ログイン・会員登録

会員の方

ID・パスワードをお持ちの方は、
こちらからログインください。

パスワードをお忘れの方はこちら

認証キーの承認をされる方はこちら

2016年1月より会員IDがメールアドレスに統一されました。

会員登録されていない方

会員限定コンテンツのご利用には、会員登録が必要です。

新規会員登録

50秒でわかる
Takeda Medical site

サイトマップお問合わせ

  • 新規会員登録
  • ログイン

会員限定薬剤師の「今」─法制度編─

[法制度編 第6回]
薬機法改正にともなう今後の薬剤師業務
地域連携薬局・専門医療機関連携薬局
~医療全体における意義~

この記事の内容を音声で再生いただけます

[法制度編 第6回]
薬機法改正にともなう今後の薬剤師業務
地域連携薬局・専門医療機関連携薬局
~医療全体における意義~

※スピーカー、またはイヤホンから音声が流れますので、音量にご注意ください。

改正医薬品医療機器等法(薬機法)によって、2021年8月にスタートする「地域連携薬局」「専門医療機関連携薬局」の認定制度について今回は、社会的にどのようなインパクトがあるのかを見ていきましょう。

改正薬機法で「薬局認定制度」が規定されることになった背景には、2017年3月~2018年12月にかけて、薬機法改正に関する検討を目的に開催された厚生労働省の厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会(部会長:森田朗・津田塾大学総合政策学部教授)での議論があります。
制度部会では、薬局・薬剤師のあり方に関する議論に多くの時間が割かれ、医薬分業の充実に向けて、かかりつけ薬剤師・薬局が果たすべき役割や機能の明確化を求める声が相次ぎました。

具体的には、病院のカンファレンスに参加するなどして密に連携を取り薬物治療支援を行う薬局や、地域で走り回っている薬局などがある一方で、「医薬分業で最低限、期待される役割を果たしていない薬局があるのではないか」といった厳しい指摘がなされたのです。
そして、「薬局が最低限行うべき業務を規定した上で、一般の薬局、在宅医療に取り組む薬局、抗がん剤を取り扱うなど高度薬学管理機能を持つ薬局といったように、機能分化を進めていくべき」という考えが示されました。

わが国では、今後、さらなる高齢化が進む中、在宅医療の需要が増大することが見込まれています。また、がん患者さんや経口抗がん剤による治療が増えることによって、専門性の高い薬学的管理が継続的に必要な外来患者さんも増えていくと考えられています。
しかし、医療の高度化や高齢化が進む中、高齢患者を支える在宅医療をはじめ、抗がん剤治療といった高度な医療、地域住民のセルフメディケーション支援など、1つの薬局が広い分野に精通し、対応することは容易ではありません。実際、在宅医療や抗がん剤治療のサポートについては、薬局によって取り組み度合いが大きく異なります。
医療を受ける側の患者さんや地域の人たちが、自分の状況にあわせて薬局を選べるように、機能分化を進めていくとともに、その薬局の持つ機能が誰からもわかるような仕組みが求められたのです。

2021年2月に発令された改正医薬品医療機器等法施行規則では、地域連携薬局については、地域の医療機関の薬剤師やその他の医療関係者に対して、月平均30回以上、患者情報の報告や連絡を行った実績や、麻薬の取扱い、無菌製剤処理を実施できる体制などが求められています(表1)。

一方の専門医療機関連携薬局は、傷病区分ごとの認定となっており、まずは「がん」がスタートしますが、学会などが認定するがんに関連する専門薬剤師が常駐していることや、全薬剤師が毎年がんに関する研修を受けることなどが要件に挙げられています。

また、医療機関との連携について、治療方針を共有するために医療機関との間で開催される会議に継続的に参加することや、その薬局が担当するがん患者の半数以上について医療機関の薬剤師などの医療関係者に対して報告や連絡した実績等が求められています。さらに、在庫として保管するがんに関連する医薬品を地域の薬局に必要に応じて提供する体制や、地域の他薬局に対してがんに関する研修を継続的に行うなど、がん薬物治療支援における地域の薬局のリーダー的な存在になることも求められています。

薬局認定制度では、都道府県知事によって認可された薬局は、「地域連携薬局」もしくは「専門医療機関連携薬局」である旨を薬局内外に表示することができます。また、「薬局機能情報制度」と連動し、都道府県ごとに設置するホームページ上で表示され、市民が選択しやすいように情報開示されます。専門医療機関連携薬局については、今後、がん以外に傷病が拡がっていく可能性があります。糖尿病や認知症、循環器疾患といった他の傷病区分の認定薬局が創設されることも考えられます。将来的には、まったく認定を持たない薬局もあれば、地域連携薬局の認定に加えて、複数の傷病の専門医療機関連携薬局の認定を持つ高機能薬局ができる可能性があります。

患者さんや地域の人たちが自治体のホームページで、薬局の認定状況を確認して、自分の疾病や状態にあわせてかかりつけ薬局を決めるといったことが当たり前になっていくかもしれません。
また、新卒の薬剤師では、自分のキャリアパスを考え、取り組みたい分野の認定を持つ薬局に就職したいと考える人も増えるのではないでしょうか。薬剤師のリクルートの面からも認定を取得することとの意味合いは大きいといえるでしょう。

表1 地域連携薬局と専門医療機関連携薬局の主な基準
〔改正医薬品医療機器等法施行規則より抜粋要約(網掛けは編集部)〕
1 地域連携薬局の基準等(第10条の2関係)
  • (1)改正法による改正後の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第6条の2第1項第1号の厚生労働省令で定める基準は、次のとおりとすること。
  • 利用者が座って服薬指導等を受けることができる、間仕切り等で区切られた相談窓口その他の区画並びに相談の内容が漏えいしないよう配慮した設備を有すること。
  • 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造であること。
  • (2)新法第6条の2第1項第2号の厚生労働省令で定める基準は、次のとおりとすること。
  • 薬局開設者が、過去1年間(開設1年未満の薬局では開設から認定の申請までの期間)において、薬事に関する実務に従事する薬剤師を、介護保険法第115条の48第1項に規定する会議その他の地域包括ケアシステムの構築に資する会議に継続的に参加させていること。
  • 薬局開設者が、薬剤師が利用者の薬剤及び医薬品の使用に関する情報について地域における医療機関に勤務する薬剤師その他の医療関係者に対し随時報告及び連絡することができる体制を備えていること。
  • 薬局開設者が、過去1年間において、薬剤師に利用者の薬剤及び医薬品の使用に関する情報について地域における医療機関に勤務する薬剤師その他の医療関係者に対して月平均30回以上報告及び連絡させた実績があること。
  • 薬局開設者が、薬剤師が利用者の薬剤及び医薬品の使用に関する情報について地域における他の薬局に対して報告及び連絡することができる体制を備えていること。
  • (3)新法第6条の2第1項第3号の厚生労働省令で定める基準は、次のとおりとすること。
  • 開店時間外であっても、利用者からの薬剤及び医薬品に関する相談に対応する体制を備えていること。
  • 休日及び夜間であっても、調剤の求めがあった場合には、地域における他の薬局開設者と連携して対応する体制を備えていること。
  • 在庫として保管する医薬品を必要な場合に地域における他の薬局開設者に提供する体制を備えていること。
  • 薬局開設者が、麻薬及び向精神薬取締法第2条第1号に規定する麻薬の調剤に応需するために麻薬小売業者の免許を受け、麻薬の調剤の求めがあった場合には、薬剤師に当該薬局で調剤させる体制を備えていること。
  • 無菌製剤処理を実施できる体制(規則第11条の8第1項ただし書の規定により他の薬局の無菌調剤室を利用して無菌製剤処理を実施する体制を含む。)を備えていること。
  • 薬局開設者が、医療安全対策に係る事業に参加することその他の医療安全対策を講じていること。
  • 当該薬局に常勤として勤務している薬剤師の半数以上が、当該薬局に継続して1年以上常勤として勤務している者であること。
  • 当該薬局に常勤として勤務している薬剤師の半数以上が、地域包括ケアシステムに関する研修を修了した者であること。
  • 薬局開設者が、当該薬局において薬事に関する実務に従事する全ての薬剤師に対し、1年以内ごとに、地域包括ケアシステムに関する研修又はこれに準ずる研修を計画的に受けさせていること。
  • 当該薬局において薬事に関する実務に従事する薬剤師が、過去1年間において、地域における他の医療提供施設に対し、医薬品の適正使用に関する情報を提供していること。
  • (4)新法第6条の2第1項第4号の厚生労働省令で定める基準は、次のとおりとすること。
  • 居宅等における調剤並びに情報の提供及び薬学的知見に基づく指導について、過去1年間において月平均2回以上実施した実績があること。ただし、都道府県知事が別に定める場合にあっては、月平均2回未満であって当該都道府県知事が定める回数以上実施した実績があることをもってこれに代えることができること。
  • 高度管理医療機器又は特定保守管理医療機器の販売業の許可を受け、訪問診療を利用する者に対し必要な医療機器及び衛生材料を提供するための体制を備えていること。
2 専門医療機関連携薬局の基準等(第10条の3関係)
  • (1)新法第6条の3第1項の厚生労働省令で定める傷病の区分は、がんとすること。
  • (2)新法第6条の3第1項第1号の厚生労働省令で定める基準は、次のとおりとすること。
  • 利用者が座って情報の提供及び薬学的知見に基づく指導を受けることができる個室その他のプライバシーの確保に配慮した設備を有すること。
  • 高齢者、障害者等の円滑な利用に適した構造であること。
  • (3)新法第6条の3第1項第2号の厚生労働省令で定める基準は、次のとおりとすること。
  • 薬局開設者が、過去1年間において、薬剤師を利用者の治療方針を共有するためにがんに係る専門的な医療の提供等を行う医療機関との間で開催される会議に継続的に参加させていること。
  • 薬局開設者が、薬剤師が当該薬局を利用するがん患者の薬剤及び医薬品の使用に関する情報について①の医療機関に勤務する薬剤師その他の医療関係者に対して随時報告及び連絡することができる体制を備えていること。
  • 薬局開設者が、過去1年間において、当該薬局において薬剤師に当該薬局を利用するがん患者のうち半数以上の者の薬剤及び医薬品の使用に関する情報について①の医療機関に勤務する薬剤師その他の医療関係者に対して報告及び連絡させた実績があること。
  • 薬局開設者が、当該薬局において薬剤師が当該薬局を利用するがん患者の薬剤及び医薬品の使用に関する情報について地域における他の薬局に対して報告及び連絡することができる体制を備えていること。
  • (4)新法第6条の3第1項第3号の厚生労働省令で定める基準は、次のとおりとすること。
  • 開店時間外であっても、利用者からの薬剤及び医薬品に関する相談に対応する体制を備えていること。
  • 休日及び夜間であっても、調剤の求めがあった場合には、地域における他の薬局開設者と連携して対応する体制を備えていること。
  • 在庫として保管するがんに係る医薬品を、必要な場合に地域における他の薬局開設者に提供する体制を備えていること。
  • 薬局開設者が、麻薬及び向精神薬取締法第2条第1号に規定する麻薬の調剤に応需するために麻薬小売業者の免許を受け、当該麻薬の調剤の求めがあった場合には、当該薬局において薬事に関する実務に従事する薬剤師に当該薬局で調剤させる体制を備えていること。
  • 薬局開設者が、医療安全対策に係る事業への参加その他の医療安全対策を講じていること。
  • 当該薬局に常勤として勤務している薬剤師の半数以上が、当該薬局に継続して1年以上常勤として勤務している者であること。
  • (6)の専門性の認定を受けた常勤の薬剤師を配置していること。
  • 薬局開設者が、全ての薬剤師に対し、1年以内ごとに、がんの専門的な薬学的知見に基づく調剤及び指導に関する研修を計画的に受けさせていること。
  • 薬剤師が、地域における他の薬局に勤務する薬剤師に対して、がんの専門的な薬学的知見に基づく調剤及び指導に関する研修を継続的に行っていること。
  • 薬剤師が、過去1年間において、地域における他の医療提供施設に対し、がんの医薬品の適正使用に関する情報を提供していること。
  • (5)新法第6条の3第2項の申請者は、様式第5の3によるものとすること。この場合において、申請者が精神の機能の障害により業務を適正に行うに当たっての必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができないおそれがある者である場合は、当該申請者に係る精神の機能の障害に関する医師の診断書を当該申請書に添付しなければならないこと。
  • (6)新法第6条の3第2項第2号の厚生労働省令で定める要件は、次に掲げる基準に適合するものとして厚生労働大臣に届け出た団体により、がんに係る専門性の認定(以下単に「専門性の認定」という。)を受けた薬剤師であることとすること。
  • 学術団体として法人格を有していること。
  • 会員数が1,000人以上であること。
  • 専門性の認定に係る活動実績を5年以上有し、かつ、当該認定の要件を公表している法人であること。
  • 専門性の認定を行うに当たり、医療機関における実地研修の修了、学術雑誌への専門性に関する論文の掲載又は当該団体が実施する適正な試験への合格その他の要件により専門性を確認していること。
  • 専門性の認定を定期的に更新する制度を設けていること。
  • 当該団体による専門性の認定を受けた薬剤師の名簿を公表していること。