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会員限定 病理診断「MALTリンパ腫」

粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫1)2)

粘膜関連リンパ組織リンパ腫(MALT:mucosa-associated lymphoid tissue)は、リンパ節外に発生し、胚中心細胞様細胞(centrocyte-like cell)、単球様B細胞(monocytoid B cell)、小型リンパ球、及び、大型芽球様細胞など形態的に多彩な細胞が混在し、主に濾胞辺縁帯(marginal zone)から濾胞間に浸潤・増殖するリンパ腫と定義されています。
一部は、形質細胞への分化を認めたり、上皮内に浸潤しlymphoepithelial lesion(LEL)を形成します。
MALTリンパ腫の発生部位は、胃が最も多く、眼付属器、皮膚、肺、唾液腺、乳腺、甲状腺などが続きます。
MALTリンパ腫は慢性炎症を背景に発生することが多く、胃とピロリ菌の感染に関しては密接な関連があります。胃のMALTリンパ腫では90%の症例でピロリ菌陽性となっており、その約8割がピロリ菌除菌によって寛解が得られますが、残り10%に陽性となるt(11;18)染色体転座や、粘膜下より深い腫瘍浸潤、リンパ節への浸潤、高い臨床病期を有する症例では除菌治療に対する反応性はよくありません。

形態学的考察

MALTリンパ腫の組織像は多彩です。重要な組織所見は以下のとおりです。

①マントル帯の外側に位置する濾胞辺縁帯にリンパ球の増殖が認められます。

②腫瘍細胞は小型から中型で、濾胞中心様細胞あるいは単球様の形態を示します。

③多くの症例では形質細胞への分化を示します。

④リンパ腫細胞が上皮や腺管に浸潤し、破壊し、リンパ上皮性病変(LEL:lymphoepithelial lesion)を形成します。

⑤リンパ腫細胞が反応性のリンパ濾胞内に浸潤し、濾胞集落(follicular colonization)を形成することがあります。

胃MALTリンパ腫

反応性のリンパ濾胞の増生を伴い、濾胞辺縁帯に中型までの大きさのリンパ腫細胞が密に増殖しており、濾胞性リンパ腫との鑑別が問題となる結節状病変を形成しています。

胃MALTリンパ腫

リンパ腫細胞の浸潤に伴い、腺管構造の破壊と変形をきたしています。リンパ上皮性病変(LEL)に相当する所見です。

甲状腺、胸腺のMALTリンパ腫

a:リンパ腫細胞は、成熟リンパ球よりやや大きく、胚中心のcentrocytesに類似した核型を示し、centrocyte-like cellsと呼ばれています。

b:リンパ腫細胞は、成熟リンパ球よりやや大型の類円形核と淡明な胞体を有します。Piringerリンパ節炎などに出現するmonocytoid B cellに類した形態を示します。

免疫学的表現型

CD20陽性CD79a陽性
CD5陰性CD10陰性CD23陰性
まれにCD5陽性となる場合があります。

MALTリンパ腫細胞はIgMを発現することが多くあります。
IgA、IgGは少数です。

染色体異常、遺伝子異常

MALTリンパ腫細胞は胚中心後の濾胞辺縁帯のB細胞由来と考えられます。
MALTリンパ腫の染色体異常として、
t(11;18)(q21;q21):API2(BIRC3)-MALT1が最も頻度が高くなっています。
その他は、以下が報告されています。
 t(1;14)(q22;q32):BCL10-IGH
 t(14;18)(q32;q21):IGH-MALT1
 t(3;14)(q14;q32):FOXP1-IGH

参考文献

  • 1)中村栄男、飯田真介、大島孝一、木下朝博、吉野正(編). WHO血液腫瘍分類―WHO分類2017をうまく活用するために. リンパ系腫瘍. 2018. 医薬ジャーナル社. 245-246.
  • 2)中村栄男、大島孝一、竹内賢吾、田丸淳一、中村直哉、吉野正(著). リンパ腫アトラス 第5版. 2018. 文光堂. 114-119.

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