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会員限定薬剤師の「今」─在宅医療編─

第6回 在宅医療に関する法律面のホットトピック

Interview

赤羽根 秀宜先生写真

薬剤師の業務が変わる今後
知っておきたい「法律」の変化

話題になった2018年度の診療報酬・調剤報酬改定
医療機能の分化と連携をいっそう推進する内容です
役割分担を明確にして連携するにあたって重要になる、
情報の取扱いについて
法律面での変化をお話しいただきました

中外合同法律事務所
一般社団法人 スマートヘルスケア協会 理事

赤羽根 秀宜先生(薬剤師、弁護士)

話題になった2018年度の診療報酬・調剤報酬改定。
前回に引続き医療機能の分化と連携に重点が置かれました。役割分担が明確になり連携が進むにあたって重要になるのが、「情報の取扱い方」。

医療者である薬剤師にとって重要なのは、2017年5月に施行された改正個人情報保護法でしょう。

例えば、患者さんの病歴。今まで以上に慎重な扱いが求められます。
しかし、実際には薬局薬剤師において法改正された事すら知らない場合もあります。
在宅業務は特に、多職種と連携するケースが多くあります。法律がどのように変わったのかを知っておかなければなりません。
患者さんから指摘されたときに「知らない」では済まされないでしょう。

【改正の背景】
  • ・情報がさまざまに利用される時代となり、個人に不利益が生じず安全に活用できるよう管理強化の必要性が高まった
  • ・膨大な情報の蓄積が進み、いわゆるビッグデータとして有効活用するための環境整備が求められている

こうした動きを背景に、利用する側もされる側も保護するルールを作り、利活用を促すことを目指しています。

法改正で押さえる3つのポイント

改正のキーワードは「明確化」「保護の強化」「匿名加工」の3点です。

図:改正のキーワード

図:改正のキーワード

① 明確化―健康保険証番号も個人情報に―

「明確化」が指すのは個人情報の定義です。
以前は住所や名前などが個人情報に該当することは明確でしたが、他の情報と照合することで個人が特定できる場合がどこまで個人情報になるのか不明確でした。そのため、生体認証に用いる識別データや免許証番号などが「個人識別符号」として個人情報に含まれるようになりました。
住所や名前を消せば個人情報でなくなるかといえば、そうではないことを押さえましょう。

薬局薬剤師にとって重要なのは健康保険証番号などで「個人識別符号」に含まれます。将来、薬歴の開示にあたって生体認証が導入された場合でも同様になるでしょう。

② 保護の強化―調剤歴も病歴も扱いは「より慎重に」―

「保護の強化」で注目すべきことは、「要配慮個人情報」という新たな概念が導入されたことです。一般の情報に比べ、より慎重に扱うよう規定されたセンシティブな内容を指し、薬局では調剤内容のほか、病歴や健康診断の結果などがこれに該当します。日常的に扱うこれらの情報に対して、特に意識する必要があります。

一般の情報との違いは、「オプトアウト」の手続きです。
オプトアウトとは、個人データが第三者に提供されることを本人が認識できる状態にしておき、反対されなければ同意したとみなすという考え方です。
地図の制作を例にとると、第三者に販売するため表札などの情報を取得していることを明確にしていれば、反対されない限り使って構わないというルールです。「オプトアウト」の手続きは変更になりましたが、要配慮個人情報には、この「オプトアウト」が認められなくなりました。

また、要配慮個人情報は、原則本人の同意を得ないで取得することが禁止されています。薬局の場合も病歴などの情報は、同意の上で取得する必要がありますが、実際の業務に支障が出ないよう、法改正に伴うガイダンスが作成されており、薬局・病院などでは、患者さんが情報を提供したことをもって、本人の同意があったものとするルールになっており、大きな影響は出ていないはずです。

ただ、在宅医療では特に曖昧なケースや判断に困るシーンが出てきます。
薬剤師としての具体的な対応について、厚生労働省の「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」を参照するとよいでしょう。

ちなみに、改正法は取り扱う情報が5000件以下の事業者にも適応することになりました。これも保護の強化の一環です。これまでは適応外だった小規模薬局も対象となります。

③ 匿名加工―周辺動向にも気を配る―
匿名加工情報とは

本人が特定できないように加工し、かつ復元できないようにしていること

つまり匿名加工情報は第三者に情報提供するための同意を得る必要がありません。
ただ、氏名や生年月日などを削除しただけでは不十分な場合もあり、配意が求められます。どのような情報を誰に提供しているのか、といった内容も公表するなどのルールもあります。

調剤レセプトデータを匿名化して他の事業者に提供するケースなどが、まさに該当します。適切な手続きを経ていないと、後々問題を生じることもあります。

在宅医療でも今後いっそう進むであろう研究や学会発表などに関する面でも、匿名化に関しては注意点があります。
例えば統計データは匿名加工情報にはあたりませんので、匿名加工情報の手続きは必要ありません。また、学会で1人の患者さんの改善例を発表するような症例研究も匿名加工情報の手続きは不要ですが、場合によっては、名前を消去する等だけでなく本人が特定できないように配慮する必要があります。

最後に改正のキーワードと薬剤師にとってのポイント・対応をまとめます。

図:改正のキーワードと薬剤師にとってのポイント

図:改正のキーワードと薬剤師にとってのポイント