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会員限定薬剤師の「今」─法制度編─

[法制度編 第8回]
解説、オンライン服薬指導その1
薬機法に基づくオンライン服薬指導とは?

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[法制度編 第8回]
解説、オンライン服薬指導その1
薬機法に基づくオンライン服薬指導とは?

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2019年12月に交付された改正医薬品医療機器等法(薬機法)によって、薬剤師による薬剤交付時の服薬指導について、一定条件下でのオンラインによる服薬指導が認められるようになりました。
これまで処方箋に基づいて調剤した薬剤を販売、授与する際には、薬剤師が「対面」で、署名を用いて必要な情報提供と薬学的な指導を行うことが義務づけられていました。

改正医薬品医療機器等法(薬機法)第9条3では、この「対面」について、これまで実際に対面する場合のみが認められていましたが、新たに、映像と音声を用いる方法など厚生労働省令が定めるものが含まれることが明示されました。これにより、一定の条件下でのオンライン服薬指導が認められることになりました(表1)。

オンライン服薬指導を実施する上での規定については、2020年3月に出された厚生労働省令(表2)と、2020年3月31日の通知(薬生発0331第36号、令和2年3月31日)で示されています。ポイントを確認しておきましょう。

まず、オンライン服薬指導については、映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることが可能な方法であることが求められており、電話など音声のみや、チャットやメールでの指導は含まれません。

また、オンライン服薬指導は調剤を行った薬局内で実施する必要があり、例えば薬剤師が自宅や車の中から情報機器を用いて服薬指導することは、認められていません。

オンライン診療を受けた外来患者か在宅患者に限定

対象となるのは、医師がオンライン診療を行った際に交付した処方箋と、訪問診療を行った際に交付した処方箋に限られます。

なお、在宅患者については、通知では「複数の患者が居住する介護施設等においては、オンライン服薬指導が適切でない患者等が存在する可能性がある」ことを理由に、「介護施設等の患者に対して訪問診療が行われた際の処方箋により調剤された薬剤については、オンライン服薬指導を行うべきではない」としており、個人宅の患者に限られるようです。

対象患者については、これまでに対面による服薬指導を行っている患者であることも求めています。
さらに厚生労働省令では、「同一内容またはこれに準じる内容の処方箋により調剤された薬剤について、あらかじめ、当該患者本人に対して対面による服薬指導を行ったことがある場合」としており、「準じる内容」については、「同一成分・同一効能の先発品と後発品の変更であること」が例示されています。
つまり、これまでに対面による服薬指導を行った薬についてのみ可能であり、新規の患者はもちろん、来局歴がある患者であっても新たな薬が処方された場合には、オンラインではなく実際の対面による服薬指導が求められるようです。

オンライン服薬指導計画の策定が必須

オンライン服薬指導を実施する上では、患者ごとに、対面での服薬指導とオンライン服薬指導との組合せの予定などを明記した「オンライン服薬指導計画」を、あらかじめ策定しておく必要があります。

服薬指導計画には、下記のような内容を盛り込むことが求められています。

  • (1)オンライン服薬指導で取り扱う薬剤の種類とその授受の方法
  • (2)オンライン服薬指導と対面による服薬指導の組合せ
  • (3)オンライン服薬指導を行うことができない場合の対応
  • (4)緊急時の対応方針に関する事項
  • (5)その他オンライン服薬指導において必要な事項

(5)の「その他オンライン服薬指導において必要な事項」については、オンライン服薬指導を受ける場所、時間(予約制など)、方法(使用する情報通信機器、家族等の支援者・看護者の同席の有無など)、複数の薬剤師がオンライン服薬指導を実施する余地がある場合にはその薬剤師の氏名やどのような場合にどの薬剤師が実施するかなどの記載が必要です。

また、オンライン服薬指導計画の策定の際には、処方医と適切に連携し、計画は医師と共有すること、さらに服薬指導計画は、必要に応じて適時適切に服薬指導計画の見直しを行うことなどを求めています。
なお、オンライン服薬指導計画は、その計画に基づいて実施した直近の服薬指導の後、3年間の保存が必要です。

処方箋の扱いについては、通知では、オンライン服薬指導計画を共有した処方医が発行した処方箋については、患者の求めに応じて医療機関から直接薬局に送付することができるとしています。

以上、厚生労働省令及び通知の内容から、オンライン服薬指導を実施する上での主なポイントを紹介しました。通知では、基本的な考え方として、オンライン服薬指導は、日頃から継続して対面による服薬指導を行うなど、信頼関係が築かれている患者に対して行うべきだとされています。また、患者側の希望を確認した上で、オンライン服薬指導のメリット・デメリットについて十分に説明すること、さらに処方医と、適切な連携体制を確保すること、さらに必要に応じて速やかに対面による服薬指導に切り替えられる体制などを求めています。

医療のICT化が進む中、今後、オンライン診療・服薬指導は広がっていくと考えられます。その第一歩が始まったばかりです。適切にオンライン服薬指導を実施すること、さらに今後、オンライン服薬指導を取り入れることによって医療の質の向上、患者のメリットにつなげることなどが大切だといえそうです。

表1 改正薬機法におけるオンライン服薬指導に関する条文(アンダーラインは編集部)
医薬品医療機器等法
第九条の三
(調剤された薬剤に関する情報提供及び指導等)

薬局開設者は、医師又は歯科医師から交付された処方箋により調剤された薬剤の適正な使用のため、当該薬剤を販売し、又は授与する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その薬局において薬剤の販売又は授与に従事する薬剤師に、対面(映像及び音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることが可能な方法その他の方法により薬剤の適正な使用を確保することが可能であると認められる方法として厚生労働省令で定めるものを含む。)により、厚生労働省令で定める事項を記載した書面(当該事項が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下第三十六条の十までにおいて同じ。)に記録されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものを含む。)を用いて必要な情報を提供させ、及び必要な薬学的知見に基づく指導を行わせなければならない。

出典:厚生労働省資料

表2 オンライン服薬指導に関する厚生労働省令(赤字は編集部にて追加)
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則等の一部を改正する省令(令和2年厚生労働省令第52号)
第十五条の十三
(調剤された薬剤に係る情報提供及び指導の方法等)

薬局開設者は、法第九条の三第一項の規定による情報の提供及び指導を、次に掲げる方法により、その薬局において薬剤の販売又は授与に従事する薬剤師に行わせなければならない。

  • 1<略>
  • 2法第九条の三第一項の薬剤の適正な使用を確保することが可能(新設)であると認められる方法として厚生労働省令で定めるものは、映像及び音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることが可能な方法であつて、次の各号に掲げる要件を満たすものとする。この場合において、前項第一号中「設備がある場所」とあるのは、「設備がある場所(次項第二号に規定するオンライン服薬指導を行う場合にあつては、当該薬局内の場所)」とする。
  • 薬局開設者が、その薬局において薬剤の販売又は授与に従事する薬剤師に、同一内容又はこれに準じる内容の処方箋により調剤された薬剤について、あらかじめ、対面により、当該薬剤を使用しようとする者に対して法第九条の三第一項の規定による情報の提供及び指導を行わせている場合に行われること。
  • 次に掲げる事項を定めた服薬指導計画(この項に定める方法により行われる法第九条の三第一項の規定による情報の提供及び指導(以下「オンライン服薬指導」という。)に関する計画であつて、薬局開設者が、その薬局において薬剤の販売又は授与に従事する薬剤師に、薬剤を使用しようとする者ごとに、当該者の同意を得て策定させるものをいう。)に従つて行われること
    • (1)オンライン服薬指導で取り扱う薬剤の種類及びその授受の方法に関する事項
    • (2)オンライン服薬指導並びに対面による法第九条の三第一項の規定による情報の提供及び指導の組合せに関する事項
    • (3)オンライン服薬指導を行うことができない場合に関する事項
    • (4)緊急時における処方箋を交付した医師又は歯科医師が勤務する病院又は診療所その他の関係医療機関との連絡体制及び対応の手順に関する事項
    • (5)その他オンライン服薬指導において必要な事項
  • 薬局開設者が、その薬局において薬剤の販売又は授与に従事する薬剤師に、オンライン診療(医療法施行規則(昭和二十三年厚生省令第五十号)別表第一に規定するオンライン診療をいう。)又は訪問診療(薬剤を使用しようとする者の居宅等において、医師又は歯科医師が当該薬剤師との継続的な連携の下に行うものに限る。)において交付された処方箋により調剤された薬剤を販売又は授与させる場合に行われること。

3~5<略>

出典:厚生労働省資料