(%) | 35(34) |
PR, n(%) | 41(40) |
SD, n(%) | 22(22) |
PD, n(%) | 3(3) |
判定不能(NE), n(%) | 1(1) |
Younes A, et al.: J Clin Oncol. 2012; 30(18) : 2183-2189. 改変
海外における再発又は難治性のCD30陽性のホジキンリンパ腫を対象とした第Ⅱ相試験では、副作用は被験者102例中93例(91%)に認められた。主な副作用(20%以上)は、末梢性感覚ニューロパチー43例(42%)、悪心36例(35%)及び疲労35例(34%)であった(承認時)。
重篤な有害事象は25例に認められ、主な重篤な有害事象(2例以上)は、脱髄性多発ニューロパチー、発熱、腹痛、肺臓炎、気胸、肺塞栓症、腎盂腎炎〔以上、各2例〕であった。
投与中止に至った有害事象は20例(20%)であった。主なものは、末梢性感覚ニューロパチー6例(6%)、末梢性運動ニューロパチー3例(3%)、及び再発ホジキン病2例(2%)であった。死亡に至った有害事象はなかった。
なお、18例(18%)で16サイクルの投与が行われ、投与サイクルの中央値は9サイクル(範囲:1~16サイクル)であった。
副作用 | HL(n=102) |
---|---|
発現症例数(%) | |
副作用発現症例数 | 93(91) |
末梢性感覚ニューロパチー | 43(42) |
悪心 | 36(35) |
疲労 | 35(34) |
好中球減少症 | 19(19) |
下痢 | 18(18) |
発熱 | 14(14) |
嘔吐 | 13(13) |
そう痒症 | 12(12) |
関節痛 | 12(12) |
筋肉痛 | 11(11) |
末梢性運動ニューロパチー | 11(11) |
脱毛症 | 10(10) |
MedDRA Ver.13.0により集計。SG035-0003試験。*10%以上発現した副作用を示した。
有害事象 | HL SG035-0003 (n=102) |
---|---|
発現症例数(%) | |
Grade 3以上の有害事象発現症例数 | 56(55) |
好中球減少症 | 20(20) |
末梢性感覚ニューロパチー | 8(8) |
血小板減少症 | 8(8) |
貧血 | 6(6) |
高血糖 | 4(4) |
腹痛 | 2(2) |
不安 | 2(2) |
脱髄性多発ニューロパチー | 2(2) |
疲労 | 2(2) |
再発ホジキン病 | 2(2) |
肺臓炎 | 2(2) |
肺塞栓症 | 2(2) |
腎盂腎炎 | 2(2) |
発熱 | 2(2) |
失神 | 2(2) |
上腹部痛 | 1(1) |
ALT(GPT)増加 | 1(1) |
予期不安 | 1(1) |
無力症 | 1(1) |
骨痛 | 1(1) |
気管支反応性亢進 | 1(1) |
気管支肺アスペルギルス症 | 1(1) |
糖尿病 | 1(1) |
糖尿病性昏睡 | 1(1) |
下痢 | 1(1) |
呼吸困難 | 1(1) |
胃腸出血 | 1(1) |
H1N1インフルエンザ | 1(1) |
吐血 | 1(1) |
喀血 | 1(1) |
脂肪肝 | 1(1) |
高血圧 | 1(1) |
低カリウム血症 | 1(1) |
低酸素症 | 1(1) |
特発性血小板減少性紫斑病 | 1(1) |
筋力低下 | 1(1) |
非心臓性胸痛 | 1(1) |
末梢性運動ニューロパチー | 1(1) |
ニューモシスティスジロヴェシ肺炎 | 1(1) |
肺炎 | 1(1) |
気胸 | 1(1) |
ヘルペス後神経痛 | 1(1) |
重感 | 1(1) |
敗血症性ショック | 1(1) |
軟部組織感染 | 1(1) |
ブドウ球菌性菌血症 | 1(1) |
スティーブンス・ジョンソン症候群 | 1(1) |
トランスアミナーゼ上昇 | 1(1) |
振戦 | 1(1) |
尿路感染 | 1(1) |
ブドウ球菌性尿路感染 | 1(1) |
手首関節骨折 | 1(1) |
MedDRA Ver.13.0、 CTCAE Ver.3.0により集計。
SG035-0003試験。
有害事象 | HL SG035-0003(n=102) |
||
---|---|---|---|
全て | 本剤との関連を否定できない (副作用) |
||
発現症例数(%) | 発現症例数(%) | ||
重篤な有害事象 発現症例数 |
25(25) | 14(14) | |
血液及びリンパ系障害 | 血小板減少症 | 1(1) | 1(1) |
胃腸障害 | 腹痛 | 2(2) | 1(1) |
上腹部痛 | 1(1) | 0 | |
下痢 | 1(1) | 0 | |
胃腸出血 | 1(1) | 0 | |
吐血 | 1(1) | 1(1) | |
腸管穿孔 | 1(1) | 0 | |
悪心 | 1(1) | 0 | |
全身障害及び 投与局所様態 |
発熱 | 2(2) | 2(2) |
感染症及び寄生虫症 | 腎盂腎炎 | 2(2) | 0 |
気管支炎 | 1(1) | 0 | |
カンジダ症 | 1(1) | 0 | |
蜂巣炎 | 1(1) | 0 | |
H1N1 インフルエンザ |
1(1) | 0 | |
肺感染 | 1(1) | 0 | |
ニューモシスティス ジロヴェシ肺炎 |
1(1) | 1(1) | |
肺炎 | 1(1) | 1(1) | |
敗血症性ショック | 1(1) | 0 | |
軟部組織感染 | 1(1) | 0 | |
ブドウ球菌性菌血症 | 1(1) | 1(1) | |
ブドウ球菌性尿路感染 | 1(1) | 0 | |
傷害、中毒及び 処置合併症 |
手首関節骨折 | 1(1) | 0 |
代謝及び栄養障害 | 高血糖 | 1(1) | 1(1) |
筋骨格系及び 結合組織障害 |
側腹部痛 | 1(1) | 0 |
筋力低下 | 1(1) | 1(1) | |
良性、悪性及び 詳細不明の新生物 (嚢胞及びポリープ を含む) |
びまん性大細胞型 B細胞性リンパ腫 |
1(1) | 0 |
再発ホジキン病 | 1(1) | 0 | |
神経系障害 | 脱髄性多発 ニューロパチー |
2(2) | 2(2) |
糖尿病性昏睡 | 1(1) | 0 | |
末梢性運動 ニューロパチー |
1(1) | 1(1) | |
精神障害 | 精神状態変化 | 1(1) | 1(1) |
呼吸器、胸郭及び 縦隔障害 |
肺臓炎 | 2(2) | 1(1) |
気胸 | 2(2) | 0 | |
肺塞栓症 | 2(2) | 1(1) | |
喀血 | 1(1) | 0 | |
胸水 | 1(1) | 0 | |
皮膚及び 皮下組織障害 |
スティーブンス・ ジョンソン症候群 |
1(1) | 1(1) |
MedDRA Ver.13.0、NCI-CTCAE Ver.3.0により集計。
SG035-0003試験。
Chen R, et al.: Blood. 2016; 128(12):1562-1566.
本試験は、Seattle Genetics社(現・seagen社)とMillennium Pharmaceuticals社(現・武田薬品工業株式会社)の資金提供により実施された。
本論文の著者のうちそれぞれ2名、1名は同社の社員で、試験計画、解析、執筆等の支援を受けている。
著者に同社より研究支援、謝礼金等を受領している者が含まれる。
目的 | 治験責任医師による5年目経過観察時の調査報告 | |
追跡期間中央値 | 35.1ヵ月(範囲:1.8~72.9ヵ月) | |
対象 | 再発又は難治性のCD30陽性のHL患者(自家造血幹細胞移植後) | |
例数 | 102例 | |
投与方法 | 3週間を1サイクルとし、1サイクルの1日目に1回1.8mg/kg(静脈内)。 中止基準に該当しない限り最大16サイクルまで投与した。 |
|
解析計画 | 安全性 | ・有害事象は、MedDRA Ver.13.0を使用して器官別大分類及び基本語で分類 ・GradeはNCI-CTCAE Ver.3.0に従って評価 |
ブレンツキシマブ ベドチンの治療終了以降から約5年経過した終了時に、102例中15例が寛解を維持していた。うち、6例が地固め療法として同種造血幹細胞移植を受け、9例はブレンツキシマブ ベドチンによる治療終了後、新たな治療は受けていなかった。この15例の経過観察期間の中央値は69.5ヵ月(範囲:66.5~72.9ヵ月)であった。また登録された全102例の経過観察期間の中央値は、35.1ヵ月(範囲:1.8~72.9ヵ月)であった。
被験者102例中56例(55%)にPNが発現した。PNの消失と軽快について、長期にわたり約3年まで経過観察を行った。PNを発現した56例中49例(88%)が最終評価時点で末梢神経障害の消失又は軽快を示した。
最終の経過観察時までPNが残存していた15例中11例はGrade 1であり、4例がGrade 2であった。
PN発現症例数 | 56/102(55%) |
PN残存症例数 | 15/56(27%) |
Grade 1 | 11/15(73%) |
Grade 2 | 4/15(27%) |
MedDRA Ver13.0、CTCAE Ver.3.0により集計。
PN:末梢神経障害。
Chen R, et al.: Blood. 2016; 128(12):1562-1566.より作図
注) 副次評価項目である安全性に関して、ブレンツキシマブ ベドチンに主要な有害事象の一つであるPNを取り上げた。
SG035-0003試験に関する安全性の全体像については、安全性[副次評価項目]をご参照ください。
禁忌を含む使用上の注意等は「添付文書」をご参照ください。