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会員限定薬剤師の「今」─在宅医療編─

コラム 第3回

2020/03/06

Column

ビッグデータ共有時代の
薬剤師業務の変化と在宅医療(後編)

「生きる」を支える食支援

ビッグデータにより患者情報が共有化されていく今後。前編では「薬剤師業務がどう変わるか」紹介しました。
後編にあたる今回は、在宅医療における大きな課題「食支援」の視点を交えて解説します。

在宅高齢者の多くは栄養に問題がある

在宅療養者の多くが低栄養、またはリスクが高い状態にあるといわれています。低栄養になると筋肉量が減少(サルコペニア)し、心身機能も低下して「フレイル」と呼ばれる状態になります。
そして、口から食べることを支援する食支援は、最良の栄養療法ともいえます。

【フレイル、サルコペニア】
フレイルとは、加齢に伴うさまざまな臓器機能の変化や予備能力の低下により、外的なストレスに対する脆弱性が亢進した状態。なかでも身体的フレイルの要因として関与しているのがサルコペニア。
サルコペニアは、全身性の筋肉量の減少と身体機能の低下を指します。低栄養の状態はサルコペニアにつながり、フレイルになってさらに栄養状態が低下するという「フレイルサイクル」が構築されるため、食べる支援をはじめとする栄養状態の改善などで、このフレイルサイクルを断ち切る必要がある。

在宅医療の多職種連携におけるポイント

総合病院のようにたくさんの職種がいる場合は役割が決まっていることが多く、自身の専門性を発揮すればよいのですが、在宅医療においては、対応する職種や設備が整備されていないことが多くあります。
また、同じ職種でも、チームに入る人が毎回同じではありません。状況に応じて役割を変化させ、柔軟に対応する必要があります。

食支援に関わる主な業務

  • 全身管理
  • 食べるという行為は体力を使う。
    基本的な体力、体調管理が必須。
    食べることが困難な方ほど全身への影響が大きい。

  • 栄養管理
  • 体力、全身状況とともに重要。
    栄養を含めた全身管理が大切。

  • 口腔環境整備
  • 歯がない、痛みがある、歯が揺れているなど食べる機能に直接的に関与。

  • 口腔ケア
  • 口腔環境が清潔に保たれていなければ十分な機能が発揮できない。
    また、清潔だからこそ「美味しさ」を感じることができ、食欲や食べる喜びにつながる。

  • 摂食、嚥下リハビリ
  • 噛む力、口の中で食べ物をまとめられない、喉に送れない、飲み込めないなどの障害を解決するための機能訓練等。

  • 食事姿勢の調整
  • 口から食べる機能が低下すると重要になる姿勢が悪くなる原因を理解し、用具などを利用して調整。

  • 食事環境調整
  • 食事を摂る机、椅子、箸、スプーン、コップ、配置など。

  • 食事形態の調整
  • 単に柔らかくするだけでなく、どのくらい柔らかく? とろみをつける? どのくらい? といった調整が必要になる。

  • 食事作り
  • その方にあった食事を提供する。
    実際その場で作るだけなく、介護食品や配食弁当の利用なども考える。

  • 食事介助
  • ペース、飲み込みの確認、スプーンの引き抜き方などのテクニックをもって支援。

    薬剤師の役割の変化

    2018年から順次始まっているさまざまな制度によりICT化が進むことで、疾患名や検査値など、薬局で得られる患者情報がこれまで以上に多くなります。多職種との連携の在り方も、疑義照会や処方提案といった業務の内容と質も変わっていくことになるでしょう。

    在宅療養における多職種連携の中で、薬剤師の役割は「薬だけ」にとどまりません。口腔ケアに伴う製品紹介や摂食嚥下機能、食欲へ影響する副作用評価など、生活視点での注意点について、本人・家族と関連する職種への情報提供を行うことが必要です。地域における薬、医療材料や衛生材料、OTC など「モノ」すべてに関する情報と流通の拠点となり、患者さんの生活を支えていきましょう。


    図1


    POINT

    専門性の考え方

    多職種連携においては分野(業界)、施設、人とその専門性が有機的につながります。また栄養のほかにも緩和、がんなど専門性によって連携の在りかたも変わります。
    大事なのは、主軸は常に「患者さん」であること。
    患者にとっての最適な状態に向けて、時に「関わらない」という選択もあるでしょう。薬剤師のカバーする領域は広がり、求められる内容も高度化しつつあります。すべてを専門にすることを目指すのではなく、自身がどこに専門性を持つのか、選択肢の幅が広がっていると考えるとよいかもしれません。
    業務の中で自分がどこに専門性を持つか考えていくことが大切です。

    図2


    まとめ