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IBD ステーション潰瘍性大腸炎・クローン病

クローン病疫学

この40年間でクローン病(CD)の有病者数は年々増加傾向にあり、2018年度の医療受給者証交付者数は42,548人でした1)図1)。CDの発症の男女比は約2:1と男性が多く2)、10歳代後半から20歳代の若年者に好発する傾向があります(図2)。生命予後が比較的良好で経過が長く、有病者の年齢層は年々高くなっています3)
臨床調査個人票電子化データを用いて算出したCDの年齢調整有病率(参考値)は、2003年には16.3(人口10万人あたり)、2013年には32.2(人口10万人あたり)となっており、有病率は上昇傾向にあります4)
世界的にみるとCDの罹患率・有病率は地域差・人種差があり、アジアでは欧米に比べて低いものの、近年高くなってきている5)とされています。

※ 2001年より医療受給者証を申請する際に患者から提出された臨床調査個人票のデータは都道府県によって電子化されており、厚生労働省の
難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班ではこれらのデータをもとに疫学指標の参考値を算出している6)

図1:クローン病医療受給者証交付件数の推移

図

難病情報センターホームページ(https://www.nanbyou.or.jp/entry/5354)(2019年3月末現在)、厚生労働省:衛生行政報告例・難病対策提要より作図

図2:臨床調査個人票に基づくクローン病の発症年齢分布

図

厚生労働省:2012年度臨床調査個人票電子化データ集計資料

引用資料

1) 厚生労働省:衛生行政報告例 平成30年度 特定医療費(指定難病)受給者証所持者数, 年齢階級・対象疾患別

2) 日比紀文監修:チーム医療につなげる! IBD診療ビジュアルテキスト, 羊土社, 東京, pp.34-72, 2016

3) 厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」(鈴木班)令和元年度分担研究報告書 別冊:潰瘍性大腸炎・クローン病 診断基準・治療指針 令和元年度 改訂版

4) 西脇祐司:臨床調査個人票データを用いた記述疫学. 厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業 難治性炎症性腸管障害  に関する調査研究 平成27年度分担研究報告書, 2016

5) Molodecky NA, et al.:Gastroenterology, 142(1):46-54, 2012

6) 桑原絵里加ほか:Med Pract, 33(5):725-729, 2016

【監修】国立大学法人東京医科歯科大学 消化器内科 准教授 長堀 正和 先生