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会員限定 病理診断「バーキットリンパ腫」

バーキットリンパ腫(BL)1)2)3)4)

バーキットリンパ腫(BL:Burkitt lymphoma)は、8q24に位置するMYC遺伝子と免疫グロブリン重鎖遺伝子(IgH, 14q32)、もしくは軽鎖のκ鎖(2p12)、λ鎖(22q11)の相互転座に起因する胚中心B細胞由来の高悪性度B細胞性腫瘍です。急速に進行する病態を特徴とします。
MYC遺伝子の異常はBLに特異的ではないことを含め、臨床病態、形態像、免疫染色パターン、遺伝子異常を総合的に判断して診断する疾患です。
BLは、アフリカの小児に好発する「endemic BL」と欧米や日本などで認められる「sporadic BL」とHIV感染に関連して発症する「immunodeficiency associated BL」の3型に分類されます。
発生頻度は、成人では悪性リンパ腫全体の1~2%で、小児では25〜40%を占めます。回盲部などの腹部で発症することが多く、腹腔内リンパ節、卵巣、腎及び乳房などへの浸潤も認められます。骨髄浸潤や中枢神経浸潤をきたした状態で診断されることもあります。

形態学的考察

均一な中型リンパ腫細胞のびまん性、細胞境界が不明瞭なシート状増殖を示します。多数の核分裂像と、アポトーシス小体を認め、核塵を貪食するマクロファージが腫瘍内に混在し、星空像(Starry-sky appearance)を示します。
核は類円型か、わずかなくびれを示します。核膜は薄く、クロマチンは核全体に粗顆粒状に分布しています。

バーキットリンパ腫:星空像(HE染色)

均一な中型リンパ腫細胞のびまん性融合性増殖を示します。核塵を貪食するマクロファージが腫瘍内に混在し、星空像(Starry-sky appearance)を示します。
増殖能の高いリンパ腫において認められる所見です。

バーキットリンパ腫(HE染色)

びまん性融合性増殖を示すリンパ腫細胞は組織球の核よりも小型、もしくは同じくらいの大きさで均一です。核は類円形でわずかなくびれを示します。核膜は薄く、クロマチンは核全体に粗顆粒状に分布します。小さな核小体が複数個認められます。

バーキットリンパ腫

a:中型細胞からなり、胞体は好塩基性で核は類円形もしくは不整形を示し、小さな核小体を数個と細顆粒状クロマチンを認めます。胞体に多数の空胞(脂肪顆粒)を有します。
b:免疫染色ではびまん性にc-myc陽性を示します。

免疫学的表現型

B細胞系マーカー
CD19陽性CD20陽性CD79a陽性PAX5陽性です。
胚中心マーカー
CD10陽性BCL6陽性IRF4/MUM1陽性です。

(20〜50%)

ヒト増殖期細胞の核に陽性を示すKi-67(MIB-1)が95%以上の細胞が陽性となります。

MYC遺伝子の転座を反映してMYC陽性です。

CD3陰性CD5陰性CD138陰性BCL2陰性TdT陰性

BLの典型的な免疫染色パターン
CD3陰性CD20陽性CD10陽性
BCL2陰性BCL6陽性MIB-1>95%

染色体異常

BLはMYC遺伝子と免疫グロブリン遺伝子の相互転座による。
①t(8;14)(q24;q32):MYC/IgH
②t(2;8)(p13;q24):IgLk/MYC
③t(8;22)(q24;q11):MYC/IgLλ

が認められる。

sporadic BLでは①t(8;14)(q24;q32):MYC/IgHが75〜90%を占めます。
BLの10%においてはMYC転座が検出できません。

遺伝子異常

遺伝子プロファイリングでは、MYC遺伝子に関連する遺伝子群と胚中心B細胞に関連する遺伝子群の発現が高く、MHC class I遺伝子群とNF-κB関連遺伝子群の発現が低くなっています。PI3K pathwayに関連するTCF3とその抑制因子ID3の変異が70%に認められます。その他の変異として、cyclinD3、TP53、RHOA、SMARCA4、ARID1Aが挙げられます。

参考文献

  • 1)中村栄男、飯田真介、大島孝一、木下朝博、吉野正(編). WHO血液腫瘍分類―WHO分類2017をうまく活用するために. リンパ系腫瘍. 2018. 医薬ジャーナル社. 294-296.
  • 2)中村栄男、大島孝一、竹内賢吾、田丸淳一、中村直哉、吉野正(著). リンパ腫アトラス 第5版. 2018. 文光堂. 188-192.
  • 3)日本リンパ網内系学会(編). リンパ腫セミナー 本から学べるWHO分類改訂第4版(2017年). 2018. 南江堂. 71-75.
  • 4)木崎昌弘、田丸淳一(編). WHO分類改訂第4版による白血病・リンパ系腫瘍の病態学. 2019. 中外医学社. 358-362.

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