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「健康日本21(第二次)」中間評価まとまる 2018.10.16健康・医療

平成25年度から同34年度(2022年度)までを期間とする「21世紀における国民健康づくり運動[健康日本21(第二次)]」[以下、健康日本21(第二次)]は、おおむね10年間を目途とした具体的な目標を設定していて、目標設定後
5年を目途に中間評価、10年を目途に最終評価を実施することにしている。また、これまで、厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会の下部組織である健康日本21(第二次)推進専門委員会が、その中間評価に取り組んできた。平成30年9月20日に開催した厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会において、同専門委員会が取りまとめた「健康日本21(第二次)」中間評価報告書(案)が報告され、同部会として了承した。それによると、具体的な目標となっている53項目のうちおよそ6割は「改善している」と評価されたが、3割以上が「変わらない」とされている。

目標の53項目のうち32項目で「改善」の評価

健康日本21(第二次)は
基本的方向として、①
健康寿命の延伸と健康格差の縮小、②生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底[NCD(非感染性疾患)の予防]、③社会生活を営むために必要な機能の維持および向上、④
健康を支え、守るための社会環境の整備、⑤栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙および歯・口腔の健康に関する生活習慣および社会環境の改善――の五つを定めたうえで、それぞれ目標を掲げている。今回、中間評価の対象としたのは、具体的な目標(値)となっている53項目(重複除く)である。

中間評価の方法として、目標策定時の値(ベースライン値)と直近値を比較し、a(改善している)、b(変わらない)、c(悪化している)、d(評価困難)の4段階で評価した。その結果、具体的目標となっている
全53項目のうち32項目(60.4%)がaで、改善していると評価された。19項目(35.8%)がbで、ベースライン値から変わらない。1項目(1.9%)がcで、悪化している。また、1項目(1.9%)についてはdで、評価困難であった。

生活習慣病関係の目標は改善がみられないものが多い

五つの基本的方向それぞれについて中間評価を見ると、生活習慣(病)に関する目標においてb(変わらない)の評価が比較的多い傾向がみられる。

まず、基本的方向の「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」では、「健康寿命の延伸」、「健康格差の縮小」という二つの目標が掲げられたが、いずれもa(改善している)の評価である。例えば、健康寿命は、目標策定時(2010年)が男性70.42年、女性が73.62年だが、直近値(2016年)は、それぞれ72.14年、74.79年に延びている。

「生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底」では、12項目の目標のうち6項目がaの評価で、改善している。しかし、その6項目のうち3項目、例えば「75歳未満のがんの年齢調整死亡率の減少(10万人当たり)」、「がん検診の受診率の向上」の項目では、現状のままでは最終評価までに目標達成が危ぶまれる、とされた。また、「メタボリックシンドローム該当者および予備群の減少」については、目標策定時(2008年)が約1,400万人、直近値(2015年)は約1,412万人でbと評価されているが、c(悪化している)に近い状況である。このように、目標全体としては楽観できない状況にある。

「社会生活を営むために必要な機能の維持および向上」では、12項目の目標のうち7項目がaである。例えば、「自殺者の減少(人口10万人当たり)」については十分に改善が認められ、aの評価となっている。しかし、a評価の7項目のうち3項目については、現状のままでは最終評価までに目標達成が危ぶまれる、とされている。また、「肥満傾向にある子どもの割合の減少」については、目標策定時(2011年)が男子4.60%、女子3.39%、直近値(2016年)はそれぞれ4.55%、3.75%で、女子においては改善を示しておらず、bの評価となっている。

「健康を支え、守るための社会環境の整備」では、5項目の目標のうち4項目がaの評価であった。例えば、「健康格差対策に取り組む自治体の増加」については、目標策定時(2012年)は11都道府県だったが、直近値(2016年)では40都道府県に増加している。一方で、「健康づくり活動に主体的に関わっている国民の割合の増加」についてはbの評価である。

「栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙および歯・口腔の健康に関する生活習慣および社会環境の改善」では、22項目の目標のうち13項目がaの評価となっている。ただし、そのa評価の6項目については、現状のままでは最終評価までに目標達成が危ぶまれる、とされている。目標達成が危ぶまれるものとしては、「成人の喫煙率の減少」、「受動喫煙の機会を有する者の割合の減少」など、喫煙関係の目標が比較的多い。

今後の課題は社会環境の整備など

健康日本21(第二次)の五つの基本的な方向のうち「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」は、他の四つの基本的な方向が達成されることによって実現するために、最終目標と位置づけられている。その「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」における二つの目標が改善していることから、中間報告では「国民の健康増進の総合的な推進を図る本計画は全体として前進しているものと考える」と、評価している。

ただし、目標を個別に見ると、高血圧や糖尿病など生活習慣病の発症・重症化予防に関する目標の進捗状況は不十分なものが比較的多くみられる。それらの目標の多くは、健康日本21(第二次)の前身である「健康日本21」(2000年~2012年)から継続して掲げられ、長期的な課題となっており、他の目標の進捗にも影響を及ぼすことから、中間評価では「特に注視する必要がある」と指摘している。

また、社会環境の整備に関する目標は5項目あるが、それらについては個人の努力だけでは取り組むことのできない要素もある。そのため、中間評価では、社会環境の整備に関する目標について「より一層の推進を図ることが個人の生活習慣等に係る目標の達成においても重要である」としている。

以上を踏まえて、今後の方針について、国、都道府県、市区町村、保険者、保健医療関連団体、産業界が連携して社会環境の整備を進めることで、社会全体として健康づくり運動に対する機運を
より一層高めていく、と提示している。