ログイン・会員登録

会員の方

ID・パスワードをお持ちの方は、
こちらからログインください。

パスワードをお忘れの方はこちら

認証キーの承認をされる方はこちら

2016年1月より会員IDがメールアドレスに統一されました。

会員登録されていない方

会員限定コンテンツのご利用には、会員登録が必要です。

新規会員登録

サイトマップお問合わせ

  • 新規会員登録
  • ログイン

会員限定薬剤師の「今」─在宅医療編─

第7回 在宅医療に関する法律面のホットトピック

QA

赤羽根 秀宜先生写真

改正法が教える
在宅医療の「ここが変わった」

話題になった2018年度の診療報酬・調剤報酬改定
医療機能の分化と連携・また役割分担を明確にして
連携するにあたって重要になる、情報の取扱いについて
Q&A形式で解説いただきます

中外合同法律事務所
一般社団法人 スマートヘルスケア協会 理事

赤羽根 秀宜先生(薬剤師、弁護士)

Q1:初めて在宅業務を手掛けるにあたり、現場で法的な問題を起こさないよう注意すべきポイントを教えてください

赤羽根先生インタビュー風景

A在宅医療における「法律的にどうなのか」については、湿布薬を貼り替えることの是非などこれまで多々議論があり、随時解釈も示されてきました。
法的な問題について確認することは大切ですが、気に掛かっているのは、薬剤師が常に「(●●は)やってよいですか」と聞くことです。
法律とは基本的に行為を制限するものです。人は本来自由という考え方のもと、安全のためなどを理由に「本来やってよい権利」を制限するのが法律です。

ですので、本来は「やってはいけませんか」と聞くのが正しい。
「確実にやってよい」という根拠はなくても、法律等で禁じられている行為以外はすべて、制限されてはいません。
そういう意識をまず持ちましょう。
在宅医療を含め、新たな取組みを始める場合は、否定される根拠があるかどうかを探すことです。具体的に示されていなくとも、グレーゾーンを見極めながら意欲的に判断していくことが重要ではないでしょうか。

【法律面での是非をめぐる背景】

医師法と保助看法で医師や看護師にしかできない業務がある中、在宅現場では、介護ヘルパーには血圧測定や薬剤塗布などの行為がどこまで可能なのかという不安が常にありました。そこで2005年、体温や血圧の測定あるいは医薬品使用の介助(軟膏の塗布、坐薬の挿入など)といった行為は法的に問題がないとされる厚生労働省の解釈通知が出されました。可能な行為の範囲が詳細に示されているので確認すると参考になります。

薬剤師に関しても「薬剤の使用方法に関する実技指導の取扱い」通知(2014年3月発出)で、「調剤された外用剤の貼付、塗布又は噴射に関し、医学的な判断や技術を伴わない範囲内での実技指導を行うこと」を可能としています。在宅現場で、医学的な判断や技術を伴わない範囲内で褥瘡に対する薬の塗り方などの指導ができるわけです。

Q2:2018年度の調剤報酬改定では在宅医療に深い関係がある遠隔医療に関する議論がありませんでしたが、今後はどうなるのでしょうか?

A遠隔医療は今回改定のトピックとして、医科診療報酬には入ってきましたね。確かに調剤では触れられていません。それは法律上、オンラインの服薬指導ができないからです。

オンライン診療とオンライン服薬指導は根拠法が異なっています。ですので法改正されない限り改定の論議には乗りません。
オンライン服薬指導に関するのは「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法)で、「服薬指導は対面で行うこと」と規定されています。一般用医薬品のネット販売に関する最高裁判決を踏まえて改正した際に盛り込まれました。
一方、医師法には対面での診察を義務付ける明確な規定はありません。

今後は変化が起こるかもしれません。政府の規制改革会議でも、薬剤師の服薬指導が対面でなければならない理由を問い質す議論も起こっています。
実際、オンライン診療を実施しているクリニックでは、薬剤がネックになるケースも出ています。
薬局に処方せんを送ってオンラインで服薬指導ができれば、一連の流れとして在宅医療が完結できます。すべての服薬指導に対面が必要かどうかは個人的に疑問もあり、いずれ法改正に向かうこともあり得るでしょう。
安全・安心が担保されたうえで患者さんにとって便利な形がよいですね。

Q3:個人情報保護法の改正を受け、在宅医療の実際業務で気を付けることは何でしょうか?

A多職種連携における情報の扱い方からご説明します。
以前から制限がないわけではありませんでした。
例えば薬剤師がヘルパーと連携するとき。実は、原則として薬剤関連情報を渡すことはできません。
ルール上それを可能とするのは、患者さんが自身の情報を使ってよいと同意している場合です。
ただ、院内掲示などで個人情報を連携に使用している旨を明らかにしていれば、同意を得たとみなすことができるとの規定がガイダンスにあるため、通常は、その規定に基づいて運用がされています。

つまり、掲示してある内容以外は情報として使えないという認識を持つことが必要です。法改正があった際に医療機関や介護施設が個人情報の規定を見直すことがありますが、同時に院内掲示を修正することも多く見られます。

赤羽根先生インタビュー風景

掲示だけで同意取得とみなされるのは、医療等が特別扱いされているからです。
患者さんが自身の情報を医療連携に使われることを理解しているとして、その範囲での許容となります。
在宅医療では個々に異なるケースに対応するため、家族の情報や経済的な問題といった情報をやり取りすることが多々あります。
同じ内容でも、医療連携が目的かどうかの観点から問題になることがあります。常に意識し、判断に迷う状況では前回(総論インタビュー)でご紹介したガイダンスなどを参考に随時検討が必要です。