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2022/08

AIはダーモスコピー画像からメラノーマの厚さを判定可能

AI and Dermatologists Similarly Judge Melanoma Thickness

ダーモスコピー画像から悪性黒色腫(メラノーマ)の厚さを予測する人工知能(AI)は、人間の読影者と同程度の精度を達成できるという研究報告が、「Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology」に7月16日掲載された。

メラノーマが上皮内に留まっているか、それとも浸潤しているかを術前評価で鑑別することは、予後予測や切除マージンの判断のために重要である。そこで今回、イエーテボリ大学サールグレンスカアカデミー(スウェーデン)のSam Polesie 氏らは、世界各国の読影者と2つの機械学習モデルを対象に、上皮内メラノーマと浸潤性メラノーマの鑑別、およびブレスロー腫瘍深達度に基づくメラノーマの厚さ判定の精度を調べた。

研究では、まず2016~2020年に同大学の病院で撮影されたダーモスコピー画像1,456枚(上皮内メラノーマ788枚、厚さ1.0mm未満の浸潤性メラノーマ474枚、厚さ1.0mm超の浸潤性メラノーマ194枚)を用意。このデータベースからランダムに選ばれたダーモスコピー画像20枚を提示し、各画像の診断を「上皮内メラノーマ」「1.0mm未満のメラノーマ」「1.0mm超のメラノーマ」の3択から回答するというオンライン課題を作成した。複数のソーシャルメディアを通じて、世界各国の読影者にこの課題への参加を呼び掛けた。

その結果、世界63カ国の438人(女性65.3%)が課題に参加し、読影結果2万2,314件が解析対象に含まれた。参加した読影者のうち認定皮膚科専門医は53.0%で、読影者間で診断精度には10~90%の開きがあった(四分位範囲48.8~64.9%)。読影者がメラノーマの診断を3択から正しく選択する精度は、全体で56.4%だった。「上皮内」か「浸潤性」かを正しく診断する精度は、上皮内メラノーマで63.4%、浸潤性メラノーマで71.0%だった。「1.0mm未満(上皮内を含む)」か「1.0mm超」かを正しく診断する精度は、薄いメラノーマで85.9%、厚いメラノーマで70.8%だった。

次に、2つの過去研究でそれぞれ開発された既存の機械学習モデルを用意し、ランダムに選んだ検証用データセット523枚を同様に判定させ、人間の読影者との間で判定の精度を比較した。なお、機械学習モデルはいずれも畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いており、(1)既存のパラメータを導入せず全く新規に学習を行う「de novo CNNモデル」、(2)ResNet-50モデルに基づいて学習したパラメータを既に実装しており、さらに今回の学習を行う「事前学習したCNNモデル」であった。

機械学習モデルが「上皮内」と「浸潤性」のメラノーマを正しく判定する精度(AUC)は、de novo CNNモデルで0.80、事前学習したCNNモデルで0.83だった。人間の読影者はde novo CNNモデルよりも優れている(Padj=0.021、DeLong検定、Holm法にて調整)が、事前学習したCNNモデルとの間には有意差はないことが分かった(Padj=1、DeLong検定、Holm法にて調整)。

ただし、本研究は人為的に設定されたオンライン調査に基づくものであることに留意する必要がある。日常診療では、医師は患者情報を参照し、病変に直接触れることが可能であり、さらにその診断結果が治療を左右するため、診断精度はより高い可能性がある。また、今回は厚さ1.0mmで浸潤性メラノーマを区分したが、これはスウェーデンにおけるセンチネルリンパ節生検のカットオフ値であり、その値は国により異なっている。

本研究にはこうした重要な限界が複数あることを認めた上で、著者らは「この結果は、ダーモスコピー画像をもとにメラノーマの厚さを正しく評価することの困難さを示唆している。今後は、鑑別診断に有用なダーモスコピー画像の所見を事前定義することの有用性について模索するほか、こうした状況で機械学習アルゴリズムを用いると臨床意思決定が向上するのかも検討したい」と述べた。

なお、著者の一人は製薬企業との利益相反(COI)を開示している。(HealthDay News 2022年7月26日)

AI and Dermatologists Similarly Judge Melanoma Thickness

Readers most accurately discriminated between thin (≤1.0 mm) and thick melanomas (>1.0 mm)

TUESDAY, July 26, 2022 (HealthDay News) -- Both readers and artificial intelligence predict melanoma thickness with fair to moderate accuracy using dermoscopy images, according to a study published online July 16 in the Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology.

Sam Polesie, M.D., from the Sahlgrenska Academy at the University of Gothenburg in Sweden, and colleagues evaluated how accurately an international group of readers could discriminate between melanoma in situ (MIS) and invasive melanomas and estimate the Breslow thickness of invasive melanomas based on dermoscopy images. The analysis included 22,314 readings by 438 international readers.

The researchers found that the overall accuracy for distinguishing melanoma thickness was 56.4 percent; the overall accuracy rates for correctly classifying MIS and invasive melanoma were 63.4 and 71.0 percent, respectively. For melanomas ≤1.0 mm (including MIS), readers accurately predicted the thickness in 85.9 percent of images compared with 70.8 percent of melanomas >1.0 mm. For differentiating MIS from invasive melanoma, the reader collective outperformed a de novo convolutional neural network but not a pretrained convolutional neural network.

"Our study highlights the difficulties of correctly assessing melanoma thickness on the basis of dermoscopic images," Polesie said in a statement. "In future studies, we aim to explore the usefulness of predefined dermoscopic structures for distinguishing. We also want to test whether clinical decision-making in this situation can be improved by means of machine learning algorithms."

One author disclosed financial ties to the pharmaceutical industry.

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