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平成29年受療行動調査(概数)の概況 2018.10.02健康・医療

厚生労働省は平成30年9月4日、平成29年受療行動調査(概数)の概況を公表した。受療行動調査は3年ごとに行われているもので、病院を選んだ理由、医療機関にかかる時の情報の入手先ほか、患者の行動を知るうえで重要な事項について調べている。平成29年の受療行動調査(以下「調査」)では、入院患者において退院の許可が出た場合に「自宅療養ができる」とする者が、平成26年の受療行動調査(以下「前回調査」)と比べて
3ポイントほど増えており、在宅療養の環境が整いつつあることが示唆される結果となっている。

調査は平成29年10月17日~19日の3日間のうち1日において、層化無作為抽出した一般病院490施設での患者
14万5,700件(入院5万188件、外来9万5,512件)からの回答をまとめたものである。その一般病院については、特定機能病院、大病院(500床以上、療養病床を有する病院を除く)、中病院(100~499床、同)、小病院(99床以下、同)、療養病床を有する病院、に分類している。患者に対する調査事項は、①病院を選んだ理由、②ふだん医療機関にかかる時の情報の入手先、③予約の状況、診察等までの待ち時間、診察時間、④来院の目的、⑤
最初の受診場所、⑥自覚症状、⑦入院までの期間、入院までに時間がかかった理由、⑧医師からの説明の有無、程度、説明に対する疑問や意見、⑨今後の治療・療養の希望、⑩退院の許可が出た場合の自宅療養の見通し、⑪満足度――などである。以下、それらのうち注目すべき事項について紹介する。

病院を選んだ理由で最も多いのは「医師による紹介」

病院を選んだ理由があると回答した患者は、外来で91.2%、入院で94.7%。病院を選んだ理由として最も多いのは、外来、入院ともに「医師による紹介」で、それぞれ37.3%、51.0%である。その次の理由としては、外来では「交通の便がよい」(27.6%)、入院では「専門性が高い医療を提供している」(25.2%)が多い。

普段から医療機関にかかる時に「情報を入手している」とする患者は、外来で77.7%、入院で82.6%。情報の入手先として最も多いのは、外来、入院ともに「家族・知人・友人の口コミ」で、それぞれ70.6%、71.9%。次いで多いのは、外来では「医療機関が発信するインターネットの情報」(21.1%)、入院では「医療機関の相談窓口」(23.9%)である。

9割以上の患者が医師から治療方針などの説明を受けている

外来患者が「予約をした」とする割合は、特定機能病院が最も高くて91.3%。以下、病院の規模に対応する形で、大病院87.5%、中病院75.4%、小病院57.8%となっている。小病院では、前回調査と比べると「予約をした」とする割合が14.8ポイント増加しており、他の規模の病院よりも大きい伸びを示している。

外来患者において、受診した際に「自覚症状があった」のは67.9%、「自覚症状がなかった」のは25.9%である。自覚症状がないにもかかわらず受診した理由(複数回答)として最も多いのは「健康診断(人間ドックを含む)で指摘された」(43.5%)で、以下、「他の医療機関等で受診を勧められた」(22.4%)、「病気ではないかと不安に思った」(10.7%)などとなっている。また、受診までの期間は、「自覚症状があった」とする患者では症状を自覚してから「1~3日」が17.9%で最も多い。一方、「自覚症状がなかった」とする患者では、受診した理由が生じた時から「1週間~1か月未満」が22.6%で最も多く、受診までに時間を要している。

病気や症状に対する診断や治療方針について、医師から「説明を受けた」とする患者は外来で95.1%、入院で94.8%であり、ほとんどの患者が説明を受けている。その説明について「十分だった」とする患者は、外来で94.3%、入院で92.8%となっており、ほとんどの患者が「説明は十分だった」と評価している。

また、医師から診断や治療方針の説明を受けた患者において、疑問や意見を医師に「伝えられた」とするのは、外来で88.7%、入院で82.8%。ただし、「伝えられなかった」とする患者が外来で6.3%、入院で7.5%存在する。1割弱の患者においては、インフォームド・コンセントが必ずしも成立していない、とみることができる。

介護サービスを使いやすくすることも課題に

入院患者における今後の治療・療養の希望としては「完治するまでこの病院に入院していたい」が47.3%で最も多いが、前回調査と比べると3.9ポイント減少している。次いで多いのが「自宅から病院や診療所に通院しながら、治療・療養したい」の30.2%で、前回調査と比べると4.9ポイント増加している。このように、入院患者においては近年、自宅療養(在宅療養)の希望が増える傾向にある。

それを病院の種類別に見ると、特定機能病院では「自宅から病院や診療所に通院しながら、治療・療養したい」が最も多く、40.9%。また、療養病床を有する病院では「完治するまでこの病院に入院していたい」が最も多くてほぼ半数(49.7%)、「自宅から病院や診療所に通院しながら、治療・療養したい」も23.6%を占めている。

入院患者において、退院の許可が出た場合の自宅療養の見通しは、「自宅で療養できる」が57.2%、「自宅で療養できない」は21.7%で、前回調査と比べると、前者が3.0ポイント増加、後者が4.2ポイント減少している。近年において、在宅療養ができる環境は整いつつあることが示唆される結果となっている。

また、「自宅で療養できない」と回答した患者において、自宅療養を可能にする条件(複数回答)としては「入浴や食事などの介護が受けられるサービス」(38.5%)、「家族の協力」(32.3%)が比較的多く、「療養に必要な用具(車いす、ベッドなど)」(24.9%)、「緊急時の病院や診療所への連絡体制」(22.7%)、「医師、看護師などの定期的な訪問」(22.6%)、「療養のための指導(服薬・リハビリ指導など)」(22.2%)などと続く。

このように、入院患者が自宅での療養を可能にするには、狭義の医療(在宅医療)だけでなく、介護保険に基づくサービスを充実させ、使いやすくすることも重要であることが、調査により明らかになった。

病院に対する全体的な満足度は大きな変化なし

全体としてこの病院に「満足」していると回答した患者は、外来では59.1%、入院では66.9%で、前回調査と比べると、それぞれ0.8ポイント増、0.6ポイント減となっていて、大きな変化はみられない。病院の種類別では、「満足」と回答した患者は外来(66.3%)、入院(76.7%)ともに特定機能病院で最も多い。

「満足」と答えた患者の割合が比較的高い項目は、外来では「医師以外の病院スタッフの対応」(58.8%)、「医師との対話」(57.0%)、「医師による診療・治療内容」(55.3%)など。また、入院では「医師による診療・治療内容」(70.1%)、「医師以外の病院スタッフの対応」(69.8%)、「医師との対話」(65.7%)となっている。一方、「満足」と答えた患者の割合が最も低いのは、外来では「診察までの待ち時間」(29.0%)、入院では「食事の内容」(42.7%)である。

なお、今回の調査結果は概数であり、従前の例からは、およそ半年後くらいに「確定数」が公表されている。