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厚生労働省が「全国がん罹患数 2016年速報」公表
がん登録推進法に基づき、全国がん罹患数が明らかに New2019.02.20健康・医療

厚生労働省は1月17日、2016年1月1日に施行された「がん登録等の推進に関する法律」(がん登録推進法)に基づく初めての集計(速報)として、2016年における全国がん登録罹患数・率などを公表した。従前は一部の病院による地域がん登録に基づいて推計していたが、がん登録推進法に基づいて、今回初めて、ほぼ実数としてのがん罹患数が把握できた。

ポイント

  • 2016年施行の「がん登録推進法」に基づき、ほぼ実数を把握
  • 2016年のがん罹患数(上皮内がんを除く)は99万5,132人に
  • 罹患数の男性1位は胃がん9万2,691人、女性1位は乳がん9万4,848人

がん罹患は男性が56万6,575人、女性が42万8,499人

がん登録推進法に基づいて実施される全国がん登録は、がんの初回診断を行った全病院と都道府県が指定する診療所が、そのがん患者に関する情報を都道府県に届け出る、という仕組みになっている。その情報は都道府県から国立がん研究センターに送られ、全国がん登録データベースで管理されている。実際、がんの確定診断の大多数は、がん診療連携拠点病院あるいはそれに準ずる病院において行われている。したがって、全国がん登録の制度に基づいて、2016年からのがん罹患数(がんと診断された症例数)については実数に極めて近いもの(制度上では全数)が把握できる、と考えられている。

厚生労働省は1月17日、全国がん登録に基づく「全国がん罹患数 2016年速報」を公表した。それによると、2016年(1月1日~12月31日)の全国がん罹患数(上皮内がんを除く)は、総数が99万5,132人(性別不詳含む)で、うち男性が56万6,575人、女性が42万8,499人となっている。ただし、一人において独立した2種類以上のがんが発見された場合、それぞれのがんを独立して登録するため、ここでいう「全国がん罹患数」は延べ人数となっていることも認識しておく必要がある。

それを部位別で見ると、男性では、胃(9万2,691人)、前立腺(8万9,717人)、大腸(8万9,641人)、肺(8万3,790人)、肝(2万8,480人)の順。女性では、乳房(9万4,848人)、大腸(6万8,476人)、胃(4万1,959人)、肺(4万1,634人)、子宮(2万8,076人)の順となっている。(下表参照)

今回の「全国がん罹患数 2016年速報」では、部位別・性別での罹患数のほか、粗罹患率(人口10万対)、年齢調整罹患率(人口10万対)、累積罹患率(%)なども含まれている。また、それらについては都道府県別での数値も公表している。

がん登録推進法に基づく全国がん罹患数

全国がん登録 罹患数 参考 罹患数(推計)
2016年 2015年 2014年
男性 女性 男女計 男女計 男女計
全部位 566,575 428,499 995,132 891,445 867,408
口腔・咽頭 15,205 6,396 21,601 19,442 18,872
食道 21,431 4,414 25,845 22,999 22,710
92,691 41,959 134,650 124,194 126,149
大腸(結腸・直腸) 89,641 68,476 158,127 138,385 134,453
結腸 56,016 48,883 104,901 91,331 88,503
直腸 33,625 19,593 53,226 47,054 45,950
肝および肝内胆管 28,480 14,274 42,762 40,164 40,827
胆のう・胆管 12,052 10,774 22,828 22,139 22,340
膵臓 20,856 19,760 40,617 37,233 36,156
喉頭 4,892 393 5,285 5,354 5,155
83,790 41,634 125,454 114,678 112,618
皮膚 12,238 12,269 24,507 20,783 19,528
乳房 674 94,848 95,525 84,548 76,257
子宮 - 28,076 28,076 26,014 24,944
子宮頸部 - 11,283 11,283 10,759 10,490
子宮体部 - 16,304 16,304 14,566 13,889
卵巣 - 13,388 13,388 10,359 10,011
前立腺 89,717 - 89,717 79,037 73,764
膀胱 17,719 5,703 23,422 20,750 20,595
腎・尿路(膀胱除く) 19,794 9,357 29,152 25,554 24,681
脳・中枢神経系 3,404 2,824 6,228 5,710 5,711
甲状腺 4,772 14,035 18,807 15,075 14,352
悪性リンパ腫 18,295 15,945 34,240 30,273 29,368
多発性骨髄腫 3,894 3,631 7,525 7,007 6,701
白血病 8,143 5,646 13,789 12,345 12,194
  1. 注1:2016年は全国がん登録に基づく
  2. 注2:2015年と2014年の罹患数は、国立がん研究センターが「地域がん登録」データを活用して推計したもので、従前から公表されている

実数把握で、より適切ながん対策が期待される

全国のがん罹患数については、2015年までは地域がん登録に基づいて国立がん研究センターが推定していた。それによると、2015年の全国がん罹患数は前年に比べて2.8%増加している。単純な比較はできないが、全国がん登録に基づく2016年の全国がん罹患数は、前年(推定)と比べて11.6%増加、数でいえば10万人以上の大幅増になっている。

そのように2016年において急増したのは、がん登録推進法に基づく全国がん登録によって、ほぼ実数を把握することができたため、と考察できる。また、その背景には、がん登録推進法という法的根拠ができたことにより、早期がんなどもきちんと登録されるようになった、という状況があることも推測される。

なお、都道府県別のがん罹患数が正確に把握できるようになったことから、がん対策もより適切なものになることが期待されている。