ログイン・会員登録

会員の方

ID・パスワードをお持ちの方は、
こちらからログインください。

パスワードをお忘れの方はこちら

認証キーの承認をされる方はこちら

2016年1月より会員IDがメールアドレスに統一されました。

会員登録されていない方

会員限定コンテンツのご利用には、会員登録が必要です。

新規会員登録

50秒でわかる
Takeda Medical site

サイトマップお問合わせ

  • 新規会員登録
  • ログイン

会員限定薬剤師の「今」─法制度編─

[法制度編 第11回]
薬局薬剤師も知っておきたい医薬品副作用被害救済制度について

この記事の内容を音声で再生いただけます

[法制度編 第11回]
薬局薬剤師も知っておきたい医薬品副作用被害救済制度について

※スピーカー、またはイヤホンから音声が流れますので、音量にご注意ください。

新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、ワクチン接種をきっかけに「副反応」という言葉を耳にする機会が増えました。報道やSNSなどでも多く取り上げられトレンドになっています。
ワクチンによる「副反応」と医薬品による「副作用」の違いを医療関係者は理解していますが、一般の方々の中でしばしば混同して使われており、それをきっかけとして副作用への関心も高まっています。ところで、医薬品については「医薬品副作用被害救済制度」、ワクチンや予防接種については「予防接種健康被害救済制度」が設けられていることをご存じでしょうか。

厚生労働省が行っている医薬品副作用被害救済制度の認知度調査では、医師が94%、薬剤師が99%と、医療関係者の認知度が非常に高い制度です。しかしながら、医療関係者全体に対する「制度利用を勧めたいか」という質問への回答は、「勧めたい」が59.4%であるのに対し、「どちらともいえない」「勧めたくない」の合計が40.6%もある状況です。
「どちらともいえない」という回答の理由として最も多かったのは、「自分自身が制度をよく理解していない」ことでした。つまり、制度自体を認知しているが、いざ患者から相談を受けた際に、的確な対応ができるか自信がないという医療関係者が多くいることがわかりました。

医薬品による「副作用」-医薬品副作用被害救済制度-

「医薬品副作用被害救済制度」は、医薬品を適正使用していても防ぐことができない「副作用」に対して、入院等の重篤な健康被害が生じた場合に、医療費や年金などの給付を行う公的な制度です。

給付の分類として次の7種類があります。

〇入院治療を必要とする程度の健康被害で医療を受けた場合
  • (1)医療費
  • (2)医療手当
〇日常生活が著しく制限される程度の障害がある場合
  • (3)障害年金
  • (4)障害児養育年金
〇死亡した場合
  • (5)遺族年金
  • (6)遺族一時金
  • (7)葬祭料

出典:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

ただし、以下の場合は救済制度に申請をしても「不支給」と判定され救済給付の対象とはなりません。

  • (1)医薬品等の副作用が入院治療を要する程度ではなかった場合
  • (2)請求期限が過ぎてしまった場合
  • (3)医薬品の使用目的・方法が適正と認められない場合
  • (4)対象除外医薬品による健康被害の場合
  • (5)医薬品等の製造販売業者などに明らかに損害賠償責任がある場合
  • (6)救命のためやむを得ず通常の使用量を超えて医薬品等を使用したことによる健康被害で、その発生があらかじめ認識されていたなどの場合

出典:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 健康被害救済制度の概要及び現状【資料5】

医薬品副作用被害救済制度の申請方法をご存じでしょうか。救済給付の請求は、副作用によって重篤な健康被害を受けた「本人」またはその「遺族」が直接「独立行政法人医薬品医療機器総合機構」(以下、PMDA)に対して行います。
救済給付の申請に必要な書類は以下となります。

■医療費・医療手当の場合
  • (1)医療費・医療手当請求書
  • (2)医療費・医療手当診断書
  • (3)投薬・使用証明書または販売証明書
  • (4)受診証明書

※必要書類はPMDAホームページよりダウンロードできます。

出典:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

医療用医薬品による救済制度の申請には、医師による「診断書」、処方をした医師の「投薬・使用証明書」が必要となります。処方をした医師と副作用診断・治療を行った医師が異なる場合は、処方をした医師に「投薬・使用証明書」を発行してもらう必要があります。薬局やドラッグストアなどで販売されている一般用医薬品を原因として救済制度を申請する場合は、購入元の店舗による「販売証明書」が必要となります。

ワクチンによる「副反応」──予防接種後健康被害救済制度

「予防接種後健康被害救済制度」は予防接種(定期接種・臨時接種)による副反応により健康被害が生じた場合に、予防接種法に基づく救済を受けることができます。給付の種類は「A類疾病」「B類疾病」によって異なります。

〇A類疾病 (集団予防を目的とする感染症)
  • Hib(ヒブ)ワクチン
  • 小児用肺炎球菌ワクチン
  • B型肝炎ワクチン
  • ロタウイルスワクチン
  • 4種混合ワクチン
  • BCG
  • MR(麻しん風しん混合)ワクチン
  • 水痘(みずぼうそう)ワクチン
  • 日本脳炎ワクチン
  • HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン
〇B類疾病 (個人予防を目的とする感染症)
  • インフルエンザワクチン
  • 成人用肺炎球菌ワクチン

※いずれも65歳以上の方や、60~64歳で、心臓や腎臓、呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活を極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方が定期接種の対象

出典:厚生労働省

新型コロナワクチンによる健康被害救済の給付額は定期接種のA類疾病と同じ水準に設定されています。(厚生労働省 新型コロナワクチンQ&Aより)

「予防接種後健康被害救済制度」の申請は、健康被害を受けた「本人」や「その家族」が予防接種を受けたときに住民票を登録していた市町村に対して行います。請求申請には、予防接種を受ける前後のカルテなど必要となる書類が異なり、詳しくは市町村に確認が必要です。

救済制度による給付決定のポイントは、健康被害と「医薬品」「予防接種」との因果関係があるか否かです。健康被害とは、「入院治療を必要する程度」「日常生活が著しく制限される程度の障害」「死亡」が該当します。医薬品については「適切な使用をしていること」が大前提となります。

ここで、薬局としてどのようなサポートができるか考えてみましょう。
まずは、どのような制度・申請方法なのかを理解しておくことが必要です。
救済制度の利用には「医師の診断書」が必要なので、患者への受診勧奨を行います。その上で、想定される問題に対する服薬情報提供書や、健康被害が想定される一般用医薬品の場合には、「販売証明書」の発行も必要となります。また、手続きが円滑に進められるように準備をしておくことも求められます。その際に、相談先は「PMDA」なのか「市町村」なのか窓口へ適切に誘導できるようにしましょう。
地域の健康情報拠点として、改めて医薬品・予防接種に対する健康被害救済制度について理解を深めてはいかがでしょうか。