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会員限定薬剤師の「今」─在宅医療編─

第9回 ゼロから始める在宅医療

QA

奈良 健先生写真

在宅で薬剤師の介入が必須の
4領域とは

患者さんが自宅に帰られてからも見守り支える――
薬剤師が求められている、一貫したファーマシューティカルケアにおいて欠かせない在宅業務。横浜で47年間地域を支えてきた薬局の2代目であり、かつ現場のプレーヤーでもある奈良先生に、在宅業務における多職種連携の目的とコツについてQ&A形式で解説いただきます

一般社団法人 日本在宅薬学会 理事
株式会社サン薬局 在宅療養支援部長

奈良 健先生(薬剤師)

Q1:薬剤師が介入するべき領域と、多職種連携について教えてください

Aまず確認しておきたいこととして、多職種連携はそれ自体が目的ではありません。「ケアマネとの連携は」「医師に処方提案するには」といった問いは、目的と結果が逆ではないかなと思います。
処方が適切かどうかをアセスメントし、課題を見出したら共有して解決策を探ることに意味があります。薬を渡した後の患者さんの状態に関心を持ち、つらさを和らげたり痛みを取ったりして喜んでもらうという単純な目的から多職種連携は始まります。

今後の介入ポイントについては、総論でも触れた排便・精神・緩和・褥瘡の4領域が必須だと思っています。
これらの共通点は患者さんのつらさが大きく、薬剤師の力が必要なことと、総論ではお伝えしました。実はもう一つ共通点があって、他職種と連携しなければ介入が難しい領域であることです。この4領域に課題を見つけたら、他職種との連携の始まりです。

コツは「密さと優先順位」

連携の要は、まず「密に患者状態を把握すること」です。
薬局内での調剤業務ばかりでは処方提案も説得力はありません。患者宅に出向いたり、電話でヘルパーや家族の話を聞くなりして、患者さんの状態を自分の目で確認し、十分理解してこそ処方提案や情報提供が可能になります。

もうひとつのポイントは、連絡の取り方を間違えないことです。どの職種も多忙ですから、緊急度に応じ優先順位をつけて情報を伝えます。
例えば処方提案のタイミング。処方せんが発行されたあとの疑義照会となるより、発行前の処方提案のほうがよりスムーズでしょう。
診察の合間に読める工夫も必要で、私たちは写真付きの報告書を作成しています。患者背景と今の処方薬が相応しくない理由を簡潔にパッと見て分かるように記載し、改善案を提案するものです。
情報の伝え方として、最も適切なタイミングや手法は何なのかを常に考えることですね。

Q2:今注目の、薬剤師による褥瘡への介入のコツを教えてください

A看護師とタッグを組むことを勧めます。看護師はケア、薬剤師は薬学的な判断と、それぞれの職能を活かした連携でアウトカムが飛躍的に向上します。

例えば、薬剤師が褥瘡の状態を診たくても、1人では体位変換もできません。おすすめは、訪問看護師のスケジュールに合わせた訪問同行です。初めて同行をお願いしたときは迷惑がられるかと思いましたが、理由を説明するとぜひと歓迎されました。皆さんも試してみてください。

訪問看護師と薬剤師が活動できるのは週2回しかありません。あとの5日については、家族やヘルパーに薬の塗り方などを記した説明書を渡し、対応してもらうことにしています。手間は掛かりますが効果を実感しています。

処方薬で褥瘡が改善しないときは、看護師と薬剤師がそれぞれの観点から患者さんの状態を文書にし、連名で医師に提出します。医師への処方提案で大切なのは、経験論ではなく理論。看護師と薬剤師のマッチングで、より明確な判断としての情報提供や処方提案になります。