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会員限定 病理診断「節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型」

節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型(ENKL)1)2)

節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型(ENKL:extranodal NK/T-cell lymphoma, nasal type)は、多彩な細胞の浸潤を特徴とし、節外部位に好発するリンパ腫です。浸澗形態は血管中心性で、血管壁へ浸潤するため、壁の破壊、血栓形成、広範な壊死をきたすことがあります。
また、ENKLはEpstein-Barr virus(EBV)関連疾患の一つで、ほぼ全例の腫瘍細胞にEBVが検出されます。多くがCD56陽性でありNK細胞リンパ腫と考えられています。しかし、EBV陽性でCD56陰性の細胞傷害性T細胞の表現型を示す少数例も存在することから、NK/T細胞リンパ腫と命名されています。
発現頻度は、日本を含むアジア、メキシコ、中南米からの報告が多く、50歳までの成人に多くみられ、やや男性優位です。わが国の報告ではリンパ腫の2.6%、T/NK細胞リンパ腫の10.4%を占めます。
発生部位は、大部分は節外性で、鼻腔又は、皮膚の病変は潰瘍を形成することが多くみられ、上気道、肺、皮膚、軟部組織、消化管、精巣などの報告もあります。

形態学的考察

粘膜症例ではしばしば広範壊死がみられます。組織像は部位に関係なく、びまん性に腫瘍細胞の浸潤がみられ、血管中心性、血管破壊性の増殖様式がみられます。
腫瘍細胞は多彩で、小型、中型、大型と大小不同で、核型も不整が強く、角張った形態を示すものや、やや分葉状を示すものなどを認めます。クロマチンは顆粒状ですが、大型細胞では空砲状核を示します。腫瘍細胞が比較的小型のものが目立つ例では、多くの炎症細胞、リンパ球、形質細胞、組織球や好酸球の混在が目立ち、炎症性病変との鑑別が問題となるためEBV-encoded small RNA in situ hybridization(EBER ISH)によるEBVの証明が重要です。

節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型の組織像(弱拡大)2)

組織像では、壊死を伴うリンパ腫細胞のびまん性の増生が認められます。

節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型の組織像(強拡大)2)

a:血管中心性増殖像が観察されます(➡)。
b:拡大すると血管壁への浸潤がみられ、中型の異型細胞が主体で、典型的な細長く伸びた核を有する腫瘍細胞、いわゆる“にょろにょろ”細胞が観察されます(➡)。

免疫学的表現型

NK細胞系マーカー
CD2陽性CD56陽性表面CD3陰性細胞質内CD3ε陽性

細胞傷害性分子 granzyme B陽性TIA1陽性perforin陽性

T細胞系マーカー
CD4陰性CD5陰性CD8陰性CD57陰性
TCRのβ、γ陰性

CD30陽性の陽性率は約30%です。

節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型の免疫染色2)

a:腫瘍細胞は高度にCD3が認められます。
b:CD56陽性です。
c:EBER ISH、多くの腫瘍細胞の核にEBVの局在を示す陽性シグナルが観察されます。
d:細胞傷害性マーカーのTIA1は、腫瘍細胞の細胞質内に微細顆粒状に陽性です。

染色体異常、遺伝子異常

染色体異常、遺伝子異常では、病型特異的な染色異常は知られていません。

del(6)(q21q25)又はi(6)(p10)

TR遺伝子再構成バンドは認められず胚芽型ですが、これとともにほとんど大多数の症例でEBV感染を認め、通常、clonal episomal formで存在するためサザンブロット検索によるクローナリティの検索が診断に有用です。EBV terminal repeatがモノクローナルバンドを示します。また、組織学的にはEBER1 ISHで大多数の腫瘍細胞核が陽性に反応します。

参考文献

  • 1)中村栄男、飯田真介、大島孝一、木下朝博、吉野正(編). WHO血液腫瘍分類―WHO分類2017をうまく活用するために. リンパ系腫瘍. 2018. 医薬ジャーナル社. 320-323.
  • 2)中村栄男、大島孝一、竹内賢吾、田丸淳一、中村直哉、吉野正(編). リンパ腫アトラス 第5版. 2018. 文光堂. 215-217.

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