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会員限定薬剤師の「今」─法制度編─

[法制度編 第13回]
新型コロナウイルス感染症でうつ病が倍増
~薬局薬剤師に求められる外来での服薬フォロー~

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[法制度編 第13回]
新型コロナウイルス感染症でうつ病が倍増
~薬局薬剤師に求められる外来での服薬フォロー~

※スピーカー、またはイヤホンから音声が流れますので、音量にご注意ください。

新型コロナウイルス感染症の拡大以降、うつ病患者が増加しています。経済協力開発機構(OECD)によれば、うつ病の増加は世界中で起こっています。日本ではうつ病やうつ状態の人の有病率は、コロナの流行以前は7.9%(2013年調査)だったものが、2020年には17.3%と倍増していました。メンタルヘルスに不調を抱える患者が増える中、精神医療分野における薬局の服薬フォローの重要性が高まっています。

こうした中、2020年度の診療報酬改定(精神医療)では「精神科医療の機能分化」や「連携」、「地域移行の推進」をキーワードに改正が行われました。これまでは入院医療中心だった精神科医療において、急性期から回復期を経て、在宅へという流れがいっそう、色濃く反映された改定内容になっています。

精神科退院時共同指導料が新設

地域移行・地域定着に関する包括的な支援では、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムを構築するために「精神病棟における退院時の多職種・多機関による共同指導」及び「精神科外来における多職種による相談指導」の評価が新設されました。

退院時の共同指導に関する評価は、「精神科退院時共同指導料1」と「精神科退院時共同指導料2」に分かれています。

表1 精神科退院時共同指導料

精神科退院時共同指導料1(外来または在宅療養を担う保険医療機関の場合)
イ 精神科退院時共同指導料(Ⅰ) 1,500点
ロ 精神科退院時共同指導料(Ⅱ) 900点

精神科退院時共同指導料2 (入院医療を提供する保険医療機関の場合) 700点

表2 対象患者と共同指導を実施する多職種チーム
対象患者 共同指導を実施する多職種チーム
(必要に応じて他の職種も参加)
1のイ
  • 措置入院または緊急措置入院の患者
  • 医療観察法による入院または通院をしたことがある患者
  • 1年以上の長期入院患者
  • 精神科医
  • 保健師または看護師
    (以下、看護師等)
  • 精神保健福祉士
1のロ
  • 重点的な支援が必要な患者

※「包括的支援マネジメント導入基準」を1つ以上満たす患者

  • 精神科医または医師の指示を受けた看護師等
  • 精神保健福祉士
  • 1のイまたは1のロの患者
  • 精神科医
  • 看護師等
  • 精神保健福祉士

算定要件は、外来または在宅療養を行う医療機関の多職種チームと入院中の医療機関の多職種チームが、患者の同意を得た上で、退院後の療養について共同で説明・指導をした場合に算定できるものです。共同指導にあたっては、厚生労働行政推進調査事業において研究班が作成した「包括的支援マネジメント実践ガイド」を参考にすることが求められています。また、外来担当者が入院中の医療機関へ行くことができない場合は、ビデオ通話を用いた共同指導でも算定可能です。

外来における多職種の相談支援では薬剤師が明記

精神科外来における多職種による相談支援・指導への評価では「療養生活環境整備指導加算 250点(月1回)」が新設されました。この加算は、精神病棟に入院中、精神科退院時共同指導料1を算定した患者に対して、精神科外来で多職種による支援及び指導等を行った場合に算定できるものです。

実施にあたっては、3ヶ月に1回の頻度でカンファレンスを行うこと、カンファレンスにおいては多職種が共同して支援計画を作成することなどが要件として盛り込まれています。

なお、カンファレンスに参加する多職種のメンバーは、精神科の医師、看護師等及び精神保健福祉士並びに、必要に応じて薬剤師、作業療法士、公認心理師、訪問看護ステーションの看護師、都道府県の担当者などとされていて、薬剤師が明記されました。

通院困難な患者を支える精神科在宅患者支援管理料

精神科在宅患者に対する適切な支援の評価では、通院が困難な精神疾患患者に対して、多職種で計画的な訪問診療を行った場合の評価である精神科在宅患者支援管理料の中に「精神科在宅患者支援管理料3」が新設されました。

表3 精神科在宅患者支援管理料
管理料1(当該医療機関が訪問看護を提供)
(イ)集中的な支援を必要とする重症患者等(ロ)重症患者等
管理料2(連携する訪問看護ステーションが訪問看護を提供)
(イ)集中的な支援を必要とする重症患者等(ロ)重症患者等
管理料3(新設)
管理料1または2に引き続き支援が必要な場合
表4 管理料3の主な算定要件
  • 月1回以上の訪問診療
  • 急変時に常時対応できる体制
  • 同管理料1または2の初回算定日から起算して2年以内
  • 1の(イ)または2の(イ)の算定開始から6ヶ月が経過
  • 1の(ロ)または2の(ロ)を前月に算定していて、引き続き支援が必要

海外と比べてベッド数が多く、在院日数も長いのが日本の精神医療の特徴ですが、近年は在院日数に短縮傾向がみられるようになりました。また「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の中で、精神疾患をもつ人が地域の一員として、安心して過ごせる社会の構築が求められています。こうした中、薬局薬剤師が包括的に薬物療法をサポートすることが、患者の社会復帰を大きく後押しすると期待されます。今後、地域の中で増えてくることが予想される精神疾患患者を支えるために、今一度関連法規や診療報酬点数を確認してみるといいのではないでしょうか。

出典:厚生労働省 令和2年度診療報酬改定の概要