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Torch トーチ  Voice 全国の有識者との対話から

日本の希少疾患の課題解決に向けて
自ら積極的に発信することで
偏見を解消し、前向きに
富田宇宙
網膜色素変性症当事者 パラ競泳アスリート
とみた
うちゅう
1989年生まれ。日本体育大学大学院、EY Japan所属。高校時に網膜色素変性症発覚。2012年にパラ水泳と出会い、以後、国内外の大会で表彰台を獲得する。多様性に理解ある社会の実現を目指し、様々な活動を行っている。

高校2年時に徐々に視力が低下する網膜色素変性症が発覚し、症状の進行とともに様々な偏見や差別を経験しました。現在の視力はわずかに光を感じる程度です。偏見や差別は、社会の制度上のもの、周囲からのもの、自分自身が抱えてしまうものと三つありますが、障害の程度によっても変わってきます。軽度のときは、制度の死角となって優遇措置が受けられない、病気が理解されないといった困難さがありました。自分自身も視覚障害者に対する偏見から絶望し、症状が進行したときにはうつ症状にも陥りました。

しかし、パラ水泳に出会ってから、自分の病状や要望をどう伝えれば周囲の協力が得られるのかと考えるようになり、自ら積極的に発信することで偏見や差別を少しずつ解消できるようになりました。また、様々な障害を持つ方と共に取り組むことで自己肯定感も向上し、将来にも前向きになりました。今後も多様性のある社会の実現を目指して、多くの人とつながりながら活動していきたいと願っています。

読売新聞2021年3月30日朝刊掲載(企画・制作/読売新聞社広告局)