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IBD ステーション潰瘍性大腸炎・クローン病

潰瘍性大腸炎治療(外科的治療)

大腸穿孔などのほか、内科的治療で十分な効果が得られない重症型あるいは劇症型の患者は絶対的手術適応です1)、2)。適切な内科的治療を行っても効果が不十分で日常生活が障害されている難治例等は相対的手術適応となります1)、2))。潰瘍性大腸炎(UC)に対する標準術式は、大腸全摘、回腸嚢肛門吻合術ないし回腸嚢肛門管吻合術等です1))。

表:潰瘍性大腸炎の手術適応

絶対的手術適応 相対的手術適応

①大腸穿孔、大量出血、中毒性巨大結腸症

②重症型、劇症型で強力な内科治療(ステロイド大量静注療法、血球成分除去療法、シクロスポリン持続静注療法、タクロリムス経口投与、インフリキシマブ点滴静注、アダリムマブ皮下注射など)が無効な例

③大腸癌およびhigh grade dysplasia(UC-Ⅳ)

<注>①、②は(準)緊急手術の適応である。

①難治例:内科的治療(ステロイド、免疫調節薬、血球成分除去療法、タクロリムス、インフリキシマブまたはアダリムマブなど)で十分な効果がなく、日常生活、社会生活が困難なQOL低下例(便意切迫を含む)、内科的治療(ステロイド、免疫調節薬)で重症の副作用が発現、または発現する可能性が高い例。

②腸管外合併症:内科的治療に抵抗する壊疽性膿皮症、小児の成長障害など。

③大腸合併症:狭窄、瘻孔、low-grade dysplasia(UC-Ⅲ)のうち癌合併の可能性が高いと考えられる例など。

厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」(鈴木班)平成28年度分担研究報告書 別冊:
潰瘍性大腸炎・クローン病 診断基準・治療指針 平成28年度 改訂版より引用改変

図:潰瘍性大腸炎に対する主な術式a)

術式 特徴

大腸全摘、回腸嚢肛門吻合術
(IAA:Ileoanal anastomosis)

図

※図はJ型回腸嚢

直腸粘膜抜去を行い病変をすべて切除し、回腸で貯留嚢を作成して肛門(歯状線)と吻合する術式で、根治性が高い。通常は一時的回腸人工肛門を造設する。
直腸に癌またはdysplasiaを合併する症例等で選択されるb)

大腸全摘、回腸嚢肛門管吻合術
(IACA:Ileoanal canal anastomosis)

図

※図はJ型回腸嚢

回腸嚢を肛門管と吻合して肛門管粘膜を温存する術式である。回腸嚢肛門吻合術と比べて漏便が少ないが、肛門管粘膜の炎症再燃、癌化の可能性については今後の研究課題である。
60歳を超える高齢者で括約筋温存手術を希望する症例等で選択されるb)

結腸全摘、回腸直腸吻合術

図

直腸を残し、回腸と直腸を吻合する術式であるc)。直腸の炎症が軽度の症例、高齢者に行うことがある。排便機能が良好であるが、残存直腸の再燃、癌化の可能性があるので術後管理に留意する。

大腸全摘、回腸人工肛門造設術

図

肛門温存が不可能な進行下部直腸癌例だけでなく、肛門機能不良例、高齢者などに行うことがある。

結腸亜全摘、回腸人工肛門造設術、
S状結腸粘液瘻またはHartmann手術

図

侵襲の少ないのが利点であり、全身状態不良例に対して肛門温存術を行う前の分割手術の一期目として行う。

a)厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」(鈴木班)平成28年度分担研究報告書 別冊:潰瘍性大腸炎・クローン病 診断基準・治療指針 平成28年度 改訂版より引用改変

b)池内浩基ほか:日本大腸肛門病会誌, 64:829-833, 2011

c)日比紀文監修:チーム医療につなげる! IBD診療ビジュアルテキスト, 羊土社, 東京, pp.205-238, 2016

引用資料

1) 厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」(鈴木班)平成28年度分担研究報告書 別冊:潰瘍性大腸炎・クローン病 診断基準・治療指針 平成28年度 改訂版

2) 日本消化器病学会編:炎症性腸疾患(IBD)診療ガイドライン2016, 南江堂, 東京, pp.47-79, 2016

【監修】国立大学法人東京医科歯科大学 消化器内科 特任准教授 長堀 正和 先生