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循環器いろは

循環器いろは

「ニモカカワラズ」を変える!Hypertensiton Paradoxへの挑戦

vol.25No.2

血圧変動,重要なのはわかっている…
ニモカカワラズ

宮川 政昭先生
宮川内科小児科医院

宮川先生は2000年の内科学会でいち早く仮面高血圧についてご報告され、長らく血圧変動に注目された診療を続けておられますが、血圧変動という観点からみるとこの約20年間で高血圧診療にはどのような変化がありましたか。
私が血圧変動に興味を持ったのは、どんな治療をおこなっても血圧コントロールがうまくいかない患者さんがいるという。日常診療での疑問からでした。その根底にあるのは、患者さんごとに異なる血圧の「個性」、すなわち血圧変動であることがわかり、それを考慮した服薬タイミングや降圧薬の選択が重要であると認識するようになりました。今では、血圧の絶対値だけではなく変動も重要であることが広く知られるようになり、変動を意識した高血圧診療を多くの先生方がおこなわれているのではないでしょうか。
また、患者さんにも「血圧変動」への意識は定着してきています。当院では、7~8割の高血圧患者さんが家庭血圧測定を実施し、しっかりと血圧手帳をつけてくださっています。また、ABPMについても初診時には必ずおこなうようにしています。
患者さんも「血圧変動」について、その重要性も含めてご理解されているのですね。診察室ではどのようにご説明されているのでしょうか。
当院の患者さんは、日内変動だけではなく、短期変動や受診間変動、季節変動などのスパンの異なる変動、そして仮面高血圧や白衣高血圧についてもよく理解されています。というのも、「血圧は変動するのが当たり前」という話をするようにしているからです。血圧は常に一定ではなく、上下に振れ幅があるものだということ。そして、緩やかな大波の血圧変動は臓器障害を、サージのような急激な変動は心血管イベントを惹起することをお話ししています。そしてそれを防ぐためには、変動による上昇を見越して血圧値のベースを下げることが重要であると説明しています。
このように、「血圧は変動するのが当たり前」という意識があるためか、血圧手帳には普段よりかなり高かったり低かったりする数値も正直に記録してくださる患者さんが多いです。また、その日にどんなことをしたかを血圧値と併せて記載しておられる方もいます()。さまざまな要因が、血圧値に影響を与えることを理解されているからです。

先生がおこなわれているように、血圧変動に関する現在までの知見を活かした高血圧診療をおこなうことができた場合、降圧目標達成率やイベント発症率に影響はあるのでしょうか。
変動を意識した治療が徹底されるならば、現在の医療水準からすると降圧目標達成率はほぼ100%に近くなると考えています。また心血管イベントによる死亡も相当減少するのではないでしょうか。当院でも、家庭血圧測定をしっかりと実施し、血圧手帳に記録をつけておられる患者さんのほとんどは良好に血圧コントロールができています。
しかし、現在のわが国の高血圧治療状況は決して満足のいくものではありません。それは、高血圧患者さん全体の降圧目標達成率が未だ25%程度に過ぎないことからも明らかです。
血圧変動の重要性はよく知られているにも関わらず、実際の高血圧治療にその知見が活かされていないというのは、Hypertension Paradoxの一つであるといえますね。現在の降圧治療に足りないのは、どのような点でしょうか。
血圧変動は一概に「良くないもの」と捉えられがちですが、先述のように「あって当然のもの」であり、患者さん一人ひとりで異なる「個性」でもあります。それぞれの個性に合わせた治療設計をすることが重要です。さらにいえば、どのような患者さんにもそれぞれ異なる理想の高血圧治療が存在します。それを掬い上げ、患者さんと一緒に目指すのがわれわれ実地医家の仕事です。
こうした観点から、現在の降圧治療に足りないのは患者さんの視点ではないでしょうか。われわれ実地医家にとって最も大切なのは患者さん一人ひとりの望みを聞き、その希望を叶える協力者になることです。例えば、「この先の人生をどう過ごしたいか」と患者さんに尋ねると、「健康で長生きしたい」「趣味のスポーツを続けたい」などそれぞれ異なる答えが返ってきます。そして、その望みを叶えるためにはどのような治療が必要なのかも、それぞれの患者さんのファクターに応じて異なります。まずは、それを一緒に考える同盟関係を結ぶことが第一歩です。そして、病気からも病院からも逃げたいと感じておられる患者さんに対して、医療者は心血管イベントという共通の敵から逃げるための協力者であると伝えることが、その後の積極的な治療参画や血圧コントロールの向上に繋がるのです。
Hypertension Paradoxが「高血圧治療の進歩・発展から導き出される理想的な治療状況」と「現実の治療状況」の乖離を示しているとして、そもそも「理想的な治療」は患者さん一人ひとりによって異なることを認識する必要があるということですね。
高血圧治療を山登りに例えると、目指す頂点は皆同じ「心血管イベントの抑制」や「健康寿命の延伸」となります。しかし、そこに至る道は患者さんによって異なります。高血圧治療ガイドラインによって整備された道を進まれる患者さんもいれば、その道ではうまく進めない患者さん、補助の必要な患者さん、歩みの遅い患者さんもいます。そのような患者さんそれぞれの個性に合わせた治療設計をおこない、道のりをガイドするのが実地医家の役割であり、高血圧医療学といえるのではないでしょうか。一人ひとりの患者さんがご自身に合った適切な治療を受け、適切な血圧コントロールによってイベントの抑制を達成することが、高血圧治療の理想と現実との乖離を是正し、ひいてはHypertensionParadoxの解消に繋がると考えています。
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