IBD ステーション潰瘍性大腸炎・クローン病
指定難病と医療費助成制度対象患者
潰瘍性大腸炎(UC)およびクローン病(CD)は「難病の患者に対する医療等に関する法律」に基づく指定難病として、医療費助成制度の対象となります1)、2)。
UCでは厚生労働省の定める臨床的重症度分類の中等症以上、CDではIOIBD scoreの10項目(1項目1点)中の2点以上の患者が、医療費助成の対象となります1)、3)。
軽症者は対象となりませんが、特例が設定されており、高額な医療を継続することが必要な軽症者※に対しては医療費助成が適用されます3)。
※月ごとの医療費総額が33,330円を超える月が年間3回以上ある場合(例えば医療保険の3割負担の場合、医療費の自己負担が1万円以上の月が年間3回以上)とする。
表:難病医療費助成制度の医療費助成対象患者
医療費助成の対象患者 |
①中等症および重症の患者 |
潰瘍性大腸炎 |
厚生労働省の定める臨床的重症度分類の中等症以上 |
クローン病 |
IOIBDスコア1項目1点とし、2点以上 |
②軽症者であっても高額な医療を継続する ことが必要な者 |
月ごとの医療費総額が33,330円を超える月が年間3回以上ある場合
(例えば医療保険の3割負担の場合、医療費の自己負担が1万円以上
の月が年間3回以上)とする |
厚生労働省 健康局 難病対策課:難病の患者に対する医療等に関する法律(平成26年法律第50号)の概要、
厚生労働省 指定難病 潰瘍性大腸炎「概要、診断基準等」、厚生労働省 指定難病 クローン病「概要、診断基準等」より作表
引用資料
1) NPO法人 日本炎症性腸疾患協会(CCFJ)編:潰瘍性大腸炎の診療ガイド 第3版, 文光堂, 東京, pp.90-97, 2016
2) NPO法人 日本炎症性腸疾患協会(CCFJ)編:クローン病の診療ガイド 第2版, 文光堂, 東京, pp.112-117, 2016
3) 横山純二ほか:医学のあゆみ, 256(10):1112-1117, 2016
【監修】国立大学法人東京医科歯科大学 消化器内科 特任准教授 長堀 正和 先生