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会員限定薬剤師の「今」─在宅医療編─

薬剤師による継続的な服薬フォローの現状と
オンラインコミュニケーションの可能性(前編)

2021.05.10

QA

狭間研至先生

医療全体から見たデジタルコンテンツの展望

薬剤師にとって「今」必要な情報を発信する当コンテンツ。
今回は、法改正によって義務化された「継続的な服薬フォロー」を巡るインタビュー連載です。
医療全体の現状と課題から、オンラインコミュニケーションの可能性を展望するため、薬局経営者であり病院長も兼任される狭間研至先生(医師)のお考えを2回にわたってご紹介します。
初回は在宅医療の現状と課題、デジタルコンテンツの利用価値についてお伺いしました。

一般社団法人日本在宅薬学会理事長
ファルメディコ株式会社 代表取締役社長

狭間 研至先生(医師)

Q1:医療全体の現状と課題をうかがいます。

A生活習慣病を例に挙げてお話しいたします。医療における課題の話をする際、よく「ピラミッド」が描かれます。
一番上がきちんとコントロールできていて、その下はなかなか薬が飲めていない、診断を受けているが治療を開始していない、診断すら受けていないといったように、階層が下がるにつれて徐々にコントロールが不良となります。

一番上の層の(服薬)コンプライアンスが良好で、効果が出ている層を生活習慣病の支援では目指したいところですが、なかなか上位の層に行けない課題がさまざま生じるのが現状です。

  • ・かかりつけ医はいるがHbA1c値が高値で推移したまま
  • ・気が向いたときしか通院しない
  • ・通院すらしない
  • ・健康診断で指摘されたが未対応

といったケースが考えられますが、あらゆる層での課題を解決し、少しでも上の層にあげていかなくてはなりません。

狭間研至先生

高齢化が進むこの国で、病院に来てはもらえますが、コンプライアンスが悪かったり期待した効果が得られない方は少なくありません。
コンプライアンス不良のまま長期間経過すると、生活習慣病の終末像としてさまざまな臓器不全が起き、最終的にはADLが低下し、長期的に限られた医療資源を使うことになります。この15~20年ほどは、この課題に向き合う必要性が高まる一方です。

例えば在宅の患者さんでいうと、医師の訪問診療を受けてはいるけれど、残薬があったり、きちんと疾病のコントロールができていなかったりする問題があります。
一方、外来では現在コロナの影響等で受診控えが起きていることなども、療養支援の妨げになっている可能性があります。
医師も介護職も「お薬余っていませんか?」と患者さまに確認することはよくあります。ただ、お薬が効いているかどうかまできちんとフォローする薬剤師の業務は、こうした現状の課題を踏まえて、その社会的な意義がいっそう大きくなりつつあると考えています。

重要なポイントの一つは、患者さんによる「能動的な」生活習慣の改善です。服薬においても、コンプライアンスからアドヒアランスと概念は変遷してきましたね。
わたしが患者さまにいつも申し上げるのは、「生活習慣病は以前、成人病と言われていました。成人病とは、大人になると仕方がない病気のようにも聞こえますが、生活習慣が原因の疾患です。あなたの生活が原因で招いている病気なんです」というご説明です。

生活習慣の何が(病気の原因を)占めているのかというと、ほとんどが食習慣、運動習慣、喫煙。この3つに関するご認識や行動を改めていかないといけません。
お薬を飲むことも大切だけど、生活習慣を整えることも同じくらい大切です。
例えば、血圧はシーソーのようなもので、上げる原因にも下げる原因にもなりうるのが先ほどの3つの習慣です。
食べ過ぎや飲酒、運動不足、喫煙はシーソーの血圧を上げ、改善すると血圧を下げられる可能性がありますので、当院では食生活などに関する指導ももちろん行います。

Q2:デジタルコンテンツの活用に対する医療全体の現状、課題、期待などをお聞かせください。

A生活習慣病で入浴・食事・排泄に介助が必要な方は、例えば勝手にスポーツ飲料を飲んだりしません。こちらで用意した食事を召し上がっていただけます。しかし、外来でご自身で食事される方には、(デジタル)コンテンツで(食事レシピなどの)情報を提供することも有効かもしれません。歩いてみよう、薬を飲むのを忘れないようにしようと促すのもいいのではないでしょうか。

狭間研至先生

これからほとんどのインターフェースはスマートフォンになると思います。ご高齢の方でもそういったものをうまく使いながらやっていく。コンプライアンスを保ち、生活習慣を改善する上でも、そういったデジタルデバイスを使うことは行動変容を起こす上でも大事だと思います。

患者さんに生活習慣指導をする際、テープレコーダーのように同じ説明を繰り返し説明することもあります。直接ダイレクトに伝えることも大事ですが、後で振り返ることができるようにすることも重要です。生活習慣ではありませんが、例えば頭を打って受診された患者さんに渡すチラシがあります。そのチラシをお渡しする際に同じことをお話ししていますが、今後はさらにさまざまなデジタルコンテンツとして、患者さまによりわかりやすく使っていただけるツールが多く活用されることを望んでいます。