ログイン・会員登録

会員の方

ID・パスワードをお持ちの方は、
こちらからログインください。

パスワードをお忘れの方はこちら

認証キーの承認をされる方はこちら

2016年1月より会員IDがメールアドレスに統一されました。

会員登録されていない方

会員限定コンテンツのご利用には、会員登録が必要です。

新規会員登録

サイトマップお問合わせ

  • 新規会員登録
  • ログイン

厚労省がオンライン診療の「指針」Q&Aを作成
「指針」見直しの検討会を設置、2019年5月目途に改訂へ 2019.02.25健康・医療

厚生労働省(以下、厚労省)は平成30年3月に策定した「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(以下、「指針」)を踏まえて、同30年12月26日付けで都道府県に対して、オンライン診療における不適切な診療行為の取り扱いについて注意を促す通知を発出。併せて、「指針」のQ&A(以下、Q&A)も送付した。また、同省は同31年1月23日、同30年度第1回「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」を開き、「指針」の見直しに着手した。同年5月を目途に「指針」とQ&Aを改訂する。

ポイント

  • チャットのみによる診療はオンライン診療として認められない、とQ&Aで
  • 「指針」の見直しとして、初診は対面診療という原則の例外を検討
  • 予測された症状がみられた場合のオンラインでの対応も検討

自由診療にも「指針」が適用される

平成30年度診療報酬改定でオンライン診療について初めて報酬上の評価がなされることに対応し、厚労省は同30年3月、「指針」を策定した。オンライン診療の基盤となる情報通信技術(ICT)の分野は発展が速いことなどから、「指針」について「少なくとも1年に1回以上更新する」としている。また、「指針」を施行して約9カ月が経過する間に、例えば「オンライン診療」と称し、来院を求めずに特定の薬剤を処方する医療機関が多数出てきて、新聞などでも報じられた。

そのような状況を踏まえて、厚労省は平成30年12月26日、都道府県に対する通知(平成30年12月26日付け医政医発1226第2号)で、オンライン診療による不適切な診療行為として、①「指針」に規定された例外事由に該当しないにもかかわらず、初診の患者についてオンライン診療を実施する行為、②同例外事由に該当しないにもかかわらず、直接の対面診療を組み合わせずオンライン診療のみで診療を完結する行為、③情報通信手段としてチャット機能のみを用いた診療行為――を例示し、関係団体などへの周知、違反行為に対する指導などを求めた。ちなみに、「指針」では「オンライン診療は、文字、写真及び録画動画のみのやりとりで完結してはならない」と規定しており、そこでいう「文字、写真及び録画動画のみのやりとり」がチャットを意味している。

また併せて、同通知を補足するものとして、「指針」のQ&Aを作成、送付した。Q&Aの要点は下表のとおりである。

「オンライン診療の適切な実施に関する指針」 に関するQ&A

抜粋・要点

Q1 本指針は保険診療のみが対象か
A1 自由診療におけるオンライン診療についても適用される
Q2 研究・治験等はしてはいけないのか
A2 研究を主目的として行う診療は不適切である
Q3 患者合意について、「医師は、患者がオンライン診療を希望する旨を明示的に確認すること」とあるが、「明示的」とは
A3 書面において署名等をしてもらうことを指す
Q4 初診あるいは急病変患者については対面診療という原則の例外として、「患者がすぐに適切な医療を受けられない状況にある場合など」とあるが、具体的にどういう状況か
A4 離島、へき地等において近隣に対応可能な医療機関がない状況での出血や骨折等が考えられる
Q5 直接の対面診療を組み合わせないオンライン診療が許容され得るものは、禁煙外来以外にどのようなものがあるか
A5 保険者による健康診断等において定期的に医師の診察を受けており、診断や治療方針が確定し、悪化が予測されない場合等に限られるため、現状では明らかに該当するのは禁煙外来のみと考えられる
Q7 オンライン診療はチャットなどで行うことは可能か
A7 チャットなどのみによる診療は認められない
  1. 注:「Q&A」は厚生労働省が平成30年12月作成、Q6・8・9は省略

初診は対面、同一医師といった原則の例外について検討

厚労省は平成31年1月23日、同30年3月に「指針」を作成した「情報通信機器を用いた診療に関するガイドライン作成検討会」の構成員の半数ほどを留任させて「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」を創設、第1回検討会を開き、主な検討事項として次のような項目を挙げた。

  1. (1)「指針」で定義している遠隔健康医療相談については、「指針」は適用されないが、医師が直接実施する事業もある。そこで、「指針」が適用(一部適用外)されるオンライン受診勧奨と遠隔健康医療相談の役割分担などについて整理する。
  2. (2)初診は対面診療が原則だが、その例外としての追加事項について検討する。
  3. (3)オンライン診療の対象患者において、例えば「かぜ」など予測された症状がみられた場合、あらためて対面診療が必要なのか、そのままオンラインで対応してよいのか、などについて検討する。
  4. (4)対面診療を行っている医師(同一医師)がオンライン診療を行うのが原則だが、チーム医療や複数主治医制が普及しつつあることを踏まえて、同一医師以外による対応について検討する。
  5. (5)通信のセキュリティの観点から、特に汎用ソフトを使用する場合の要件などを定める。
  6. (6)オンライン診療と組み合わせた訪問看護などにおいて看護師などができることについて、検討する。
  7. (7)オンライン診療を実施する医師について、それに関する研修の受講を必須とすることについて、検討する。

セカンドオピニオンはオンラインでどの程度可能か、明らかにするよう要望

第1回検討会では構成員から、Q&Aや厚労省が提示した検討項目(前述)に関して質問や要望が出た。

例えば、Q&A(Q3/A3)では、患者が合意したことを明示的に確認する手段について、書面において署名等をしてもらうことを指すとしているが、「電子的な手段もあるのではないか」と質問が出た。それに対して、事務局(厚労省医政局)が「オンラインでの診療ということでもあり、電磁的な方法なども含まれるのではないかと考えている」と答弁した。

今回、厚労省が、オンライン診療を行う医師に対して研修の受講を必須とする提案をしたことについて、構成員から「研修を受けたことを患者が確認できないと意味がない」として、それを「見える化」すべきとの指摘が出た。

また、厚労省が検討すべき項目(前述)として挙げたもの以外として、オンライン診療に関する研究会(会員120名)を組織している構成員が、緊急避妊薬(アフターピル)について初診からオンライン診療が可能と解釈している医師がいるが初診は対面診療という原則から外れてかまわないのか、またセカンドオピニオンはオンラインでどの程度行ってよいのか、「指針」において明らかにしてほしい、と要望した。

なお、厚労省では、同検討会を2019年5月頃まで月1回程度開催し、同年5月を目途に「指針」とQ&Aを改訂することにしている。同様に、翌2020年にも改訂する考えである。